GWに中国に行くべからず!




中国旅遊的教訓 〜まず今回学んだ教訓から〜


1. 人民元への交換は極力少なくすること

特に、ツァーの場合は、日本で支払っているから、現地で使う分はお土産代が殆ど。土産物店では、人民元より日本円を歓迎。日本円の方が値切れる。また、驚くことに、硬貨(主に500円と100円)が使えることが多い。余った人民元を現地銀行で両替すると損。(政策により減価率50%)それでも両替したいときはガイドさんに頼めばまあまあのレートでやってくれる。(但し、これは、ヤミなので本当は違法とのこと)

2. 内陸部は必ずしも安くない

北京、上海に比べて内陸部の都市にいくと、「こちらの方が田舎なので安い」とセールスするが、土産物は必ずしもさにあらず。どこでも同じようなものを売っており要は交渉力。(原価は驚くほど安いはずであり、損をするわけはないのだから売ろうとする。売れれば儲かるのであるから、値引きに応じる。日本での価格イメージを捨てること。)

3. 内陸部は暑い

西安は5月の初めでも33度あった。春がなく、一気に夏になるとか。乾燥していて埃っぽい。喉飴、マスク、帽子は必需品。(現地のガイドによると、38度を越えても、38度以上の発表にはしないのとのこと。規則で、それを越えると学校とか工場を休みにしなければならないからだそうだ。)

4. ティッシュを大目に持っていくこと

上級ホテルでも、部屋にティッシュぺーパーを置いてないところが多い。また、レストランでも、トイレに紙がついてないのが当たり前。しかし、驚いたことに室内スリッパはどこにも置いてあった。

5. 腹薬を必ず持って行くこと

油っこい物が多く、お腹をこわしやすい。トイレは少なく、あっても汚い。また、戸がついてなかったり、あっても鍵は殆どついてない。恥ずかしい思いをしないためにも、暴食はやめることと、薬は必ず携行すること。

6. マナーが悪い

名所旧跡等の混雑している場所では、中国人は我れ先にという感じで押し合いへし合い。声もかけない。ぶっつかっても謝らない。最初はびっくりするが、当たり前と思わなければ、前へ進めない。また、係りの人の愛想が良くない。フライトアテンダント、汽車の車掌(女性が多い)にスマイルがない。残念だが、当たり前と思えば、不愉快にならない。



黄金週間中国旅遊 〜ここから日記〜

中国は近くて遠い国。私の意識では、アメリカの方がずっと近い。仮にニューヨークへ行けと言われても、博多へ行く位の受け止め方。でも、中国と言われたら、ちょっと準備(気持ちと物の両面)をしなくてはならない。
欧米、東南アジアは広く何回も行っているけど、中国は2回目。1回目は、8年前に上海(+蘇州)へ出張で2〜3日だけ。そんな中国へ行ったのは、会社が5月1日、2日を休みにしてくれて、折角の長いこの休み、使わでおくべきかという気持ち。でも、往復に長い時間を飛行機で使いたくない。そして、GWのツアー料金だから高かったけど、他の方面と比べてそれなりにリーズナブルと思ったから。

というわけで、5月1日から、7日まで、北京、西安、洛陽、蘇州、上海と7日間のツアーに(一人で)参加し、駆け足で回ってきました。「社会主義国」「発展途上国」ということで、出発前には「気をつけよう」という心補え。でも、一端入ってしまうと、それよりも、「うるさい」、「暑い」、「挨っぽい」の三拍子に疲れてしまった。体の調節が効かず、風邪を引いてしまい散々でした。そして、今年から、中国もメーデーの祝日を昨年までは5月1日、2日だったのを、1週間のゴールデンウイークにしてしまったため、どこも中国人の観光客で満杯状態。中国人も豊かになってきたということか。

日本人の皆様は、今後、ゴールデンウイークには、中国へ行かないことを強くお勧めします。また、旅行で得た教訓は上の「中国旅遊的教訓」をご覧あれ。

5月1日(月)
成田空港で集合。ところが出発前、自宅で不用意に椅子に置いた眼鏡に腰掛けてしまい、眼鏡がぐちやぐちや。駅前の眼鏡屋さんに駆け込んで急いで修理してもらいましたが、集合時間には15分ほど遅刻。(でも、ツアーの場合、時間に余裕をみて時間設定しているから結果的には何の問題もなし。)スペアの眼鏡を作り忘れていたことを反省しました。

飛行機は、中国国際航空、大連経由北京行き。中国国際航空は始めてでした。室内のカラーコーディネーションがダサい。予期したとおり、サービスはベーシックのみ。生ぬるいビールを出されて、おつまみなし。食事はセブンイレブンのお弁当の方がまだましな感じ。
客室乗務員(スチュワーデス、フライトアテンダントよりこの漢字の方が合っている)は声もかけず、テーブルからばっぱと器を下げていく。愛想も無い。もともと期待してないけど、日本人観光客が多いから、こんな航空会社でも満席になるのだということですね。

3時間弱で大連着、ここで入国審査。といっても、ツアーの場合は個人旅行と異なり、簡便方式。ツアーごとに、一列に並ばされて、入国審査官は、名簿とパスポートの名前の照合をしているのみ。拍子抜けするほど簡単。パスポートにスタンプもなし。中国入国にはビザが必要となっているが、ビザというのが、実質入国料ということが良くわかる。外貨
獲得のための重要手段ということ。でも、日本払いのビザ料金(中国政府収入)が、3000円で、写真も不要で名簿だけの提出しかしてないのに、どうして旅行会社は手数料を4200円も取るのだろう。

