木目1

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大道棋名作三十局選(10) 表紙に戻る
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第10番 川崎弘作(奇策縦横367番)

これは盤面54角と持駒の香二枚が鍵を握っていて、変わった攻防が見られます。

通常持駒は香歩と決まっていますが、それでは81へ角の利きがあるので連続香合で逃れます。 本作では二度目は香が品切れなので飛合。 持駒で合駒制限とは面白い着想です。

また、イ(6手目93香合)で通常は角合ですが、本作はやり直した二度目に角合となり、 91飛〜93香でようやく桂合がでます(途中図:18手目92桂合の局面、角は品切れ)。 つまり、最初から角桂合をするよりも8手延びた訳で、旨く出来た延命策です。

途中図からは74角〜83桂の筋で54角をはがし、最後は二枚角を据えて開き王手で52金を入手、 駒余りですが見事に収束します。

香歩問題では珍しい形の攻防でした。

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