4二玉・攻方持駒:角金2銀4桂歩3

岡村孝雄

作意手順

 6四角 イ53角合 A4三銀  同 玉  5四銀 ロ3三玉 B4四銀 ハ2三玉 
C3四銀  同 玉  3五金  2三玉  1五桂 ニ1二玉  1三歩 ホ同 玉 
 24金打 ヘ1二玉  23桂成 ト2一玉  22成桂  同 玉  33銀成  2一玉 
 2二歩  1一玉  1二歩  同 玉  2三金  1一玉  21歩成  同 玉 
 22成銀まで33手詰

「おもちゃ箱」に寄せて

裸玉の序盤は、その複雑さの割りには手掛かりを固めていくだけの手順というイメージがあります。 では、序盤に一局を支える内容を持ち、鑑賞に堪える……そんな図はあるかどうか、というのがテーマ。
あらかじめ玉位置や持駒の範囲を比較的狭めた状態にして、普通の作品を創るつもりで取り組んだのが正解だったかも知れません。
4筋での完全作は初めてですが、果たして5筋は?ちなみに「角金3銀3桂歩3」だと、3手目31銀の余詰があります。

着手非限定に関する情報

  1. 24手目の応手「21玉」のところ「11玉」とし、12歩 21玉 22歩 12玉 で作意手順28手経過の局面に復帰する。変化同手数駒余らず。

投稿時コメント

いきなり飛び出す四銀連続捨駒(とりわけ44銀)と、9手目の角銀直列の局面がポイント。以降の駒繰りも地味ながらちょっと目新しいかと思います。

変化手順(簡略版)

☆1行13字詰めで記述しました。

イ44〜26に利かせるため角合。
 53歩合・香合は33銀、同玉、
 45桂以下31手駒余り以内。
 53桂合は43銀、同玉、44歩
 以下29手駒余り以内。
 53金合は43歩で、32玉なら
 33銀、同玉、45桂以下27手
 以内。43同玉なら35桂以下。
 53飛合は43歩で、32玉なら
 33銀、同玉、25桂以下27手
 以内。43同玉なら44銀以下。
ロ54同玉は、55金、43玉、53
 角成、同玉、54銀、42玉、
 43銀打、33玉、51角、22玉、
 14桂以下29手駒余り以内。
ハ44同角は、42角成、34玉、
 43馬、35玉、44馬、46玉、
 45馬以下31手駒余り以内。
ハ44同玉は、53角成、55玉、
 44馬、56玉、45馬以下29手
 駒余り以内。
ニ14玉は、25金打、13玉、24
 金直以下作意に準じ、33手
 駒余り。
ホ21玉は、22歩、同玉、33銀
 成、同玉、23金、42玉、53
 銀成以下27手駒余り。
ヘ22玉は、33銀成、21玉、22
 歩、11玉、12歩以下29手。
ト11玉は、12歩、21玉、22歩、
 31玉、53角成以下31手駒余
 り以内。
チ11玉は、12歩、21玉、22歩、
 12玉で作意28手経過の局面
 に復帰(33手駒余らず)。

紛れ手順

A43歩は32玉、44桂、22玉以
 下逃れ。
A31銀は33玉で、34歩は同玉
 または23玉以下逃れ。25桂
 ・45桂なら23玉または24玉
 以下逃れ。42銀打なら24玉
 以下逃れ。
B34歩は23玉以下逃れ。
C24歩は13玉以下逃れ。

変化手順

  1. 作意手順の手数より10手以上短く詰む場合(本作の場合、23手以下)は、末尾の手数表記を省略した。
  2. 原則として最短の手数となる順を挙げているが、作意手順の手数と比較して十分に短い変化の一部では、簡明さを優先して(変化別詰の順を)記述している。