第86回3.1節記念式典・大統領祝辞

[青瓦台.総理室]  青瓦台 報道資料 2005年3月1日
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領、第86周年3.1節記念式典に出席
盧武鉉大統領は、今日、柳_順(ユ・グァンスン)記念館で開かれた第86周年3.1節記念式典に出席した。
〔編集者注: 1919年柳寛順が日本からの独立運動を導いた時、彼女は16歳だった。柳寛順は、逮捕され、拷問を受け、刺し殺された。彼女の家族も殺された。〕
盧大統領大統領は、3.1独立運動の偉大な精神と韓国の愛国心に満ちた先人達の犠牲に敬意を表した。
以下は、大統領祝辞の全文である。

第86回3.1節記念式典・祝辞

愛する国民の皆様、独立運動に貢献された愛国者の皆さまと韓国内外から来られたご来賓の皆さま!

今日、柳_順(ユ・グァンスン)記念館で第86周年3.1節記念式典を開催できますことを喜ばしく思います。当時の感情が、鮮やかに甦るのを感じております。

3.1独立運動は、わが国の誇るべき歴史です。3.1独立運動において、今日なお社会や国際秩序の普遍的原則として尊重されている、自由、万人の平等、国家の主権と独立、という価値観を宣言しました。それは、上海の暫定政府から今日の参加型政府に至って、移行した大韓民国の正当性の根幹をなすものです。

我々は、3.1独立運動の偉大な精神を継続せねばならず、100年前の過ちを繰り返してはなりません。それこそが愛国先烈に対する義務であり、3.1節を迎えるにあたり、この誓いを胸に抱くものです。

国のために命を捧げ民主主義と繁栄への足がかりを作った愛国心あふれる先人の方々に深い敬意を表します。独立に貢献された愛国者の方々とそのご家族に対し深い敬意と謝意を表明いたします。

国民の皆さま

先週の日曜日に、私は独立記念館を訪問いたしました。

大韓帝国末期に、開国問題をめぐる論争で国が分裂し、論争を超えた深刻な事態を招き、やがて国家指導者が国と国民を裏切る結果になったことを思い起こし、今日我々が何をなすべきかを思索してみました。弱体化したわが国が、我国の領土を巡る武力紛争に明け暮れる日本、中国、ロシアのどこの国と手を組んだところで、大した違いはなかったという事実に私は狼狽し、国力の重要性について熟考しました。そして、私は今日の大韓民国を非常に誇りに感じています。

今日の韓国は、大国の渦の中で何の影響力も行使できずにいた100年前とは異なります。我々は、国際社会で誇る民主化、経済発展および充分な防衛力を獲得して、自分を防衛できる力を持っています。現在我々は、北東アジアで均衡を取る役割を担うために国防力強化に励んでいます。愛国心あふれる我々の先人達は、現在の我々の国際的地位を見て安堵することでしょう。

国民の皆さま!

今年は、韓日国交正常化40周年を迎える特別な年です。その一方で、韓日条約関連文書の一部が公開されて、まだ未解決である過去の問題が再燃し、新たに難しい問題が浮上しました。

他方で、韓日関係は、法的また政治的には大きな進展を遂げました。1995年、日本の村山首相は、‘反省と謝罪’を表明し、1998年に金大中大統領と小渕首相は、「21世紀に向けた新パートナーシップ」を宣言しました。2003年、小泉首相と私は、「北東アジアの平和と繁栄の時代における協力」に関する共同声明を発表しました。

韓日は、北東アジアの時代を切り開くために共に働く運命を共有しています。相互協力を通じた平和と共通の繁栄の強化の追及なくしては、韓日は、その国民に安全と幸福を保証できません。法的および政治的分野での進展だけで、両国の将来を保証することができません。それだけでは、我々がなすべき事を全て行ったとは言い難いのです。一歩進んで、本格的な和解と協力に向けた努力をする必要があります。

