バタン
運転手「どちらまで?」
剛  「羽田空港までお願いします」
運転手「お客さんご旅行ですか?」
剛  「え、そうなんですよ」
運転手「へぇいいですね、あ、降って来た」
剛  「なんか暗くなって来ましたね、ね、運転手さん」  BGM(怪談ぽい)
運転手「このまま行くと墓地があるんですよね」
剛  「え?」
運転手「ちょうど、今日と同じような雨の振る日でした」
剛  「もしかして」
運転手「ええ、髪の長い女の人が立っていましてね」
剛  「乗せたんですか?」
運転手「乗せました」
剛  「それで?」
運転手「結婚しました」
剛  「は?」
運転手「意外によく話が弾みましてね」
剛  「結婚て運転手さんと?」
運転手「そうですよ、今はほら、あの駅前の弁当屋で働いている」
剛  「いや、そんなのは聞いてません」
運転手「その時の事を思い出すんですよねぇ」
剛  「えへぇ、なんだ、怖い目にでもあったのかと思いました」
運転手「怖い目にもあいました」
剛  「やっぱり」
運転手「浮気がばれた時はあれは怖かった」
剛  「あぁなんだよ・・・まだ奥さんのはなしかよ、じゃあ別に幽霊に出会ったとかそういう訳じゃ・・・」
剛  「(声裏返って)う、うぅぅぅぅわ!う、運転手さん!!で、出ましたよあああそこほら!白い着物が、人が!立ってる」

運転手「は?」
剛  「ちょっと、早く!早く通り過ぎて!!早く!!、ちょっとう…運転手さんな、何スピード緩めてるの!運転手さん!お、おい!ま、窓とか開けんなよ」
運転手「おれ、これから羽田までお客さん乗っけてくから、うん、じゃあな」
運転手「あれ、うちの女房なんですよ」
剛  「えぇ?」
運転手「弁当屋のパート5時までじゃないですか」
剛  「いや、知らないですよ」
運転手「丁度今ぐらいは、だいたいこの辺を歩いてるんですよねぇ」
剛  「いつもあんな白い着物なんですか?」
運転手「だってほら弁当屋だから、清潔なイメージって大事でしょ?」
剛  「だからって着物は・・・」

女の声「うらめしーー」
剛  「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー」

運転手「どうしたんですかお客さん」
剛  「でた!!出ました!!出ました!」
運転手「あぁ、おふくろ!羽田まで行くからちょっと我慢しな」
剛  「おふくろ??」
運転手「ええ、すみませんね」
剛  「今、そこのお墓から」
運転手「まさか」
  「でも、うらめしぃって」
運転手「いえ、うら、めしって言ったんですよ。」
剛  「は?」
運転手「ほらわたし、下の名前うらきちじゃないですか」
剛  「そんな事知りませんよ」
運転手「だから、うら、飯はまだかって言ったんですよ」
剛  「でもいつの間に」
運転手「ずっと乗ってましたよ、気付きませんでした?」
剛  「気付きませんよ、こんな・・・ていうか大丈夫なんですか?こんなシートの下にいて」
運転手「大丈夫ですよ、そこが好きなんですよ」 
剛  「好きって・・・」
運転手「猫とかって狭い所で丸まって寝るじゃないですか」
剛  「いや、猫はそうかもしれませんけど」
運転手「だってほら、うちのお袋の名前タマでしょ」
剛  「知りませんて、そんな事。・・・なんなんだ、このタクシー」

運転手「あの、お客さん」
剛  「なんですか」
運転手「この先また墓地があるんですよ」
剛  「え?あ、あぁどうせまたそこで誰かと出会ったとかそういうふうに言うんでしょ?もういいですよそんな運転手さんの個人的な話しは。あ、わかったパターン的に今度は本当に幽霊が出たんだ。いや、まてよ俺が今そういったって事はまた逆になるパターンで、また何か変な話かも。いや、この運転手さんの事だから・・・うーんどっちだぁ?」
   
「あの、運転手さん」
運転手「はい」
剛  「やっぱり聞いておきます」
運転手「そうですか」
剛  「そのぉ、この先にまた墓地があるんですよね」
運転手「ええ」
剛  「それで?」
運転手「それだけですよ」
剛  「ええ?」
運転手「いや、墓地がありますよ」
剛  「それだけ?」
運転手「ええ」
剛  「もう、なんだよー、もういいですよ、そんな事言わなくて、てっきり今度は怖い話しかと思ったのに」
運転手「怖い話し聞きたいですか?」
剛  「やっぱりあるんですか?聞きたい、聞きたい」
運転手「このタクシー何処に向かってると思います?」
剛  「すげぇ、あぁぁそうだ!そういえばこんな墓地ばっかりの所なんて普通通らない、通らないのに通ってる。何で?あれ?そうだ、これ羽田にいく道じゃねえだろ!!」
運転手「んふふ、その通り」
剛  「うわーーーこえーーーえーー?なにーーー?えー?何?何処に連れて行くの?俺を」
運転手「いや、羽田ですけど」
剛  「なに?」
 キキー(車停まる)
運転手「道迷っちゃいました」
剛  「ええ?」

ナレーション〜空港へは余裕を持ってお越しください。長距離移動ははANAで


慎吾「ヘイタクシー」
男1「お、あれ香取慎吾じゃない?」
男2「ほんとだ」
慎吾「ヘイ!ヘイタクシー」
男1「うわ、俺初めて見たよヘイタクシーって言う人。やばくない?その言い方って」
慎吾「ヘイタクシー!ヘイ!」
男2「それ以前に街中で全裸はやばいだろ香取慎吾」
慎吾「ハックシュン、ヘイ!ヘイタクシー!オーイ」


剛 「もうすぐかな空港、僕たち今どの辺に居るんだろうね木村君」
木村「タクシーの中」
剛 「曲いこっか・・・」

ダイナマイト