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隊長の戯言


2004/5/12 (水)

 イタリアでは乾杯する時に「ちんちん」という。

 すみません、何となく書きたくなったもので。
 エクストリーム・アイアニングというスポーツがある。出場選手はアイナーと呼ばれ、名前の響きがカッコ良い。ぜひ一度やってみたいものだ。
 さておき、エクストリーム・アイアニングとは何か。エクストリーム・アイアニング協会のFAQにはこうある。

 Q.エクストリーム・アイアニングとはどんなスポーツですか?
 A.究極のアウトドアです。スリルと興奮と満足感が同じに味わえるスポーツでもあります。

 Q.エクストリーム・アイアニングはどこで始まったのですか?
 A.1997年夏。イギリスのニットウェア工場で働くフィルさんはたくさんのアイロン掛けをしなくてはなりませんでした。ギラギラと照りつける太陽を見てフィルさんは思ったのです。これぞ、極限のスポーツではないか! 彼の趣味は下手クソなロッククライミングでした。そして、熟考の末にエクストリーム・アイアニング(極端なアイロン掛け)が生れたのです。

 Q.なぜエクストリーム(極端)なのですか?
 A.アイロン掛けは普通、室内で行なわれます。しかし、この競技は屋外で行なわれる上に危険も伴います。例えば、飛び切り急な渓谷でアイロンをかける、水面下20mの場所でスキューバダイビングをしつつアイロン掛けをする。
 全てはあなたの想像力しだいです。あなたのエクストリームを忘れずに計画してください。そして注意深くアイロンを掛けましょう。

 
 Q.エクストリームを思いつきました!
 A.その勇気を称えます。写真にとって郵送してください。

 ジョークでやっているかと思えば、どうも本気でやっているらしい。「ウェブで公開するようになってからは世界中でも取り上げられるようになりました。国の支持も得ています」と得意げに語っているのも賞賛に値します。


極端なアイロン掛けを行なう2003年度優勝者


参考
http://www.extremeironing.com/index.php(エクストリーム・アイアニング協会)
http://www5.big.or.jp/~hellcat/news/0405/12pic.html(情報入手元)

2004/5/11 (火)

 三つのメールアドレスを使い分けていたものの、一つを捨てた。あまりにも広告のメールが多いからだ。
 「名詞+数字」などのありふれたメールアドレスはダメだ。無作為に送られる広告メールをかなり受信してしまう。その点、heraheratai@hotmail.comは優秀なので気に入っている。広告自動配信装置、というのか何だかしらないが、このような機械ごときでは変態チックなアドレスを思いつくことが出来ないようだ。広範囲にわたってつかっているけれども、エロメールは滅多に受信することがない。

 唯一の問題は「使うのが恥ずかしい」という点か。ネット通販等で利用するならば、まだ我慢できるのだが、初対面の人にお堅い内容のメールを送る時は非常に恥ずかしい。必ず、「ところでheraherataiって何ですか?」と聞かれるのである。説明に困るじゃないか。


 先日は、とある取引の関係でメールアドレスを交換することとなった。メールアドレスを相手に問うと、
 「アイ・エヌ・オー…ですね」
 「えっと、アイ、エヌと」
 「それからワン・ツー・スリー…です」
 マジメそうな面をしておる上に自信満々に答えるものだから、気がつくのが遅れたけれど、なんじゃいこのメールアドレスは。
 で、早速届いたメールの内容。
 
 日頃は格別のお引立てにあずかり、ありがとうございます。さて、さっそくですが○○につきまして、近日中に担当者とともに具体的なお打合せを行ないたくご都合お伺いいたします。
 まずは、取り急ぎお願いまで。

 ○○社○○部
 田中 一郎
 inoki-123dahh@xxxxx


 バカ丸出しだがちょっとカッコイイ。


2004/5/9 (日)

 カジノには数回行った事がある。その内の一つは非合法でありながらも表通りで堂々と営業されている老舗のカジノ店だった。カジノ店は去年あっさりと潰れ、そこで初めて警察とヤクザの癒着によって営業していたことが世間に発覚した。わしも危うく逮捕されるところでホッと胸をなでおろした、ということは全くなくて第一わしは客として行ったことは一度もないし、金をかけたこともない。出前のバイトで毎度焼きソバを届けていただけでありました。わはは。

 ネパールにもカジノがある。世界の国で二番目に貧しいと言われている国にカジノがあるのかよ!と言われても仕方ない。実際にあるのである。貧しさとはつまるところ、金持ちあっての貧しさであり、皆が皆貧しければ、貧しさって何じゃらほい、ということになる。貧しさとは烈しい貧富の差をさしていうのである。「発展途上国」にいる金持ちは日本のそれと比べるとランクが違う。五ヶ国にホテルを持ち、一年の半分はシンガポールの五つ星ホテルでゆったり過ごす、そんなインド人もいたりする。
 
