−朝食の食卓−
「昨日ぐずぐず言ってたけど、結論は出たの?」
「うん。。。不安はあるけどね」
「え?」
「頭では理解できるんだけど、じゃあ自分はやりきれるかっていうと、自信がない」
「倫子?」
「途中で投げ出すわけにもいかないし、本当に最後までやれるかどうか。
だから、聞いてみようかなって」
「え? だれに?」
「ううん、なんでもない。とにかく、やるよ」
直江先生はどう思ってるんだろう、と倫子は思っていた。
先生は何の迷いもなく嘘の手術をすると言い切った。
『すべての嘘が不幸とはかぎらない』
難しいことをいう先生だな。。。
でも、何か信じてることがあるのかもしれない。
それが何なのか、知りたかった。
ちょっと話しづらいけど。
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