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93玉型の銀問題。 異なる点は5筋の駒が54歩か53桂か。 (a)の手順は、65に53桂が効いていると詰まない。 一方、(b)の手順は、ある変化が53に逃げられると詰まない。 かくして、(a)(b)は初手から全く異なる手順になる。 それぞれ独立の問題としても超難問。 それがちょっとした違いで全く異なる手順になるというのだから大変。 解答を見ずに両方解ける人はいるだろうか?
(a)と(b)は双子の割にはみかけがちょっと違うな、と思ったら、実は三つ子であった。 隠れていた間の兄弟(c)を紹介しよう。 (c)を(a)の手順で攻めると、63龍に51玉と逃げられて53歩が龍の効きを止めているので詰まない。 (c)を(b)の手順で攻めると、やはり63龍に51玉で、53龍で桂が入手できないため詰まない。 また(c)の手順は、53が塞がっていないと詰まないし、53桂では65に効いてきて詰まない。 かくして、(a)(b)(c)はそれぞれ異なる手順になる。 わずかな配置の違いで手順がガラリと変わるのは、この形がそれだけいろいろな攻め筋を内包しているからで、 93玉型銀問題の類型としての優秀性を示している。