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○ 個人旅行入門 IN SPAIN TY偏 ○ Vol.071
2000.12.08発行
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/3567/「 たなか 」さんのホームページ
http://www.ne.jp/asahi/tanaka/yasuaki/
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☆Pubzine☆ http://www.pubzine.com/ ID:(1742)
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小樽はすっかり雪景色です。3日には札幌のテイネオリンピア初滑りに行ってきま
した。先週で、ながらくお付き合いいただいた「おさるさんのスペイン旅行」は終了です。
予告通り今週から「たなか編」が始まります。たなかさんはスペインだけでなくモ
ロッコまで足をのばしていますので、楽しめると思います。個人旅行もグレードアップしてきました。では本編、最初なので少し長くなりまし
たがお付き合いください。--------------------------------------------------------------------------
【 事前準備1】
この旅は完全な個人旅行でした。エアーチケットは今回一緒に行った会社の同僚
K君がアメリカ出張で貯めたアメリカン航空のマイレージを使ったので、JAL
のフリーチケットを手配しました。K君にはチケット代として格安チケットの相
場価格を払いました。(と言っても7万円)ホテルはスペインのパラドール(国営ホテル)に泊まることを第一優先に手配しま
した。特にグラナダのアルハンブラ宮殿内にある「パラドール・サン・フランシスコ」は
1年前から予約で一杯になる人気のパラドールで、ここは日本にある代理店で手配
しましたが、2ヶ月前でも予約で一杯だったので断念。結局アンダルシア第2の都
市マラガの丘の古城に隣接して建つ、海を望む古城風の「パラドール・ヒブラルフ
ァロ」を手配しました。準備段階ではピラミッドを一目見たくてカイロ経由も考え、フライトスケジュール
やカイロ市内のホテルの検討をしました。しかしスケジュールに無理があること、
カイロ−マドリッド間の航空料金が716US$(検討当時は約10万円)もした
ので断念しました。
寄り道代が成田ーマドリッド間のチケット代より高いのでは話になりません。カイロを断念した後は、今度はモロッコ国内の周遊を検討し、カサブランカ経由で
内陸の歴史的都市=マラケシュやフェズに行くことや、サハラ砂漠に近づくプラン
も検討しましたが、やはりスケジュールに無理がありこれも断念して当初のプラン
に戻りました。あまりにもあれもこれも盛り込もうとしたので、K君から「行きたければその為だ
けに行けばいい、あれもこれもじゃ何もかも中途半端になる」と呆れ気味で言われ
てしまいました。しかし、プランするだけで十分楽しいのです。バーチャルトラベルだけで充分楽し
める自分の性格を結構気に入ってます。なにしろお得です。事前の準備が旅の楽しみの30%位は占めていると思っている僕は、今回も準備をた
っぷり楽しもうとしました。アルハンブラ宮殿を紹介したTBSの「世界遺産」のビデオ、ガイドブック、スペ
イン関係のエッセイ、「世界の車窓から〜スペイン編CD−ROM版」を2.5万
円分も買い込みました。行く3ヶ月前からスペイン料理を食べたり、モロッコ旅行経験者である会社の女性
を囲んで、モロッコの代表的料理のクスクス、カバブ、タジンを試食しました。また、スペインとモロッコを舞台にした映画、例えばヘミングウェイ原作で
1937年当時のスペイン内戦を描いた「誰がために鐘は鳴る」
(For Whom The Bell Tolls /主演:イングリッド・バーグマン)や、
