「ミルクムナリ」は第二の沖縄県歌だ!
       (ほんまもんの沖縄県歌を知らないけど・・)

10年以上前になると思うが、「菊の露」(宮古島の泡盛)のテレビコマーシャルで流れてきた「ミルクムナリ」という曲を聴いたときの驚きは忘れられない。
琉球の古謡を元にしているらしいが、強烈なインパクトを持った、まったく新しい歌として私たちの前に現れた。

ちょうど、力をつけてきたエイサー団体の「琉球國祭り太鼓」がこの曲に振りをつけ、「ミルクムナリ」と「琉球國」は、両方の魅力を足し算かけ算するように、知名度を上げていった。

というわけで、沖縄では「ミルクムナリ」の曲を知らない人はモグリだね。

ところが、「ミルクムナリ」は誰もが知っている曲ではあるが、誰もが歌えるかというとそうではない。
言葉が古語で、リズムがラップ。
カラオケでもほとんど歌われない。
つまり、曲の知名度とCDの売上が全然結びついていないだろうと思われるのだ。

今や「琉球國祭り太鼓」だけでなく、小中高校、幼稚園保育園まで運動会で「ミルクムナリ」を踊る。夏になると各自治会や市町村で夏祭りが開かれるが、そのときにも必ず「ミルクムナリ」は流れているのだ。

夏の夜、開け放した窓からは、毎晩毎晩、どこかの公民館の古そうなスピーカーから、録音の悪そうなテープの「ミルクムナリ」が聞こえてくる。

作者の日出克さんは、流れてくるご自分の曲を、どういう気持ちで聞いておられるのだろうか。
CD売上には全然貢献しない沖縄県民だけど、毎晩どこかで自分の曲に合わせてみんなが踊っている・・。
この状況は音楽家冥利につきると思ってくだされば、私もうれしいのだけど。

だって、グレイにもミスチルにもできないことをやっているんだもん。

私はちゃんと持ってるよ。
ミルクムナリのCD。