木目1

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第1章 金追いアラカルト (1) 表紙に戻る
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趣向詰の中でも、金や竜で玉を追い回す「金追い」や「竜追い」は、早くから創作されていたようで、 五代大橋宗桂の「象戯手鑑」以降、古図式の中にもたくさんの作品を見ることができます。

趣向がシンプルすぎるせいか、現在では何回も繰返したり他の趣向と組み合わせたりするのが普通で、 単独で現れることはあまりありません。

金追いは、金が王手する方向と、玉が逃げる方向の組み合わせで、 次の11種類に分類することができます。

金が王手する方向 玉が逃げる方向
a) 前から(頭金) 後ろ(上)へ
b) 前から(頭金) 斜後ろ(斜上)へ
c) 後から(尻金) 前(下)へ
d) 後から(尻金) 横へ
e) 横から(腹金) 前(下)へ
f) 横から(腹金) 横へ
g) 横から(腹金) 斜後ろ(斜上)へ
h) 左斜前から 後ろ(上)へ
i) 左斜前から 横へ
j) 左斜前から 左斜後ろ(右斜上)へ
k) 左斜前から 右斜後ろ(左斜上)へ

左斜前はもちろん右斜前でもかまいません(利きは左右対称ですから)。

それでは、作品例を見ていきましょう。
なお、作品に「・・より」と記載されているのは、TETSUがおもちゃ箱風にアレンジしたものです。

まずは頭金で追う作品から。

くるくる No.1

オリジナルの作品を鑑賞する

頭金上追い。 この形では金は歩でも同じですね。

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