モロッコを舞台にしたイギリス映画「シェルタリング・スカイ」
(主演:ジョン・マルコビッチ、音楽:坂本龍一)、
超大作「アラビアのロレンス」(物語の舞台はアラビア半島になっていてもロケは
モロッコでやった)を観ました。参考書としては、ジブラルタルから時計回りに1年半かけて地中海を一周した旅行
記「ポール・セローの大地中海旅行」(THE PILLARS OF HERCULES)、
スペイン物を得意としているイギリス人作家ジェラルド・ブレナンの
「素顔のスペイン」(THE FACE OF SPAIN)が参考になりました。サン・テグジュペリの処女作でフランスのツールーズからモロッコのダカールまで
ジブラルタル海峡経由で郵便を運ぶ飛行士を書いた「南方郵便機」も読みました。
特にこれは印象的、でも旅行の参考にはなりませんでした。【 事前準備2】
あまりにも早くから盛り上り過ぎて、K君から「ちょっとセーブしないと息切れす
ると思うけどなー」といなされてしまい、9月末から〜11月中旬までは特に大騒
ぎすることはなく。むしろすっかり落ち着いてしまいました。さらに、本来であれば出発のカウントダウンが始まり、旅気分がいやでも盛りあが
る出発1ヶ月前前後に、よりによって仕事が忙しくなってしまい、残念な事にすっ
かり頭から今回のツアーの事が消えてしまいました。9月27日に予約していた飛行機のチケットを工藤君と2人で日比谷にあるアメリ
カン航空の事務所に受け取りに行ったのも、仕事がようやく落ち着いた出発2週間
前の11月18日になってからでした。行く前もじっくり楽しむのをモットーにしている僕としては、はなはだ不本意な
状態になってしまいました。ホテルやマドリッドーセビーリャ間のスペイン国鉄の新幹線=AVEを予約したの
も出発のちょうど2週間前の土曜日で、大慌てで予約しました。ホテルはユーテルとAMEXのメンバーシップトラベルデスクを比較したら
AMEXのメンバー料金の方が安かったので、マドリッド、セビーリャ、グラナダ
を予約。ジブラルタル海峡を渡るフェリーが発着する海峡の街アルヘシラスのホテルはユー
テルで予約。AVEは鉄道の手配が得意な郵船トラベルに電話して予約しました。レンタカーはハーツもエイビスも土日祝日はそろって休みだったのでこの日は断念。
出発2週間前の土曜日の午前中から午後にかけてにK君と連絡を取り合って予約し
ていたら、頭が旅行モードになってしまい、気持ちがすっかり高揚して収まりがつ
かなくなってしまいました。買い物に出かけてカメラのフィルムや電池を買いましたが、それでも収まらなくて
寝る前に早々と荷物までパッキングしてしまい、もう他にやることが無くなってか
らようやく安心して寝ました。もう遠足の前の日の小学生状態でした。今回は完全な個人旅行なのでA4で4ページにわたる日程表を作成しました。日程
表を見た人は都市や地域の名前は、マドリッドは知っていてもアンダルシア地方や
太陽の海岸という意味のコスタ・デル・ソル、アンダルシア地方の中心都市セビリ
ヤ(セビーリャ)、アルハンブラ宮殿で有名なグラナダは聞いた事がある程度。アルヘシラス、タンジール(モロッコ)、マラガに至っては聞いたことも無いので
「いいなーいろんな所に行けて、でも知らない場所ばっかり......」という反応が
多かったです。かく言う僕もアルヘシラス、タンジール、マラガは今回のツアーで始めて知ったの
ですから無理もありません。※100pstは約80円見当です。
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ここからVol.072 2000.12.15発行
【 ロングフライト 】
98年12月5日(土)、いよいよ出発。
フライトは成田発12:20発JAL411便アムステルダム経由マドリッド行き。この日は、東京が急に冷え込んで例年より早く雪まで降った週の週末で、朝から冷
たい雨が降っていた。K君との待ち合わせ場所は10時45分にJALのヨーロッパ線チェックンカウンター前。
