ナガルコットからのトレッキングルートに挑む。といっても、挑むほどの距離でもなく、もちろん危険もない。チャングナラヤンという世界遺産にも登録されている古い寺院がある村まで農村地帯をのんびり歩くだけなのだ。宿の人に、ガイドを雇ってはどうかと言われたが、たかがハイキングにそんな大層なことするはずもなく、一人で出発。

ガイドを伴ったトレッカー達が道を行く。一人で歩いていると、通学中の小学生に、ガイドはいらないかと、何度も声をかけられた。「早く学校へ行け!」

ガイドさんがいると、住んでいる人たちとの距離が近くなるのがよい。カメラを向けても快く笑顔をつくってくれるのだ。

これぞスローライフ

しばらく彼らと一緒に歩いたが、歩くペースも違うし、一本道が続いていて、もう迷うこともなさそうだったので、彼らとは別れて先を急ぐことにした。

そして、またまた迷ってしまった。そんな私を見て近づいてきたのがこの老人。ほとんど言葉はわからなかったが、「この辺は道がわかりにくいから、途中まで一緒に行ってやる。」と言っているようだった。要するに「わしをガイドに雇え」というのである。しばらく待てば、さっきの香港人たちが来るとは思ったが、彼らに「大丈夫だから一人で先に行く。」と言ってしまった以上、バツが悪かったので、このじいさんにお願いした。

このじいさんの足取りの軽いこと。結構きつい山道を小走りに駈け上っていくのには参った。弱音を吐いては、日本男児の恥だと思ったので、負けずにがんばった。  じいさんの足元を見るとボロボロの雪駄だったんだよねぇ。手前は私の靴。

そして、ここから先は一人でも大丈夫と言ってじいちゃんは去っていった。一応昼ご飯を食べられるぐらいのお金をガイド料として渡しておいた。

ここからは大丈夫といわれたので、安心してランチ(ビスケットと水だけ)を食べていると、香港の人たちが追いついてきた。迷いやすいポイントが多いので、心配してくれていたようだった。ガイド氏は、チャングナラヤンからバクタプルまで車を用意しているので、一緒に乗って行かないかと誘ってくれた。香港の人たちも一緒に行こうと言ってくれたので、またまたお言葉に甘えることにした。

チャングナヤラヤンでは、映画の撮影が行われていた。ドキッとするぐらいきれいな女優さんがいた。

出番待ちの女の子にモデルになってもらった

ガイドさん手配の車でバクタプルへ。お世話になったガイドさんと香港の人たちに丁重にお礼を言って、ナガルコット行きのバスに乗り換えた。

しかしこのバスの揺れはひどい。道はきちんと舗装されていないし、サスペンションもスカスカなのだ。そして何と言っても運転が荒っぽい。もうちょっと乗客のことを考えてくれてもいいじゃないか。

そして、途中でバスに乗ってきた小学生たちの中に、家まで連れて行ってくれたあの少年たちがいた。何という偶然か・・・。

ナガルコットからチャングナラヤンへ

30分ほど歩くと、道が2つに分岐していた。トレッキングルートとよばれているからには、要所に標識ぐらいはあると思っていたが、どうやらそうではないことがわかった。トレッキングルートというより、人々の生活のための道(当然車道ではない)であったり、田んぼのあぜ道なのだ。どうしようかと考えているところへ、ガイド同伴の香港人グループが来た。彼らと話をしているうちに、打ち解けてしまって、居候させてもらうことになってしまった。ガイドさんも、お金は要らないからと言ってくれた。

ガイドにもいろいろランクがあるそうで、彼の名刺には政府公認ガイドであることを示す登録番号みたいなものが書いてあった。さすがに何を聞いても的確な答えが返ってきた。

ネパールトップへ戻る

上の画像をクリックすると、かわいいネパールダンスが動画で見られます。(Windows Media Player)