佐治君の「ぶらり台北一人旅」
消去法で決めた台北。こんなんで海外行ってもいいのか?


準備

「あー、日本を離れてー!」
これが今回の旅のきっかけ。まあ、別に珍しいことじゃない。日本を離れてゆっくりしたいなんて、毎月、いや毎週のように思ってること。ただ、今回いつもと違ったのはその衝動を抑えきれずにすぐに行動に移してしまったことである。

早速、ネットと旅行代理店のパンフで情報収集にかかる。別に「ここへ行こう!」と決まっている訳じゃない。だったら行くなよって言われそうだけど、どうしてもこの時は日本を離れたかったのである。別にストレスが溜まってたってことじゃないんだけど・・・
ここに行きたい!って国は特にないけど、こういうところに行きたい!ってのはある。それが以下の3つの条件。
結果から言ってしまうと、今回は台湾に行ったのだが、その台湾がその条件を満たしていたってことになる。

3つの条件っていうのは、まず
(1)安い
(2)近い
(3)晩飯が1人でも寂しくない

という3つ。なにげに(3)がポイント。当然、一度行ったことのある国は却下。
候補としてはソウル、ロス、シドニー、ロンドンなどなど結構あがったのだが、3つの条件を満たしていたのは台湾だけだった。ちなみに、最後の最後までソウル、ロス、台北で迷っていたんだけど、ソウルは(3)がアウト。ロスは(2)がアウトってことで残った台北が合格ってなことになった訳である。
でも、つまるところ、これって消去法なんだよね。こんなんで海外行ってもいいのか?ってことは後々よーく考えた・・・

行き先も決まったので、早速手配にかかる。最初は中フリーのツアーにしようと思ってたし、ツアーもツアーで安いのが結構たくさんあったのだが、いかんせん今回は一人旅。忘れてたよ、一人部屋追加料金・・・
これを払ってしまうと、べらぼうに高くなってしまう。全く気に入らない制度だ。しかし、これってどうかと思うよ?こんなに高い料金払ってまでツアーに一人参加する奴なんていないって。最初っから“お1人様は参加できません”とかにしておけばいいのに。
まあ、いらん労力を使わされたから、ムカついてるだけなんだけど・・・

一つ提案。一人旅をする人って以外と知らない人と相部屋でもいいって思ってたりしないだろうか?そうすれば、相部屋OKで参加申し込みを受け付けて、もちろん料金は追加なしにする。これってなかなか良くないかな?結構利用する人多いと思うんだけど。ツアーメイト募集も兼ねてて、一石二鳥?どうでしょう?
でも、なんかヤバイ業者が企画しそうだな〜・・・

結局、完全フリー旅行ってことで、手配開始。まずはエアチケットから。
今回は阪急交通社のe-veryってサービス?ブランド?を利用してチケットを購入。
羽田発 エバー航空 44,000円。なかなか安い。

以上で準備終わり。え?それで終わり?って感じだけど、今回はホテルやらなにやらは全て現地調達にするって決めたので、準備は以上これまで。
正直言うと、今回は消去法で行き先を決めたりなんかしたところからも分かるように、いまいち旅行熱があがってこない。ホテルなんかも実は「どうしようかな〜 予約しようかな〜」って思ってたりしたんだけど、まあいいやでここまで来ちゃったのが実のところなんだよね・・・
一体どうなることやら



初日(2002年3月)

なんかあっという間に出発日が来た。しっかし、今回はホントになんの準備もしてない。ホントに大丈夫か?
前日も遅くまで飲みに行ってて、仕度は何にもしてない。でも、フライトは午後からなので特に焦る必要はないでしょ?と自分に言い聞かせる。

11:00過ぎに家を出る。ホントは友達が車で羽田まで送ってくれるといってたのだが、急な用事で前日にドタキャン。ちょっとブーたれ気味で羽田に向かう。
羽田集合は13:00。時間にルーズなのはよろしくないので、13:00きっかりに空港に着く。ただ、国際線ターミナルはここからバスに乗らなきゃ行けないらしい。しかも10分かかる。初めて知ったよ・・・
っつーことで、遅刻決定。しかし、これだけダラダラだと逆に開き直れるね。ホテルも向こうでの行動予定も何も決めてないけど、何とかなる!って変な自信が沸いてくるよ。

羽田の国際線ターミナルはホントちゃっちぃ。小さい、しょぼい。「これが日本の玄関です。」なんてとてもじゃないけど言えない。
まあ、とりあえずチケットを受け取る。それからチェックイン。今回は荷物が少ないので、預けるのはやめとくことにしといた。
もう後はなにもすることなし。別に暇潰しの出来るところもないので、さっさと出国手続きをしてしまう。
ここで一つ情報提供。羽田空港の国際ターミナルはホントになんにもない。なので、ここで全てを揃えようと思うと泣きをみる羽目になる。本屋なし。薬屋なし。ついでに、ATMもCITYBANKのが一台あるだけ・・・
準備は前もってしておこう。ちなみに泣きをみたのは、、、俺です・・・

15:20。時間に遅れることもなく離陸。台湾までは3時間半である。
機内食はカレー。もろインスタントだが、この手の食事はそういう方が美味しい。手間暇を加えるとかえって不味くなるので、これはいいメニューだと思う。
映画の方は多分、「エネミーライン」
なぜ、多分か?というと、日本語吹き替えがなかったから。別に見たい映画じゃないけど、日本発で日本語なしっていうのは頂けない。一体、なに考えてんだ?