大連空港の待合室では、オロナミンCを260円(ドルだと$2)で売っていました。外国で日本円の硬貨表示があるのを初めて見て驚きました。その後、どこでも、日本の硬貨を受け取るということがわかったけど、それだけ、日本円(=外貨)獲得に意欲的だということですね。でも、硬貨は重たいのに、どのようにして集めて日本へ送り返すのかな。

大連から1時間半で北京着。北京空港は、昨秋、ターミナルを作り変えたとかできれいになっていました。(新聞で読んでいたけど)この工事にも日本のODAの金が使われているのです。GNP世界で2位の日本の玄関、成田空港はお粗末な片肺空港。でも、日本からのODA援助が使われる外国の空港はとても立派。日本というのは変な国。

既に、入国審査を漬ませていたので、荷物を受け取って、何もなくスウーと外へ出てしまった。拍子抜け。空港内に、自動両替機があったのにはびっくり。日本語表示ももちろんあり。添乗員さんに、
「お金はここで両替した方がいいのでしょうか」
と聞いたら、
「ガイドさんでもやってくれますから」
という含みのある発言。みんなも替えていないし、以前の使い残しの人民元も少しあったから、空港では両替せず。

空港では、中国国際旅行会社の中国人のガイドさんが2人待っていました。一人は、全行程を共にする人(いわゆるスルーガイド)。もう一人は、北京だけの案内係。共に男。
夜のとばりもとっくに下りており、空港からバスでまっすぐホテルヘ直行。バスの中で、早速
中国人ガイドさんが、「両替」の案内。すでに1万円相当が入っている人民元の封筒をたくさん用意しており、手際良く、各人の要望に応えて1万円単位で両替をやってくれました。
レートは、空港の表示よりは少し良かった。でも、後でわかったことだけど、お土産屋では日本円の方が、好まれ、かつ値引きしてくれるから、両替しすぎないこと。(「中国旅遊的教訓」を参照)

北京のホテルは、幅のとてつもなく広い道路、長安街に面した大きな北京国際飯店。ガイドブックによれば、4つ星。夕刻以降、何も食べていなかったので、お腹が減ってきた。
何かないかとホテルの周りを見渡すと、幅広の道の向こうに見慣れたマクドナルド(麦富労)のマークが。
物価レベル調査を兼ねて、長い地下道を潜り抜け、道の向こう側へ。(注:マクドナルドは世界中で同じ商品を売っているので、物価比較調査に良く使われるのです。しかし、発展途上国では、「外資レストラン」としての恰好つけがあり、値段も高めとなっています。)セット(日本でのバリューセット)が、16.2元(約210円)北京労働者者の賃金水準を考えると高い、でもこちらでは多分トレンディーなのでしょう。

5月2日(火)
朝早く起床。良い天気、でも、喉が痛い。明け方冷えて寒かったけど毛布だけだったから風邪をひいたようだ。このときは喉が痛いだけで、まだ元気。

中国も祝日のため混むということで、万里の長城へとホテルを早めに7時半に出発。45名のツアーだったため、バスは満席。(こんなに貸切バスが満員になる団体は、海外旅行では初めてでした。)行きはすいすいと八達嶺の万里の長城へ。市外を抜けると、ぽんやりと山が見えてきて、その山の稜線に壁がみえるようになってくるとそこが長城。2時間足らずで到着。ここの八達嶺は、秦の時代のものでなく、明の永楽帝の時代に修復した部分とか。

ガイドさんが、「時間がかかるので、トイレを済ましておいてくださ〜い。」とみんなの注意を喚起。有料トイレに案内される。入り口で一人5角(0.5元=7円)を払う。聞いてはいたが、「ここがそうか」と確認、すなわち、大のトイレに扉がない。便器の向きは、入り口に向かってて、日本と逆。みんな黙って座って用を済ましている。「下痢をしたら大変だな」、この強迫観念が中国旅行中ずっとついて回った。(実際のところ、その後訪れたところには、扉はついていたものの、鍵がこわれているところばかり。またトイレはどこも汚い。安心できたのは、ホテルと、上海の新しいレストランだけ。)(「中国旅遊的教訓」を参照)

中国人にとっても、万里の長城は、第1級の観光地。中国もゴールデンウイークのため、国中から湧いてて来たような人たちで満員。
入口はルールの微塵もなく、人、人、人で満員。
係りの人も大声で叫んでいるだけ。
押し合いへし合い、どなりあい、おしくらまんじゆう。
小さい人だと圧死しそう。
なんとかくぐり抜け、階段を上がり、壁の上へ。入り口から右手が勾配のゆるやかな女コース(女性用のコース)で、左が急な男コースとの説明。現地ガイドさんが事前に
「ツアーの人は、女コースにしましょう」と言っていたけど、人の塊で阻まれて、流れに沿って自然と左手の男コースへ。
壁の上の通路も所々に門があって狭まっており、そこを通るのに、またおしくらまんじゆう。坂が急なうえ、石畳も多くの人に踏みまくられて光っているから、お天気が良いときはいいものの、雨が降っていたら滑って危険な感じ。皆とはぐれてしまったけど元気を出して、ツアーの仲間では、一番遠く、上まで早足で行ってきました。
混んではいたけど、やはり一見の価値あり。The Great Wall,The China Wallです。
昔の権力者は、人民を奴隷のごとく使って、よくもまあこんなところにこんな物を造ったなと改めて感心しました。

見学を済ませ、駐車場に戻ってみると、バスで超満杯。我々のバスはほんとに狭いところを通り抜け、帰り道まで出てきました。帰りの途中の反対車線は、万里の長城方向へ向かうバス、車で大渋滞。一体、いつになったら着くんだろうと他人事ながら可哀想になりました。