感想ヲクレ
お名前 
メール 
感想他 
    
隊長の戯言


2004/7/27 (火)

 中島らも死去。数少ない好きな作家の一人だった。唐突に訪れる死はいつもながら現実感に乏しい。「自由とは冷たく淋しいものだ」という名言は確か中島らもの言葉だったような気がする。訃報を知ったのはその一節を借りた戯言をアップした直後のことで、妙な共時性もあったものだ。
 寝るつもりだったが『今夜、すべてのバーで』を読みつつ、呑み直そう。


2004/7/27 (火)

 素晴らしい文章を見かけた。某企業が書いたものなのだが、無断転載を許されよ。

 『自由宣言』
 私の周りには社会があり、そして私には多くの選択肢があります。私にはそれら社会とどのように関わるか、関わらないかを自由に選択することが出来ます。例えば・・・
 私は平日ある会社に行って仕事をします。
 私は私自身の価値観により「その会社に行くこととそれによる様々な効果・影響」、「その会社に行かないこととそれによる様々な効果・影響」より価値が有ると考え、前者を選択しています。

「会社に行き仕事をすることで家族が養える」
「会社に行かず家族が養えなくなり借金で首が回らなくなる」
 私は、前者の方がずっと価値が有ることであると判断し、前者を選択するというだけです。これは私の選択であって他の誰かの選択に従っている訳ではありません。
 
 私は次のような考えを持ちません。
「本当は○○したいのだが、○○できないのが現実だ」
「本当は○○したくないのだが、仕方なく○○している」

 私は私の本当の意志で自由に選択肢を選び、私の在り方や社会との関わり方を決めていっています。そういう意味において、私は常に自由です。


 素晴らしいですな。最低に素晴らしい。ここまでくると、憐れみを覚える。現在、タダ働きをしている小生ならばこう書くね。
 
 『自由人狂詩』
 肉親からは見放され、親戚からは罵られ、近所を歩けば指差され、
 諭され、詰られ、厭われて、
 友達にメシ誘われても「金がない」
 映画に誘われても「金がない」
 女と遊ぶにも「金がない」
 靴下に穴が空いても「金がない」
 あるゆる誘いを立ちきれば、次第に付き合い減っていく。

 音楽聴かず、本買わず、映画見らず、使う食費は週千円。履く靴下は穴だらけ。
 働けば時間を浪費し
 身体を使えば腹が減る
 次第に身体はやせ衰え
 精神をすり減らしすり減らし、時折発狂が交錯し、またすり減らし
 
 自由とは冷たく寂しい
 束縛はあたたかいけれどもクソ溜めの匂いがする
 


2004/7/26 (月)

 洋楽情報誌『ロッキン・オン』を見ると複雑な気分になる。大抵が死去したロック・ミュージシャンが表紙を飾っているのだ(ジム・モリソン、ジョン・レノン、シド・ヴィシャスなど)。最近は特にその傾向が烈しい。ひどい時になると、彼らの云十年前のインタビュー記事が雑誌総ページのおよそ半分をしめていたりする。
 若い現役ミュージシャンを特集するよりも、情報の使い古されたミュージシャンを特集するほうが売上の向上に繋がるのだろう。
 前線から一線を退いた爺さまミュージャンへ「今活躍している若い奴らで注目しているアーティストはだれですか?」と訊ねた記事があった。「レッド・ホット・チリ・ペッパーなんかいいね」などという彼の答えには苦笑を禁じえない。これは皮肉か、ギャグか。

 話しは変わるが、現在行なっている仕事の関係で地元新聞社を訪れた。そこで過去50年分の風俗写真を洗ったのだけれども、時代が近づけば近づくほど面白い写真がない。見慣れている風景が並ぶ、といった理由以前の問題として、個性的な写真がないのである。全て真ッ平らの真ッ白。時代を象徴するような力感のある絵が近年に近づくにつれ段々と少なくなってくる。今は何をもっても空白の時代なのかね。
 
 寂しいなァ。せめて音楽業界ぐらいは、爆発力のある新人が出てきてくれても良さそうなものだ、とこの十年間思いつづけている。リバイバル、リメイク、トリビュートの言葉にはもううんざりだ。このような音楽業界に新風を起すべく、へらへら隊が立ち上がっても良いが若干の要素が欠けている事が心配される。強いて言えば、抜群のルックスと歌唱力と演奏力と資本力と知力と詩才とカリスマ性とメッセージ性と敏腕マネージャーと敏腕プロデューサーさえつけば、世界ロック史に残る永遠の英雄になれるところだ。実に惜しい。あともう少し。惜しい惜しい。残念。


2004/7/21 (水)

 母校空手道部の師範に所用があったため、電話を差上げる。用件を伝えようとしたところ、それを遮られるかのように開口一番、
 「おお、タカか。残念、最終選考までには進んだんだが」
 ちょっと待て。あの話しは本当だったのかよ。以前の日記にも書いたが、フィリピン軍が空手のコーチを探しておるのとことで、小生が差し出されそうになったのである。
 「ところで、フィリピン軍に行かない?」と、出かけるついでにしょう油買ってきて、と頼まれるがごとくの軽い誘いであったので、てっきり冗談かと思っていた。酒の席だったし。

 経過報告を全くしなかった師範も恐ろしいが、小生の知らないところで(しかも冗談と思っていたところで)キッチリバッチリ一方的に話しが進んでいたという事実が恐ろしい。なんでも「わしの知っている人間であれほどの適任者はいない」とまで推してくれたとのこと。そこで参考までに、どのようなアピールを行なったのか聞いてみたところ、こりゃなんだ。
 
 ・とりあえず丈夫、何しても死なない。(強靭な生命力)
 ・適応力に優れている。どこでも生活出来る。何でも食える。(雑食性)
 ・アジア文化に特に強い。嫁さん作って永住するかもしれない。(繁殖力旺盛)

 つまり「ゴキブリ」人間ってことですね。やったぜ万歳。
 おりしもフィリピンがイラク派遣部隊を撤退したニュースを聞いた矢先でありました。


2004/7/15 (木)

 一昨日の戯言、アップロードするのを忘れとりました。
 目前にそそり立つ90度の絶壁にハーケンを打ちつつガシガシと昇っていたものの、本日よりようやく70度ぐらいの懸崖へと変化。身辺の仕事がやや落ちつきました。これで辛うじて酒を飲みつつ、岸壁を登れる。今宵は久しぶりに酒飲もう。4日ぶりのアルコール。





  隊長の戯言