成田までは日暮里9:35発、空港第2ビル10:28着のスカイライナーで行ったが、
毎回思うが、日暮里の待合い室やスカイライナーの車内で過ごす時間は全然苦にな
らない幸せな時間で、僕は大好きだ。特に平日出発の場合は上りのホームに通勤客が一杯いるので、「みなさーん!頑張
って下さーい、僕は旅立ちまーす!」と心の中で言うのだが、今回は出発が土曜日
だったので、この楽しみはなかった。アムステルダム行きのJAL411便は70%位の搭乗率。
機体が重いので、国内線に比べると遥かに長い滑走の後テイクオフ。
このコースは、成田から新潟・日本海上空を通過すると、後はひたすらシベリアの
はてしない氷の大地の上を飛ぶコースを高度11,000mを1,050km以上のスピードでジ
ェット気流に逆らって飛ぶコース。北極圏をかすめて飛ぶので窓の外は昼間なのに夕焼け状態で赤からオレンジ色、
そして上に行くと紺色に変化するグラデーションの空が何時間も続いていた。機材は最新型のB-747-ダッシュ400型で、僕はJALの国際線は初めてだったのでANA
の国際線の同型機と比べてしまったが、座席のリクライニング角度が少し浅く、
しかもフットレスト(足置き)が無かった。ハードウェアではANAの方が勝っている感じだったが、機内の雰囲気はかなり違っ
ていた。日本人以外のヨーロッパの乗客が多く、スチュワーデスも外国人が多いのでなんと
なく貫禄を感じさせ、国を代表する航空会社を意味する
「フラッグ・シップ」と言う言葉を久々に思い出した。機内食の昼食は、メニューには和洋食が書いてあったが和食しか残っておらず、
K君はひどくがっかりしていた。ちなみに洋食はビーフシチュー、スモークサーモン、サラダ、ガナッシュケーキ、
和食は、鶏の照り焼きご飯添え、ぶりゆず庵焼き、ふろふき大根赤味噌添え、
菜の花辛子和え、ゆずゼリーだった。お品書きとして書くと、結構本格的なものを想像してしまうが、内容は驚く程シン
プルで、駅弁の中身を移し換えた程度のレベルだった。残念ながらヴァージンアト
ランティック航空の松花堂弁当(菱形の漆塗り風の弁当箱に竹の皮に包まれたご飯、
赤出しの味噌汁や和菓子まで付き、お茶は九谷焼きの湯飲みで出る)
には遠く及ばなかった。ANAは和洋の選択ではなく、例えばマーボ豆腐とビーフストロガヌフの選択という
ように、メインディッシュ(?)の選択になっているが、いつもそばや春雨サラダ
が一緒に出てきて理解に苦しむ内容なので、どっちもどっちと言った感じだ。ちなみに夜食(リフレッシュメント)はコンビニおにぎりとデニッシュ(栗あん入
り菓子パン)。到着1時間前の食事はリングイニパスタ ナポリ風、サラダ、フルーツ、ロールパン。
機内の映画は僕が嫌いなニコラス・ケイジが刑事役で主演している
「スネークアイズ」(国防長官暗殺の謎解き物)と「GODZILLA」だった。正月映画の「アルマゲドン」が見れるのでは、と期待していた僕としてはかなりが
っかりした。映画に関してはアメリカ系の航空会社の方が最新映画をそろえているようだ。
「GODZILLA」は2回目だったが、火を吐かないトカゲのようなゴジラは何回見ても
つまらなかった。暗くて雨が降っているアムステルダム/スキポール空港に到着したのは現地時間
16:31。(日本時間は翌日6日の24:31)ジェット気流に逆らって飛んだので約12時間のロングフライトだった。
【 乗り継ぎ 】
乗り継ぎ便は19:10発のKLM1707/JAL411便で、3時間弱の待ち時間があったので
「世界のベストエアポート」にも選ばれているスキポール空港のDUTY -FREE SHOP
(オランダ名物の木靴や乳製品が多く、花屋にはチューリップやクロッカスの球根
が一杯あった)をちらっと見て、空港の外国の企業の社員食堂の様な広くて簡素な
カフェに行き、たわいのない話をして暇をつぶした。オランダの通貨はギルダーで、1ギルダー80円位。
ちょっと大き目のマグカップに入ったラージコーヒーが4.7ギルダー(400円弱)
