コーヘイの読みぬけ日記 7月20日

2002年07月20日(土)

詰将棋の全国大会へ行く。

朝8時過ぎに会場に到着するが、吉岡氏とともに締め出しをくらう。中には泊まっている人もいるというのに、9時前にならないと開かないらしい。裏口から侵入する。

朝の幹事会で、ようやく幹事を辞任。もともとACT自体が有名無実化しているからやむをえない。ただ、かつてのACTの仲間が、けっこうオブザーブしていた。幹事会でのいきさつは、いずれパラ等に飾報されると思う。

第2会場のバザーに行き、楠原氏の小説をTakeFreeで配置する。ここでずっと前から欲しかった本とか最新の本が割安で手に入り、狙っていた方には悪いけれど、非常に嬉しかった。この収穫に満足して、ゆったり昼飯を食べていたら、案の定開会に遅刻してしまう。

大会司会の石黒氏から覆面駒推理パズルを出題される。難しいが面白い。パラ大学院担当の首氏と一緒に解く。首氏は上田さんと話をしてから、フェアリーに目覚めたそうだ。なんとか解けたと思い、報告したら、それは間違いなのだそうだ。不可解。このパズルは発表の場もないそうなので、このHPでコーナーをつくってもいいなあと思う。


このとき、ちょうどそこに高橋和さんがいらっしゃったので、このときのために作っておいた祝賀詰コサージュと、例のミステリ本を献上した。お会いするのはこれが初めてではないけれど、詰将棋作家としてお会いするのは初めてである。決してアイドルアイドルされた方ではなく、良い意味で普通の女の子だと、このときも思った。

その後、詰将棋四百年ということで、四百年の歴史を解説するイベントがあったけれど、いちおう、門脇氏の「詰むや詰まざるや(正・続)」を読んでいるから、たいていは知っていることなので、半分はパスして筒井氏とシンポジウムの打ち合わせをする。(これは嘘。単に将棋してただけ)

詰将棋シンポジウムはアカデミックな企画だったと思う。例年、大会はみんなが集まって楽しく遊ぶという場でしかなかったが、こういうのは珍しい。橋本氏からは詰中将棋などの非常に興味深い目下の話題が語られ、私はさらにその先の、コンピュータが詰将棋を征服した時代を見据えた提言をナマイキにカタる。被っているところもあるので、ある程度整理しておけばよかったかもしれない。個々の解説に、時間制限がなかったこともあってタイムオーバー。あまりディスカッションはできずに終わる。

クイズやビンゴや自己紹介は、懇親という意味ではいいのだが、詰将棋の文化的向上とはまったく関係がない。チェスプロブレムの世界大会の場合は、観光ツアーやレセプションなどの懇親の場もあるが、一般入札制のレクチャー(詰棋講義)や、各国が出題する創作競争等の、知的レベルの高い企画が最初にある。詰将棋の大会にも、もっと参加者全員が知の高みを目指すようなイベントがあってもよいのではないかと思う。

ただ、WCCCのように期間も長ければできるだろうが、1日しか開催日がないのでは仕方がないか。

ビンゴゲームの前に、リコンストラクションツアニー(作意手順から図面を作る)があり、とりあえず1秒でできた超ダ作で賞金を貰ってしまった。重ね重ね申し訳なし。

しかし、どうして金をかけるのかが疑問。詰棋書とか酒とかでもいいのではないだろうか。この2次会の席上でも詰将棋を作り、調子にノって伊奈めぐみさんのサイン帖に書き込むが、案の定ボロボロに余詰。例によって決まりきらない男である。