 ネパールのカジノはそのようなお金持ちさんや、外貨をアホのようにバラまく外国人観光客が御用達の店だ。わしも行ってみた。ゴキブリ、ネズミ、南京虫、その他奇々怪々な名称不明虫が住み付き、冷水しか出ない貧乏宿で生活していたわしだったが、金持ちのフリをして入場した。靴はサンダルしか持っていなかったけれど、黒い靴下と黒いサンダルという絶妙のコーディネート、足すことのズボンをズリ下げるというナイスな所作で関門を切り抜けた。
 ニホンジンは特だ。バニーガールが高額スロットを薦めてくるものの、英語が分からないフリをした。100日分の生活費をちんじゃら機械如きに吸われてはたまらない。
 
 かくしてわしはカジノを満喫した。カジノはメシ・サケ・タバコが全部タダで貰えたからである。こちとら人生をギャンブルに賭けてんだ、金なんてちっぽけなもの賭けられるかよ。とわしは負け惜しみを吐きつつ、ネパールのカジノを出た。ギャンブルをしたのはそれが最初で最後だ。


2004/5/8 (土)

 母校空手部OB会のホームページを作成した。それなりにしっかりした組織なので、わしのようないい加減な人間にはキチンとした管理は無理でございます、と虚言を吐きつつ、管理なんてクソ面倒なことやれるかよという本意により、管理者は別の人間に任せることにする。
 ところがパソコンを使いこなせる人間がOB会の幹部にはいないのには困った。結局、義侠心に厚いK幹部(61歳)が「小生がやりましょう。メールができる程度のパソコン知識はあります」と申し出てくれたのはいいけれども、ホントにメールしか出来ない。
 
 例えば、次のようなメールを送るとする。
 「HTMLファイルのソースを開き、〈BR〉タグを挿入してください。」
 すると、次のような返信を貰うのである。
 「HTMLとは何でしょうか。ソース、タグとは何でありますか?」

 当OB会の体制はマフィア組織かヤクザのそれに近い。以前、現職警官である某幹部がスピード違反者に罰金を求めたところ、後日その警官は組織から制裁を加えられた。スピード違反者もOB会の人間だったからである。
 小生も一度不祥事を起こし、オトシマエをつけられそうになったことがある。その時は優しいヤクザのSさんに「俺も責任とって腹をサバく。お前はまだ若いから指をつめる代わりにキンタマを詰めろ」と言われ、冗談かと思っていたら本当にシリコン製の人工睾丸が用意されていた。Sさんも本気で自決するつもりだったらしい。
 
 そんなわけで話しは戻るのであるけれど、こんなステキな組織の幹部に
 「HTMLぐらい自分で調べてくださいよ、ぼけ」
 などと言えるはずもなく、こんなメールを送らなくちゃならない。
  「青色のEマークがついた絵を2回クリックして現われる画面上で右クリックをして上から十一番目の項目の「ソースの表示(V)」を選択して〈BR〉という記号を入れてください。」
 ブラウザすらNGワードになるのである。どうやら、バカにし過ぎじゃないのか、と思うぐらいの内容が丁度良いようだ。最近では慣れてきて次のようなメールを書くようになってきた。
 
 拡張子→コンマの後に書いてる文字
 アップロード→皆さんに公開
 ソフト→装置
 アップロードソフト→皆さんに公開するための装置
 ダウンロード→拝借
 フォルダ→黄色の袋

 微妙に間違っているが、まァ良いだろう。しかしその内にKさんが第三者に「いやー、拝借した装置が圧縮されて黄色の袋に入っててね」と得意げに話しそうですごく怖い。


2004/5/5 (水)

 軒先を掃除していたところ、薄汚いゾーキンを発見する。またか。
 近頃は、拙宅を車で通りすがる際にゴミを放り投げていく阿呆がいるのである。小生は心静かに立腹し、そのゾーキンを摘み上げて憎々しげに見つめた所、
 自分のシャツだった。

 わしは服装に無頓着である故に服は殆ど所持しておらぬのであるが、このシャツになると一五年以上も着続けている。初めはホコロビを繕っていたものの、最近ではあまりのクタビレ具合に補修不可能となりあちこち穴だらけ。生地は透ける程に薄くなっており、赤子をなでるかのようにそっと優しく着ないと破れてしまう。
 元々からボロ服だったとは記憶しているものの、ここまで着続けている理由は何かというと"便利"だからだ。いくら汚れようが、ウンコ付こうが、破れようが、一切気にかける必要がないし、透けるほどに薄くなった生地は大変涼しく、速乾性に富む。わしは貧乏旅行が好きなのだけれども、これを着ているだけで「私は貧乏な日本人です」という看板を持っているのと同じ効果が望めて、客引きが寄ってこない(ような気がする)。