だった。意外と時間は早く過ぎ、パスポートコントロールへ移動。
パスポートコントロールでは、EU圏にどこから入ったのかわかる都市名入りEU共通
デザインのスタンプが押された。(星が円形に並んだEUのマークと日付、それに飛
行機で入ると飛行機マーク、船だと船マークが入る)乗り継ぎ便は、最近はやりの共同運行便で、機体と乗員はKLM、しかもKLMはノース
ウェストとも提携していて、日本人の他にアメリカ人も一杯乗っていたので、小さ
なB−737の機内は満席に近い状況だった。国民が少ないオランダの航空会社としては、空港を乗り継ぎのハブにして他の航空
会社と提携して安定した乗客を確保するのは賢いと思った。JALはアムステルダムからは地上業務も含めて運行はすべてKLMに任せられ、
しかもマドリッドまではJALのフライト番号が付けられるので効率的だしお手軽だ。アムステルダム・スキポール空港からマドリッド・バラハス空港までは約2時間。
僕は今回時差ボケ防止策として現地時間に合わせて寝ようと思っていたので、JALで
もKLMの機内でも機内が暗くなっても寝なかった。しかし日本時間の明け方の時間帯は(スペイン時間20時過ぎ)
眠気と闘いながら早くマドリッドに着かないものかとイライラした。KLMのニナ・リッチがデザインした真っ青な制服を着たステュワーデスさんが配る
機内食は、温められた容器のアルミホイールのふたをベリーッと剥がして食べる
今時珍しい伝統的機内食で、懐かしい感じがした。
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ここからVol.073 2000.12.22発行
【 ホテルまで 】
やっとマドリッドに到着!
マドリッド/バラハス空港では、乗り継ぎのオランダ/スキポール空港でEU圏内に
入る手続きが終わっていたので続きは一切無し。(時差は日本時間−8時間)空港からはブス(バス)で市内中心部のコロン広場までオレンジ色の街灯の中を
移動。(バス、380Pts/1Pts=成田空港の京葉銀行の換算レートは0.98円だったので
日本円とほぼ同じ約 380円)ガイドブックには30〜40分と書いてあったが、
夜だったからか15分であっさり到着した。コロン広場からはMetro=地下鉄(市内は一律130Pts)で移動。
スペインの地下鉄は以前バルセロナで乗っていたので特に違和感はなかったが、
ホームに03:40と表示された時計のようなものがあって、なんだろうと見ていると
03:40が03:50,04:00とカウントアップしていく。
(パタパタと切り替わる数字式)ジーッと見て考えているとどうも前の電車が行ってからの経過時間の表示のよう
だった。我々の電車は8分経過後に来たが、翌日時刻表を見ると朝の時間帯は3〜4、昼は
5〜8、夜遅くになると15と書いてあり、運転間隔の分数だけが書いてあった。ごまかしが効くしなかなか効率的だと感心したが外国でこういう「ご当地物」を
発見すると嬉しいものだ。車内は恐くなく、黒っぽい服装の若者が一杯乗っていた。
乗客にちらちら見られたが確かに東洋人は乗っていなかった。
車内アナウンスはバルセロナと同じで「Proxima(プロキシマ=次の)
Estacion(エスタシオン=駅)は?(と男の声)」「コロンよ(と女の声)」
という男女の掛け合いになっていて何回聞いても面白く懐かしい感じがした。コロン広場からは4つ目のARGUELLES/アルグエーリェス駅で3号線に乗り換えて1
つ目のVENTURA RODRIGUEZ/ベントューラ ロドリゲス駅下車して200m位歩いて到着。ホテル(メリア・マドリッド/MELIA MADRID 28,800Pts/room)にチェックインした
のは11時少し前だった。デラックスツインというタイプの部屋は、15〜6畳位はあるリビングと、
同じ位の大きさのベッドルームが別にあって、しかも6畳位の壁一方の全体が鏡に
なっているドレッサールーム(着替え室)まであり日本ならスイートと言っても
