木目1

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大道棋名作三十局選(23) 表紙に戻る
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第23番 森長宏明作(詰パラ208号)

以前、森長氏の作品集「詰物語」の短編を分析したことがありました。 その極限まで精錬された作品には只々驚くばかりでした。 本局でも使用駒わずか七枚とは思えない面白さが凝縮されています。

初形で王手がかかっているのも珍しい。 従って初手は角を取る一手ですが、以降も逆王手の応酬で目が廻りそうです。 A(7手目)74角のところで先に72龍とすると、逆王手の82香合なら詰むのですが、何と82歩合で×。 作意の72龍には82香合の好手で83桂が釘付けにされますが、これをあっさり切って落とし、二枚桂をうまく捌いて見事な収束です。

加藤徹「黒田さん曰く、駒数七個の問題では最高のもの」

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