隊長の戯言


 
2003/11/12 (水)

 タクさんからのメールの返事、待てど暮らせど帰ってこねぇや。
 
 
 ここしばらくは酔いつぶれる程に飲んだことがないことにふと気がついた。さらに思えば二日酔いもご無沙汰である。アノ苦しみも遠のけば麗しく、近づけば厭わしい。今宵は久し振りに深酒するか。
 
 わしは一人酒ばかりヤっているのだけれども、それはわしの友人連中が酒の飲めない人間ばかりだから、というのもある。これはこれで利点があって、酒は皆わしの手元に集まってくるので大変都合がよい。そもそもわしが最も嫌う酒は愚痴吐きながらの飲み会の酒でこれほどマズイ酒はなく、これぞ神酒様に対する冒涜であるからして、えと何だかんだいってもわしは一人酒が好きなのだ。
 
 その一方で、滅多にはせぬけれども「飲み比べ」は好きだ。自分が大酒飲みであると自覚している人間は少なからず「オレが一番だ」と思っている節があり、同じ匂いを漂わせている人間を見ると思わず対抗意識が芽生えるものだ。ここに生じるサシの勝負がたまらない。
 血反吐吐いても知ったことか、明日のことなんか考えてられねェよ、といった全てを投げ打ってのタイマン勝負は両者ともに何の得すら見当たらず、それどころか不利益ばかり被るのだけれども、それを覚悟の上で勝負に挑むのが酒飲みである。「明日は明日の風が吹」き、「今を生きる」のである。全てを捨て去っての一対一の勝負なのである。この殺伐としていて真剣で、それでいてバカな雰囲気がたまらないのだ。
 かつてわしは自他ともに認める大酒飲みを「二人抜き」したことがあって以来は自信に満ち溢れていたのだが、モンゴルで出会った遊牧民に初めて敗北した時は実に悔しかった。しかもそれは六歳児のガキであり、やっぱり世界は広かった。

 ところで酒飲み同士の勝負ってのは古今東西からあったみたいで、平安時代の古文書には「酒合戦」なる言葉が残されているそうだ。
 文字通りの「酒の合戦」である。自信のある酒飲みが一堂に会し、その酒量を競うのである。時には御前試合なども行なわれたらしく、殿様の前で剣の腕を競うのではなく、酒の量を競い合うってのが何とも笑える。
 徳川家光の時代には相当大規模な合戦が行なわれた。以下孫引きだが「水魚記」という文書の抜粋。  

 慶安元年八月の時、「地黄坊樽次」以下一六名の軍勢が川崎大師川原の「大蛇丸底深方」の元へ攻め寄せた。西軍は「大蛇丸底深方」を大将とした一五名が大陣営を敷きこれを迎え討つものの、「地黄坊樽次」ら東方軍の勝利に終わり、蜂籠の名杯を勝ち得た。(大師川原酒合戦)

 
 バカバカしくて大変よろしい。


2003/11/10 (月)

 大嫌いな自民党を解散させるべくここ数日は裏画策に駆け回り、東奔西走の大忙しで「戯言」更新するヒマがありませんでした。


 ウソですが。
 純ちゃん続投は心から哀しいけれども、ヤマタク副総裁の完敗はもっと哀しい。辞職までするんだとさ。ああ、残念ダネ。
 多額の不徳利益を得た博多湾人工島建設や、川辺川ダム建設の工作に並々ならぬ助力を尽くしたのは他ならぬこのヤマタクだ。貴方がいなかったらこれらの偉業も達成できたかどうか疑問である。ついてはなりふり構わない執拗かつ相当な努力を重ねてきたのだろう。ご苦労、痛み入ります。
 「俺の珍鋒はその辺のおもちゃよりデカイ。これを見た女は誰もが俺に魅力を感じるだろう」
 「政治家辞めたら女子大の教授になる。女子大は宝の山。あるいはAV男優になりたい」
 ギャグなのか真意なのか良く分からない発言の山がヤマタクの魅力でした。政治家辞めたあとはAV男優として大活躍してくれることだろうと信じてやみません。マニア好みの変態プレイは思う存分に貴方の手腕を発揮できることだろうと思います。これからも頑張ってください。AV界でこそ貴方の改革エンジンがフルに活用されるはずです。応援してます。
 改革使命まだ続く。闘え、ヤマタク。これからだ。

