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小湊鐵道(後編)
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 翌朝、天気予報は雨だったが、なぜか晴れている。忙しいさなかに会社を半日さぼっているのだから、決して行いはいいとは言えないのだが、幸運を素直に感謝しよう。
 早速、上総大久保駅に向かい、始発の下り列車を件の踏切で狙う。すでに先客の鉄ちゃんが二人いたが、今日は気さくに「おはようございます」と挨拶を交わす。
 この二人も天気を気にしていたのだろう、「天気予報は雨なのに、こんなに晴れて奇跡だよね」と話しかけられ、「本当にそうですよね」と顔もほころぶ。

上総大久保駅の桜


月崎駅
 折り返しの上り列車は敢えて逆光で撮ってみるが、逆光の桜はやや無理があったかも。

 さあ、次の下り列車には小学生たちが乗っているはずだ。そのころには踏切にも鉄ちゃんの数も増えていたいが、こちらにはある目論見があり、みなとは離れ、一人駅前に立つ。
 その目論見とは、駅前で小学生たちを出迎え、乗ってきた列車とからめて撮ることであった。
 いよいよ列車が到着し、小学生たちが降りてきた。

小学生たちが降りてきた


 列車の発車を見計らい、後追いを狙って、隊列を組んで登校する小学生たちとすれ違おうとした瞬間、先頭の班長?の女子児童が不安げにこちらを見上げているのに気づいた。
 こりゃいかん、と努めて明るく元気に「おはよう!!」と声をかける。
 その子の緊張も少し解けたようで「おはようございます」と返してくれて、ほっとする。そしてすれ違いざまに撮ったのがこの1枚。

すれ違いざまに


 やっぱり前に女子、後ろに男子が続くという列になっている。
 いつもはランドセルなのだろうが、この日は始業式だったので、みな思い思いのかばんを持っていた。

下り列車の小学生
 折り返しの上り列車はホームで撮りたかったが、踏切から鉄ちゃん数人が狙っているので、諦めて駅裏から撮る。
 そのころにはさすがに天気予報どおり曇ってきてしまい、桜が映えなくて少々残念。
 何はともあれ、これで終了。後は羽田を目指すだけだ。二人の鉄ちゃんに別れを告げて、車を走らせる。
上総牛久〜上総川間にて
 予想以上に早く走れて、さきほどの上り列車を途中で追い抜いてしまった。
 普段は追っかけなどしないのだが、そうなると色気が出て、再び上総牛久〜上総川間の土手に立つ。
 築堤が「ハ」の字の開いた側で撮った昨日と違って、今度は上り列車で閉じた側だから、撮りやすいはずが曇ったせいもあって今ひとつの出来。
 2両入れることにこだわるより、もっと桜に近づいて撮るべきだったかも。

馬立駅にて
 で、終わりかと思いきや、もう一箇所、馬立駅に寄り道。これが正真正銘、この日最後のショットである。

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