我々は、真実と誠実を持って両国の国民間に存在する心理的な壁を打ち破ることで、真の隣人として生まれ変わらねばなりません。

フランスは、反国家的活動に関与した国民に対し厳しい判決を下しましたが、ドイツに対しては寛大に手を組み、欧州連合を創設しました。昨年、フランスのシラク大統領は、初めてノルマンディー上陸60周年記念式典にドイツ首相を招き、_フランス国民は彼を友人として歓迎する″と述べました。

フランス人と同様に、わが国民も日本の寛大な隣国になることを要望しています。

これまで、韓国政府は、国民の間で怒りや憎悪を助長させぬよう自制し、和解と協力の推進に向けた前向きな努力をしてきました。実際、私は、韓国国民が自制心と理性をもち慎重に行動してきたと考えます。

韓日関係の進展に敬意を表し、私は、二国間の歴史問題を外交問題として提起しないと公言しました。 私の考えは今も変わりはありません。その理由は、歴史問題が首を擡げる度に、二国間交流や協力が行き詰まり、両国間のもつれが高まることは、将来に支障をきたすと思うからです。

しかし、この問題は、韓国の一方的な努力だけでは解決できません。二国間関係の更なる発展には、日本政府と日本国民の真摯な努力が必要です。日本は、過去の真実を糾明し、反省し、心から謝罪し、必要があれば補償し、和解しなければなりません。これが、世界のあらゆる国々で見られる歴史を清算するための普遍的プロセスなのです。

私は、日本人拉致問題を巡る日本国民の怒りを十分に理解いたします。しかし、同じように日本が自らを反省することも同時に要請したいのです。日本が、強制徴用から従軍慰安婦問題に至るまで、日帝36年間に、数千、数万倍の苦痛を強いられたわが国民の怒りを理解することを望みます。

私は、今再び、日本人の知性に訴えたいのです。私は、日本が、誠実な自己反省に基づき、韓日間の感情的なしこりをなくし、傷を癒すことにイニシアティブを取って欲しいと思います。それこそが、先進国として誇り高い日本が、知性的国家としての存在を示すことです。そうせずに、日本は過去の束縛から逃れられないし、経済や軍備面で如何に強力になろうとも、日本が、隣国の信頼を得て国際社会で指導力を発揮するのは難しくなるでしょう。

ドイツは、そうしました。その結果、良い扱いを受けています。ドイツ人は、自ら過去を探求し、謝罪をし、賠償をし、これらの断固たる倫理的行為により、欧州統合において指導力を発揮しました。

尊敬する国民の皆さま!

韓日条約に関して、また、賠償問題に関して、政府も、対応が不十分であったと思います。

政府は、韓日関係の国交正常化が不可避であったと考えます。韓国が、永久に対日関係を修復せずにはいられないし、当時の韓国政府が、我々が求める全ての項目を勝ち取れなかったのには理由があったでしょう。しかし、日本の支配下で苦しみを受けた個人の立場から見て、国家が国民個人の賠償請求権を一方的に処理したことには納得出来ないだろうと思います。

遅まきながら、政府は、この問題の解決に向けて積極的に努めていきます。政府は、適切な解決を求めて、一般国民の声に耳を傾け国会とも協議していきます。既に、国務総理室傘下に、民官共同委員会を設置して色んな方案を検討しており、もっと包括的な意見収集や解決のために国民諮問委員会の設置を準備しております。

賠償請求権への取り組みと平行して、政府は、これまで葬られてきた真実の究明に力を尽くす一方で、日本での韓国人被害者の遺骨回収と本国帰還など、関連の問題に積極的に取り組んでいきます。日本も法的側面を越えて、人類の普遍的倫理と隣国からの信頼にかかわる問題という認識をもって積極的な姿勢をみせなければなりません。

国民の皆さま

3.1独立運動の精神を思い起こし、未来へ向かって果敢に進み、我々の先人たちが思い描いた先進国・韓国を築いていきましょう。日帝の刀や銃口に対して立ち上がった愛国者達の勇気と、すべてを乗り越えて一つになれた国家団結の精神が我々の将来を導いてくれるでしょう。

有難う御座いました。