第1章では、金追い、金送りの基本的な型を紹介してきました。
次の章に移る前に、これまでの話をまとめておきましょう。
追い(送り)趣向の中で、複数のサイクルにまたがって同一の駒が使われるとき、 この駒を グローバル駒(G駒) と呼ぶ。 また、各サイクルごとに別の(同種の)駒が使われるとき、この駒を ローカル駒(L駒) と呼ぶ。
1サイクルごとに玉位置がずれていく趣向を 移動趣向 と総称する。 そのうち、G駒のみで追う趣向(「G−玉」型等)を、追い趣向、 L駒の王手が入る趣向(「L−玉」型等)を、送り趣向 と呼ぶ。
金で追う同じ型の趣向でも、玉の移動方向や王手をかける方向で多くの種類がある。
例えば、
- 「G−玉」型の金追い趣向は11通り
- 「L−玉」型・「L−同玉」型の金送り趣向は33通り
- 「L打−玉」型・「L打−同玉」型の金送り趣向は18通り
ある。
金追いでは、移動方向をサイクル毎に変えることもできる。 玉の奇跡がノコギリ状になる場合をとくに
金ノコ趣向 と呼ぶ。
「L−玉」型、「L−同玉」型の金送りの特別な場合として、成を利用した送り趣向がある。
特殊な型として、空王手による追い趣向がある(「G/L−玉」型等)。
1章で紹介した作品の型を整理しておきます。
作品番号 |
趣向の型 |
備考 |
1〜11 |
G−玉 |
金追い |
12〜15 |
G−玉 |
金ノコ |
16〜18 |
L−玉 |
金(と金)送り |
19 |
L打−玉 |
金打による送り |
20 |
L打−同玉 |
金打捨による送り |
21 |
L−同玉 |
歩成捨による送り |
22 |
G/L−玉 |
空王手型の金追い |
23 |
G−玉 |
金追いと龍追いの融合 |
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