普段、ヨーロッパならば10時間以上のフライトなので今回はめちゃめちゃ楽。暇潰しなんてせず、寝て起きたらもう台北に着いていた。

空港から台北市街まではバスで約1時間ってところ。ただ、ここまでの情報は持っているんだけど、そのバスターミナルがどこなのかはさっぱりわからん。まあ、同じ飛行機に日本人たくさんいたし、その後についていけばどうにかなるでしょ?と思いっ切り他人まかせ。
到着ロビーに着き、「さてみなさんバスターミナルはどこでしょう?」とさりげなく後をつける準備をしていたのだが、、、みなさんツアーだったのね・・・ 
待っていたガイドについて行ってしまい、俺一人ロビーにぽつーん・・・ なんだよ、そうならそうと、そういう素振りを早く見せてくれよ・・・ でも、一人ぐらい個人旅行者がいてもいいんじゃないの???

しょうがないので、インフォメーションで情報収集しバスターミナルの位置だけ把握。ホテルのことも聞いたのだが、発音が妙に変でなにを言ってるか聞き取れなかった。
バスターミナルに着くと、マジで日本人は俺一人。これは思わぬ誤算。
とりあえず切符を買わねばならないので、英語で「Excuse me?」と尋ねる。
すると「台北行きたいですか?」との返事。なんだ、日本語通じんじゃん

15分ほど待ってバスに乗る。乗客は俺含めて3人。なんか寂しいな〜
それに外は雨がザーザー降ってる。なんか着いて早々気持ちが萎える。しかも、この雨ん中宿探しもしないといけない。あー、面倒臭い・・・
でも、不思議と不安な気持ちにはならない。いつもなら、未知の国にワクワクする反面、不安でドキドキしたりもするのだが。

50分ほどで台北市街に到着。外に出ると雨はほとんどやんでる。
まずは現在地を把握しなけりゃダメだろうということで地図を広げると、一緒にバスにのってた人が
「May I help you?」
と声をかけてくれた。やっぱり聞いていたとおり、台湾の人って優しい。ちょっと感激。

優しいお兄さんのおかげで現在地も分かったし、とりあえず今日泊るところを確保せねばということで、荷物を引きずり中心部へと向かう。でも、道路が水浸しで歩くのが大変。
ホントはいろいろ歩きまわっていいホテルを探すつもりだったのだが、もう面倒くさくてしょうがない。なので、友達やネットで評判の良かったホテルに行くことにした。まあ、いくら、準備を怠っていたといってもこれぐらいの情報収集は当たり前でしょ?
向かう先は「華華大飯店」という中級ホテル。いくら一人旅だって言っても、お湯も出ないようなぼろっちぃ所には泊りたくない。貧乏臭いのはご免だ。

特に迷わず、ホテルに到着。早速、部屋はあるか聞く。
部屋はあるとのこと。それじゃあ、続いて値段交渉。正規の値段は1泊2400元(約9,500円)これが、値下げ交渉をすると1泊1,600元(約6,000円)まで下がる。
もう一声で
「1泊1,500元でどう?」
と聞くと、それは無理らしい。頑なに拒否。どうやら、40%引きぐらいまでが限界らしい。
まあ、ある程度、自分の希望額に近いし、それにもう歩きたくなかったのでこれでOK。ここに泊ることにした。

部屋に行き、荷物を置いて一休み。あー、マジで疲れた。現地時間は20:30過ぎ。

台湾といえば夜市!本来ならばこれから繰り出すつもりだったのだが、とてもじゃないけど今日は無理。でも、腹減った。とりあえず、飯を食いに外へ出る。
向かう先はデパートの地下。台湾のデパートは22:00ぐらいまで開いていて、地下のフードコートも充実している。ちょうどホテルは三越のすぐ近くなので、早速そこへ向かう。

21:00過ぎだって言うのに、フードコートは人で一杯。それにお店もたくさん。なかなか充実している。今日食ったものは以下のとおり

夜の献立
・海鮮うどん
 平ったい麺に海老やらイカやらが入ってる。でもスープが酸っぱくてあまり美味しくない。

台湾に来て初めての飯は失敗だった・・・ 
なんだか天気といい、今回の旅行は幸先がよろしくねーなー
やっぱり、気合いが入ってないと、ダメなんだろうか?とりあえず今日はコンビニでビールを買って風呂に入って寝る。明日は気合いを入れて早起きしよう!
う〜ん、でも、どこに行こうか?・・・