木目1

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龍鋸趣向作品全集 木挽唄集
第四章 複合型龍ノコ

第3項 組合わせ趣向型
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本項では、一つの作品の中で、龍ノコと他の繰り返し趣向とを組合わせたものを扱う。 ここでいう “組合わせ” とは、 “別個のものを一作品に織り込んだ” という意味であり、有機的に結合させたものではない。 これらについては、第七章で扱う。

第2項と同様、本項も余り作品例は多くない。 龍ノコは趣向の後片付けには不向き、と言うことだろうか。

・山田 修司 (詰パラ 昭26・7) 手順を並べる

金ノコとの組み合わせである。 中心は金ノコの方にあり、龍ノコは局面転換の際のつなぎの役目、といったところで、軌跡も短い。

(余詰=27手目より、99歩、以下。  29手目より、56角、以下)
・三上 毅「双蝶」(詰パラ 昭36・1) 手順を並べる

馬ノコとの組み合わせ。 主眼は、接近目的型の龍ノコ往復である。 接近の目的は74歩の消去にあり、73歩成の変化(同玉、及び84玉)に備えたもの。 馬ノコの方が後片付け、というのが珍しいかも知れない。
・七条 兼三 (詰パラ 昭55・10) 手順を並べる

金の横追いとの組み合わせ。 金横追いの舞台を作っていた三段目の並び歩を龍ノコで全部払ってしまう、という構成になっている。 質駒を並べておくことによって、鋸の軌跡を細かい目にする、という手法を採用しているが、 本質的なものとは言えず、特別な分類は行わない。
・七条 兼三 (詰パラ 昭56・3) 手順を並べる

合駒式による横型馬ノコとの組み合わせ。 龍ノコは、収束部分へのつなぎを果たす単純接近型である。

(右図は「将棋墨酔」所収の修正図)
・山腰 雅人 (詰パラ 昭61・2) 手順を並べる

馬ノコとの組み合わせ。 スマートな流れの中で、連続して行う点に持ち味がある。

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