項 目 | 質 問 | 回 答 |
1 | 土佐錦魚とはどんな魚ですか。 魅力はなんでしょうか |
土佐高知で絶滅寸前の数匹の親から復元した魚です。 なんといっても成魚に育ったときの尾びれ美しさは格別で誰をも魅了します。 ところが体質が弱いので飼育は難点が多いと言われています。 |
2 | 尾びれが反転するとはどんなことでしょうか。 | 土佐錦魚の尾の反転というのは丸い鉢に尾の両端を擦りながら泳ぐことでピンと張ったものが次第に外側にフリルのように返してくる事をいいます。幼魚の尾びれは菊の人形を作るぐらいの花(まだ咲ききっていない)を反対にしたみたいなすぼまったようなヒレで成長するにつれ花が咲ききった角度になります。 その尾びれの先の方が丸まって下に向くとやわらかい袋状になるのです。 袋の部分が出来たら尾びれが反転してきた証拠です。 最初は一直線で尾びれが丸まったりしてないでしょまだ未発達の子の尾を見たら違いが良くわかります。袋が出来てきたら次は尾が朝顔の花が咲いた時の輪郭みたいに、湾曲した波線に変わってきます。 |
3 | 飼育が難しいというけど | 飼育の最大の難点は、水質悪化に弱いところ・そしてその為換水が頻繁になるにもかかわらず急激な水質の変化(PHの変動)に極端に弱い点です。つまり、古水は換えなければ成らないが新水も清潔でこなれていなければならない。汲み置きで1日以上3日未満置いたみずを用意しておき古水を捨てた分だけこなれた水を足してやります。その量も夏場はほぼ全部(5分の1程度残します)、そして毎日が基本です。 |
4 | どんな餌を与えればよいでしょうか | 水温が15℃以上ぐらいの時 基本的には大会クラスでは活イトミミズがメインとなりますが、稚魚時代は口に入るサイズの粒餌を必要分だけ与える事で問題ありません。我が家では一度に数十秒で食べきるだけを2度〜3度ほどの給餌です。“咲きひかり”のグロースを与えています。秋以降には“土佐姫”などの土佐専用餌を与えると咲きひかりよりも低脂質ですので顔のつくりなどが良くなりますが、どんな餌でも大丈夫です。 水温が15℃未満になり比較的寒い時(冬場) 鮎の餌や鱒の餌がお勧めです。準備できないときは土佐姫も効果があります。この時期は栄養価の高い餌では消化不良から転覆の原因になることがあるので低脂肪で現状維持を目的にした餌を少量与えます。 水温が10℃以下になったら 殆ど餌を与えない方がよいでしょう。 |
5 | どんなところで飼育しますか | 屋外飼育が基本です。水槽飼育はやめた方がいいでしょう。美しい土佐錦魚は水槽で飼育してしまうと尾がすれてしまい魅力の殆どみられない魚になってしまうんです。おまけに古水には適応しませんから、水槽の掃除も頻繁になってしまいます。 |
6 | どんな容器で飼育すればよいですか | 土佐錦魚は太陽をとても好みます。充分に太陽が当たる場所では殆ど病気知らずです。 当歳魚の場合は、飼育容器には丸い鉢型のものを使用します。丸いふちを旋回して泳ぐうちに尾が独特の反転を創るのです。洗濯用のプラスチックのたらいなどで充分に代用できます。鉢形の入れ物の大きさは直径60cmぐらいが理想的です。 2歳魚以上でプラ船などの四角い大きな容器での飼育の方が大きく立派に育つでしょう。冬場は発砲スチロールでプラ舟を包み保温すると良いです。 |
7 | 水交換について教えてください。 | 水交換は毎日が基本的です。2〜3日汲み置きした水を使用します。水道のカルキが自然に抜けます。水温も外気温とほぼ同じ状態になります。急ぐ場合は前の晩に汲み置きした水にテトラコントラコロラインとアクアセイフで処理した水と使用します。汲み置き用の容器は必要不可欠です。 |
8 | 冬場の飼育で注意することを教えてください | ヒーターは特に必要ありません。 冬場は水が汚れにくく、又真冬などではエサぎりして冬眠させてしまうので換水は飼育密度にもよりますが1週間に一度の少量換水と場合に応じた足し水、厳寒のシーズンなら足し水のみでOKです。 夏場などは2つの容器に分けて飼育したとしても冬眠には全部を1つの船に収容し波板や保温材(発砲スチロールなど)にて上部と周囲を覆うのが最もポピュラーな越冬です。 |
9 | エアーレーションは必要でしょうか | オールシーズン不要です。その代わり毎日の水交換が効果を発揮します。 |
10 | 屋外飼育すると金魚の色が鮮やかになると聞きました。本当? | 金魚全般で屋外飼育の方がきれいな色がでるとは本当です!! 恐らく太陽光の問題だと思います。水も青水で飼育することで緑色と太陽光の刺激で褪色が濃くくっきりするんです。白だと思っていた金魚が実は更紗というはなしはよくあります。 |
11 | 青水について効果を教えてください | 通常青水は魚体色を揚げと水中の酸素供給と言う意味で大変有効なのですが夏場に限り日光の強すぎが原因で青水を形成するアオコが異常繁殖。光合成が過剰になり過酸素で事故がおきることがあるので夏場のみ青水は避けて飼育します。秋口などには大変重宝し、又冬眠には不可欠なので気温が下がりだし安定する頃から青水を濃くして(換水の量で調節) 冬場には魚体がうっすら見えるかという状態で越冬させると青水には保温効果がありますので安心です。又冬眠中の絶食期には金魚は水中のアオコや植物性プランクトンを食べてしのぎます。 |
12 | 水温が昼間29度朝18度で実に11度の差がありました。金魚さんたちに影響あるのでは? 心配なのです。 |
初めから外での飼育の場合はまず問題ありません。既に順応しており彼らなりに1日のリズムを作る刺激になっています。又途中から屋外飼育に変える場合には注意が必用です。できるだけ昼夜の温度差の無い時期を選び、はじめは夜間などは屋内にしまったり、保温カバーをとりつけたりと対応します。厳寒の冬場には流石に保温が必要ですがそれも発砲スチロール材やウレタン・波板で周囲を覆う程度のものです。 |
13 | 金魚さん病気のようで心配なのです。 | 金魚の飼育Q&A または金魚の病気と早期治療を参照お願いいたします。 |
14 | 水槽飼育のようにろ過槽を考えた方がいいのかな。 | ろ過をすると水流がオマケでついてきますよね? そうすると土佐の尾の成長に良くないそうです。水の汚れが気になるところですが毎日の水交換で濁らないように保つようにします。夏場はほぼ毎日全換水です〜。 |