充分通用する位豪華な造りだったので、部屋に入るなり「ウヒャ〜」と言いながら
各部屋を見物した。自分の部屋のものより全然立派な大きなソファに座っていると、
このまま眠ってしまいたいと思ったが、ここで靴を脱いで靴下まで脱いだら二度と
履くことはできないと思ったので、眠気と疲労をこらえて夜のマドリッドに出た。【 夜のマドリッド 】
最終日にマドリッドには乗り継ぎで来るが、実質2時間程度で夜のマドリッドは
この日行かないと行くチャンスがなかったからだ。
(最終日は到着便がマドリッドが霧で遅れたので結局これが最初で最後の
マドリッドだった)夜のマドリッドで行くところ言えばスペインの居酒屋バル(BAR)。
我々は気温3度の街に出て、とりあえずホテルから歩いて中心部方向へ歩いた。
スペインのド真ん中にある人口約300万人のマドリッドの街は、現在の国王が
フランス最後の王朝ルイ王朝(ブルボン家)の血を引くお家柄だからか、
どことなくパリの歴史地区以外の普通の街並みと似ていたが、
パリ程建物が密ではなかった。我々はスペイン広場経由でマドリッドを代表する広場「マヨール広場」まで
20分位歩いたが、途中見た革製品屋さんのショーウインドーに飾られた革製品の
値段が安かったのが気になった。スペイン名物のリヤドロ人形(陶器でできた繊細な人形)屋もあった。
少し道に迷ったが、なんとかマヨール広場に到着。
マヨール広場は四方を4階建ての明るいレンガ色に白い窓枠の建物で囲まれた南北
200m東西122mの長方形の石畳の広場で、広場の中央には1400年代初めの王位継
承戦争でフランスのブルボン家(ルイ王朝)に変わるまでスペインを統治していた
オーストリア・ハプスブルク家出身の国王フェリペ3世の像が建っていた。この日は、スペインではツリーの代わりにクリスマスに飾るキリストの誕生場面を
人形で再現する「ベレン人形/プレゼピオ」のパーツ屋さん
(人形や木でできた馬小屋はもちろんの事、小さな壺や馬、植木の種類も多い)
の屋台が一杯建っていて、広場全体にクリスマスのイルミネーションが何本も
横断幕のようにかかっていて白熱球が暗い広場に光っていた。--------------------------------------------------------------------------
新年おめでとうございます。年末から少々時間が空きました、正月休みはいかが
お過ごしでしたか?私は土日月と3日連続泊りがけでスキーでした。全国的にも知
られていると思いますが、ルスツと札幌国際スキー場です。景気のせいかリフトは
(ゴンドラ)並ぶことなくスイスイでした。おかげで滑り過ぎてまだ身体のあちこ
ちが痛いです。本年も海外個人旅行中心でやっていきます。この正月休みに海外旅行されたかたの
投稿もおまちしています。たなかさんはスペインに到着してマドリッドの夜をお楽しみ中です。
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【 バルで食事 】
我々は混んでいるバルを探して入ったが、ドトールコーヒー位の大きさのバルで、
地元色100%のバルだった。バルはビールをTapas(タパス、オリーブの塩漬けやいかのフリッター等のつまみ)
やBocadillo(ボカディージョ、ディにアクセント。固めのロールパンに生ハムや
チョリソ等をはさんで食べるシンプルなもので、スペインの代表的な軽食)
を食べながら飲むスペイン版居酒屋で、ここは皆立ってビールを飲んでいて、床に
は紙ナプキンの紙屑やタバコの吸い殻が散乱し、ボカディージョの食べ残しまで捨
ててあった。なんでまたこんなにきたないのかと思っていたら、K君解説によると「きたない店
程流行っている証拠なんです」というのだから、変わってると言うか分かりやすい。カウンターの前には一杯人が立って混んでいて、カウンターに近づくのも容易では
なかったが、K君にお願いして、Cerveza(セルベッサ、ベにアクセント、ビール)
