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よもやま話大道棋全短評 大道棋2 利波偉さん
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出題: 詰将棋パラダイス2010年11月号 大道棋よもやま話 第2回
結果発表: 詰将棋パラダイス2011年1月号 大道棋よもやま話 第3回

詰パラでの結果発表時の解説

ちょっと珍しいタイプの金問題だが30題以上の問題がある類型。 誘い手は多いものの、いずれもすぐに切れるので作意に入るのは難しくない。

52龍でわざわざ歩を発生させてからの龍切りが読みにくい手。この歩が最後質駒になって詰む。


解説・全短評

金問題の類型の一つ。 81銀成または71銀不成で取っても逃げても金打ちで簡単そう、というのが代表的な誘い手。 実際に手を出すと、81銀成、73玉、72金、83玉、82成銀、93玉、92成銀、83玉とかわして、82成銀でも82金でも千日手で「惜しかったね」。 ほかにも、71銀不成、73玉、64金、同角、82飛成、63玉、62龍までなど、初級者には桂や角の利きをうっかりし易く、案外稼げる類型だったようです(大道棋類型辞典18.金3を参照)。

ほとんどの誘い手はすぐ切れるので、作意順には入りやすいですが、9手目53龍に63金合が強防(飛合は同龍同桂51角、他の合は62龍)。 同龍と切って、同桂(同玉なら81角)、82角、72玉、73金、81玉、91角成で詰み、と思いきや、71玉、82馬、61玉とするする逃げられて僅かに詰みません。

63金合をすぐに取らず、82角、72玉、52龍と合駒請求するのが、ちょっと読みにくい手。 歩以外の合は同銀成、同金、同龍、同玉、73金、61玉で合駒を打って詰み。 62歩合を発生させてから63龍と切ります。 なんか受けを強くしただけみたいですが、じつは62歩が質駒になって、この歩を取って収束します。

この類型、枠の中は駒を配置する余地がないので、周辺の駒で手順を変化させるしかなく、改作は形が広がりがちです。 本作は比較的コンパクトにまとまっていて、集客度も74でまずまず。 52龍が読みにくいので、実戦価値もある、うまい改作だと思います。

それでは解答者のみなさんの感想を。

名越健将さん:
序はこれしかないとは思うが63金合が強い受けで困ってしまう。そこで52龍の強手登場で、1歩稼ぐ。やっと解決しました。しびれました。
凡骨生さん:
一旦52龍とし62歩合を強要してからの63龍が巧い。初形・手順バランスが良いですね。
前田知弘さん:
大道棋にしては、紛れは少ない方だと思うのですが、2度合駒を要求する所がミソですね。
藤川薫さん:
52龍にきづきませんでした。
宮本慎一さん:
合い駒の金と歩を取って、質駒の桂も取って、リサイクル。エコにやさしい詰将棋。
永島勝利さん:
52龍が面白い。普通に攻めると1枚足りなくなるので、強引に補充する狙い。大道棋というより、普通詰棋との印象。
なお、詰ましてから、秘手500選を確認しましたが、きっかけとなった作品とは随分手順が違いますね。
52桂が新工夫で、全く違う手順が生まれました。
中澤照夫さん:
52龍から桂合をさせて駒不足を解消する
桂合は同銀成以下早いので変化別詰ですが、最終手と手数が同じなので正解扱い。
螽斯さん:
13手目、すぐに63竜と金を取らないで、一度52竜として62歩を打たせて、後からその歩を取って詰め上がることに感心しました。
三宅周治さん:
すぐ詰むかと思ったら29手。本番なら高い授業料なっていました。
岡崎行晃さん:
小生は大道詰将棋のファンです。これからもこのコーナーを続けて欲しいです。
街頭では見られなくなった大道詰将棋。 誌上ではなんとか続けたいですね。
天津包子さん:
歩合をさせてから金を取るのですネ。打歩詰の紛れも有り面白い手順でした。桂3枚取っても駄目でした。
右図も考えました。桂を取ってから角を取るのですネ。27手になりました。1本取られたかな。
宮松七段がはまった問題、収束に乱れがあり、秘手五百番の解説も27手になっているので、たぶん正解です。
坂東仁市さん:
歩合は香合、桂合でも同じ? 寸前、62合をしてのスッキリ収束に感心しました。
桂香合は歩合と同様の手順でも詰みますが、同銀成以下早いので、歩合が正解です。
詰原松子さん:
金合までは手が進みましたが、一呼吸して切る(52竜)手が分るまでに時間がかかりました。
竹中健一さん:
52竜と入ってから竜を切るあたりが難しいですね。これは引っ掛かりそうです(笑)
佐藤司さん:
記事を読んでこの作が閃くなんて・・・。才能が違い過ぎますね。
鈴木孝太郎さん:
合駒請求の52竜が見えず迷走。原図は大道棋らしく力ずくも本図は垢抜けている気がする
今川健一さん:
合駒読みが2度、大道では読みきれず。ただ、誘い手がないので、奉納金もないね。
天野邪空さん:
将棋日本の図は何とか暗算で解きましたが、「22銀生 42玉 33金」や「42歩 同角 同金」と無意識に指してしまいそうな所で手を変えなければいけないのが、詰めにくさの原因でしょうね。
利波氏の本問でも、一旦歩合いをさせなければいけないのが難しい所でした。
氏は別の意味で仇討ちを成し遂げたということでしょう。
原雅彦さん:
金を大盤振るまいしては、飛車を細かくかせぐ。
誤答組子さん:
11手目や13手目すぐ金を取って奉納したのは私だけでしょうか。
14手目歩合いがいだとすぐ同銀成と取って早いのですね。

よもやま話 大道棋2 解答:24名 正解23名

正解者、当選者は詰パラ2011年1月号をご参照ください。

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