 変態色魔のクソタクさんにかくなる応援メッセージを送ってあげた。返信が大変待ち遠しい。


2003/11/6 (木)

 夜の野外で呑みつつ弾いたら、酒が美味いだろうなと思いつつ、ようやくのことで「Black Bird(ビートルズ)」と「Tears in heaven(エリック・クラプトン)」が弾けるようになった。
 そこで実際に外に出て弾いてみたところ、ギターのフレットが真っ暗闇で何も見えず、あっさりと宿願破れる。寒くてたまらないしな。

 ところでへらへら隊の初期曲数曲はわしがギターを弾いているのだけれども、それは初期こっきりで解任され、ボーカル担当に"降格"された。これについては色々な思惑があったのだろうが、一番の理由はただ単に「歌わせると面白いから」ということで選抜されたものだと思われる。以前、夜の都会に繰り出した際、イーダ炊事長はカーステレオのボリュームを思いっきり上げてわしの歌声を街並に流した。窓は開け放し。
 新手のいやがらせか、と思いましたね。その場で舌噛み切って自刎したくなるので、あんな行為は金輪際止めて頂きたい。

 
 わしのようなギタリストは大変苦労する。まずは楽譜の入手に苦労するのだ。高いから。バンドスコアってぇは、ヤツはCDアルバム以上に高価なのである。インターネットで探すにも、楽譜自体が著作権で保護されているのでなかなか見つからない。
 さて世界中のウェブサイトを巡り、やっとこさタブ譜なりコード進行表なりを入手したとする。ところがこれが正確じゃないのだ。適当も極まりない、コレ絶対間違ってるぜとわしは憤るのである。元々違法の上で公開されているものが殆どのせいか、納得の出来ない楽譜ばかりだ。
 そしてわしは再びサイトを巡り、楽譜を手に入れる。ところがコレもやや違う。どうなってんだ畜生、どいつもこいつもいい加減なものばかり公開しやがって、
 と、上手くギターが弾けないのはあくまで楽譜が悪いのだ、と全面的に責任転化し、自分の腕のせいだとは決して思わないところが、わしのようなギタリスストの特徴であり、おんがくの成績はいつも「もう少し」だった。


2003/11/4 (火)

 ISOLA沖縄風醤油味さんへ。

 メールフォームより感想いただきました。ありがとうございます。ただISOLA沖縄風醤油味さんが何処の誰であるかということについては不確かな特定しかできず、この場を借りて公開返信させてもせらいます。
 ISOLA沖縄風醤油味とは小生としては実に難解かつ蠱惑的なハンドルネームであり、色々と想起した結果、カレーライスに混ぜられた悲哀を発見したHさん、ジャンクフード狂いのシュールレアリスト空手家Yさん、私服がアロハシャツの不潔なインチキ沖縄人K、先日の公開した戯言のスキャナ読み取り本は貴志裕介の『ISOLA』だとずっぽり確信を得た通りすがりの匿名さんという、以上奇特揃いの四名に絞られました。当選おめでとうございます。
 これらの当選者の中から見当をつけて返信することも考えましたが、いきなり

 「ISOLA沖縄風醤油味さん。こんばんわ! メールありがとう。ダークマンのグロき笑いは僕もすきですなかでもチープな皮膚のタダレ具合が見れる一作目は傑作ですね。殺人狂時代はチャップリンしか知りませんでしたがヒットラーに心酔する精神病院院長が出てくるんですね国産モノですかそうですか、たいへんそそられます

 とのメール送ったところで実は人違いだった、という事態が発生したら、小生は脳内電波浸透重症者と決定付けられてしまうので断念しました。小生の知人は危うい人間ばかりなので、実に困ったことです。
 XYZマーダーズも今度見てみます。
 それでは暴飲暴食を頑張ってください。小生は潰瘍持ちのアル中暴飲暴食者です。
 


2003/11/3 (月)

 シーカヤック漕いだり、唐突に書き上げたくなった短編小説書いたり、とある記念誌を作るために任命された原稿集めに東奔西走しつつも、京極夏彦読んだり、池澤夏樹の小説なかなかいいじゃねぇかと思ったりして気を取り直し、わしはダークヒーローが好きなので「デアデビル」という映画を見たところそいつが失笑の嵐で、「レッドドラゴン」は退屈はしなかったけれどもミステリーとしてはちょっとストーリーが陳腐じゃないか、と考えたりしまったりしてここ数日『戯言』サボってました。平に御容赦ください。
 





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