 そんなわけで、気がつけば旅先にこのシャツは必ず持っていっている。モンゴルもインドも九州縦断も、また火を吹いた際にもこのシャツを着ていた。
 ここまでくると、困った事体になってくる。当初はどうでもいい服として着ていたところ、近頃では妙な愛着が湧いてきたのである。思わず洗い放し干し放しの野ざらし状態にしていたものの、丁重に扱わねばならぬシャツのような気すらしてきた。何ゆえどうでもいい服に畏怖と敬意の情を持たねばならぬのか、因果なことである。
 意外とキラピカのカッコイイ服は飽き易いもので、薄汚くカッコ悪くて欠点だらけの方が愛着が持てるようだ。
 まァ人間も似たようなものか。へらへら隊の隊員などは、良い所はまるでなく欠点だらけで廃棄処分寸前の糞香漂うボロシャツでございます。


2004/5/4 (火)

 約十五年ぶりに同級生と会った。で、
 「あれっ、意外と普通だ」
 との言葉。
 今までホームページを通して直接会ったことのある人間は三人いるけれども、皆一様に口を揃えて言うのがこの科白だ。人によってはこの後、「酒飲ませたら空手使って暴れると思った」「見境なくケンカ売る人と思った」「柄の悪いチンピラと確信していた」等々の賛辞が続く。
 それにしても、小生はイカレた人間のイメージが余程強いらしい。今のところ100%の確率で「想像してたよりも普通だ」との、安堵と落胆が混ぜこぜになった科白を吐かれる。これは多いに問題だ。
 
 いや、安心される分は良いのである。問題はやや落胆されるという点で、これについては何となく悔しい。熟考するに、次のようにして登場すれば期待は裏切らないだろう。

 髪型はモヒカンで服は着流し。テンガロンハットを被って、伸ばした鼻毛を強調しつつ、片手に抱えたフタのない一升瓶。物陰に隠れておいて浪曲を歌いながら颯爽と登場する。
 ♪旅ゆけばァ〜駿河の国にィ〜茶の香りぃ、ガハハ、隊長です。
 これでもまだ弱いかもしれない。
 ウンコ話しと言えばタカ隊長、とリンク先のホームページの掲示板で噂されるぐらいの小生である。不本意ではあるが、これも考慮に入れなければならないだろう。となれば、こうだ。
 髪型はモヒカンで服は着流し、テンガロンハット、鼻毛。片手に抱えた一升瓶。物陰に隠れておいて浪曲を歌いながら登場。
 ♪旅ゆけばァ〜駿河の国にィ〜茶の香りぃ、ガハハ、たった今クソ垂れてきたぜ、お初にお目にかかります隊長です。さっき人を殴ってきましたので遅れました、申し訳ない。

 本当に心底から不本意であるが、これで期待通りのイメージになるのだろう。しかし冷静に考えてみると、こんなヤツと会おうと思う人間の方がイカれていると思います。


2004/5/2 (日)

 友人のWが突然の坊主頭になっていた。聞けば、酒の席で同僚の女子の胸を揉んでしまったと言う。つまり坊主は詫びの証って訳か、タレクソめ。小生、そこはかとなく湧き出づる義憤と赫怒に身を打ち振るわせつつも、文句をふたつだけ言わせてください。
 
 一. 頭丸める程度で詫びと言えるのか。眉毛を剃るぐらいの気概を見せやがれ、あほんだら。
 二. 俺にも胸を触らせろ。俺は素で坊主頭だ。畜生。

*

 とある奇縁で、取材を行なってそれを記事にする、という仕事をしている。いや、無償でやってるからボランティアか。内容はちょっとした半生記や思い出の執筆ということで、おお俺って沢木耕太郎みたいじゃねぇかヨ、と一人めでたく悦に入っている。
 しかし、テープレコーダーを向けたところで、自分の秘部をペラペラと喋ってくれる奇人はなかなかおらぬわけで、そこは食事の席を設けて雑談混じりに話して貰うことにしている。幸い、取材費は自費ではないので金の心配はしなくて良い。
 ただ困るのは、話しの中で訳の分からぬ固有名詞が多出することだ。仮に例えるならば、
 「いやぁ、私はそこでガチンコしかけて、フライングニールキックをかましたわけですよ」
 と言う会話ならば、辛うじてガチンコ=真剣勝負、フライングニールキック=前田日明の必殺技と理解するわけだが、
 「アンドレのトンチンカンを狙ったところ、狙いが外れてナンジャラホイを折っちゃったんですね。モンゴリアンパワー」
 などという四十年前の業界用語を使われると、意味分からぬのである。いや、推定は出来るものの確証はない。しかしそこで解説を求めていたら話しの腰を折ることになる訳で、怪しい単語をメモして後からまとめて訊ねるという具合になる。
 しかし、これじゃあメシが食えぬではないか。
 仕方ないので、取材終了後の残飯処理係に徹しております。やや複雑な思い。





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