2杯と Calamares(カラマーレス、マにアクセント、イカフライ)をはさんだボカ
ディージョ1個を注文(500Pts弱)。イカが揚げたてで塩加減がちょうど良く、
イカのげそがパン(スペインではパンはPanと言う)に合っていておいしかった。カウンターの向こうにいる店員さんは3人で、おじさん2人と二十歳位のお兄さん
だったが、二十歳位のお兄さんがやたら威勢の良い声で完全に店をしきっていた。その迫力とテンポの良いスペイン語の会話が面白くて録音したくなる程だった。
K君は「ラテンの国では声の大きな人が勝つのです。いいものを見た」と嬉しそう
に眺めていた。ビールを飲み終わらないうちにこの店のボカディージョ用のパンが無くなってしま
い、店員が照明を一瞬切ったりして派手に店じまいをアピールし始めたので、次の
店を求めてまた歩いた。【 バルをはしご 】
今度は肉屋がやっていると思われるバルに入った。
ここはUの字を上下にくっつけた形のカウンターがある結構広い綺麗なバルだった
が、綺麗なのは設備だけでここも床は紙屑だらけ。要は流行っているのだ。我々はここでもセルベッサと、生ハム/ハモン・セラーノ/Jamon serranoを注文
(モとラにアクセント、700Pts)。タパス(つまみ)はチョリソ/Chorizo(リにアクセント。日本で言う小さなスパイ
シーなチョリソと言うよりは、薄切りで出てきて外見はまさしくセラミソーセージ)注文した生ハムは皿一面に並べられていて、日本で食べるものとは違い癖がなく塩
辛くもなくおいしかったが、食べきれなかったので紙ナプキンで包んで持ち帰った。ちなみにスペイン語で「こんにちは!」は「Hola!」(オーラ!)、
「ビール1杯下さい」は「Uno Cerveza, por favor.」
(ウノ・セルベッサ・ポルファボル。1はUno(ウノ)、2はDos(ドス)、3はTres(トレス)、4はcuatro(クアトロ)
水を頼むならセルベッサをAgua(アグア)に変えればいいが、必ず炭酸入りか無し
かを聞いてくるので「Sin gas」(シン・ガス)と答える。「お勘定!」は「La cuenta(ラ・クエンタ)
「ありがとう」は「Grasias」(グラシアス)
「さようなら」は「Adios」(アディオス)K君解説によるとアクセントは最後の第二音節につけておけばよいそうだ。
確かにボカディージョのディにアクセントをつけて言ってみるといかにもスペイン
語らしくなる。(らしいじゃなくてスペイン語そのものだが)バルをはしごをしているうちに時間は12時30分を過ぎてしまったが、街は今が盛り
という雰囲気。バルや道に若い女性や子供までいるのには相変わらず驚かされた。しかし、ラテンのルールに従って遊ぶのも限界。精神力で気持ちをハイに保ってい
ただけだったので、フランス・ブルボン家ゆかりのプエルタ・デル・ソル広場
(太陽の門広場)からタクシーで戻って寝た。ホテルに帰ってフロントに電話でモーニングコールを
「 Hola! モーニングコール,por favor.」とお願いしてから寝た。日本で朝6時に起きてから連続23時間活動していたことになるので、良く眠れた。
※100pstは約80円見当です。
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◆編集後記○個人旅行入門 IN SPAIN たなか偏 ○Vol.074はいかがだったでしょうか?
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ば私は十分だと思います。今回のコンビはけっこう会話力がありそうです。次週は【 スペイン最初の朝 】【 新幹線AVEにのろう 】からです。
尚、文中の英語、スペイン語のヒアリングは、間違っているかもしれませんが、あ
しからず。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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