隊長の戯言     


 
2003/7/31 (木) 

 キャベ丼である。いや、今日の晩飯ですね。キャベツどんぶり。卵とキャベツだけで作ることのできる優美な晩餐。一人きりでこの粗餐をもそもそと食っておると、お手軽に浅ましい気分に浸ることが可能という優れものだ。

 しかしところでなんといってもまァドンブリモノの優れていることよ。経済的であるし、何やら豪勢チックなモノを食っているようなに気分になれる。そして何よりも増して言葉の響きが良い。特に「どん」っていう響きは大変好ましくて宜しい。崇高なる言霊を有している。そこには重厚と威厳と偉勲が内在する。  カツドンに比べればカツサンドなんて実に軟弱かつ軽薄で薄倖の塊である。

 天井と天丼がケンカしたらどちらが勝つか。結果は言うまでもないが、間違いなく天丼が勝つであろう。なにせ『てんじょお』と『テンドン』だ。これではまったく勝負にすらならない。勝因は付点ひとつの差でしかないが、それは結果として「じょう」と「どん」という決定的な格差を生み出しているのだ。天丼さんは不動の山の如くドンと屹立し、天井はマヌケ面さらしてうんこでも垂らしているのである。
 
 
 人間、腹が減ると思考に異常を来たすようだ。ぼくは敬天愛人の西郷隆盛どんが好きです。


2003/7/30 (水) 

 松下大三郎という国文法学者は「助詞ハは既知観念が含まれ、助詞ガには未知観念が含まれている」と初めて発見した人物だそうでありまして。
 つまり「彼"は"ラーメンを食う」ってのは既に知られている事実だから「ハ」。一方、彼はラーメン嫌いだと信じていたのにラーメンを美味そうに食っていた場合に用いられるのが「彼"が"ラーメンを食う」。これは未知・新発見の事実の"ガ"という訳である。
 例えばグルメ本のオススメ店舗紹介などがあったりした時には、
 「ここのラーメンはウマイ」、との表記よりも
 「ここのラーメンがウマイ!!」、の表記の方がより効果的で正しいわけだ。

 しかしながら、これを意識して使い分けている人間などはいないわけで、わしらは知らず知らずの内にこれらを使い分けている訳である。ただ、先述の学者はそれを改めて学問体系に直しただけなのですね。
 とかくこんな小難しい使い分けを無意識の内にやっているというのは面白い。逆を言えば、こんなクソ面倒な理論は言語習得には不用なのである。


 ところで、わしは英語、モンゴル語、ヒンディー語、博多弁はそこそこ話せるのだけど、それはあくまでそこそこなのである。大したことじゃない。海外に出ると日本人の貧乏旅行者には数多く会うのだが、驚くべきことに六人に一人は現地語がペラペラなのである。さらにいえば外国語を話す現地民ってのは腐るほどいて、彼らは外国語を数ヶ月でマスターしてしまっている。中には「兄さん、調子はどないでっか? わてはぼちぼちやねん」と大阪弁を巧みに操るインド人などもいて思わず笑っちまう。
 ここでつくづく考えさせられるのは、日本の英語教育の中での六年間(あるいは十年間)がいかに意味が無く、それどころかマイナス要因であることかってことである。わし自身、関係代名詞だの原形不定詞だの副詞節だのを完全に払拭するまでは相当な苦労をし、それが出来るようになってからようやく英語が話せるようになったわけだ。「A bus stops at a bus stop.」という文章を「集客大型自動車が停留所に止まる」と日本語に翻訳して考えてはいけない。busはあくまでbusであり、bus stopはbus stopなのである。単語の持つイメージをそのまま頭にぶちこみ、日本語を介在させないほうが良いのだ。日本の英語教育では左脳→右脳の情報処理手段を必要とするが、これは間違いだ。イメージ処理をする右脳だけで解釈した方が良い。
 これはつまり「ノート」という単語を脳内で「帳面」に変換して認識しているやつなどいないわけで、「ノート」と言えば「ノート」なのである。

 外国語習得には頭は要らない。高度な思考処理が要求されるのであれば、夢の中で英会話できるはずがないのである。
 


2003/7/28 (月) 

 学生時代の体育会系仲間と野球観戦をする。アメフト部元主将、応援団元団長、空手部元主将等の面々が一堂に会すると、その場は場末のチンピラ国際会合といった様相を呈してしまうのはどういうわけか。

 「ちょっと待て。この面子はフツーに清く正しく野球観戦をしちゃイカンだろ。ダイエーの投手が三振を取る度にイッキ飲み。打者が一点取る度にイッキ飲み。これでいこうや」
 テニス部主将が勤め先から天文学的数量のビール缶を盗んできていたので、わしは冗談混じりに提言したのだが、満場一致で可決されてしまった。冗談通じないヤツらはこれだから怖い。

 「お客様、球場へのビールの持ち込みは御遠慮…」
 「あ? 何だって!?」
 アメフトがわざとらしく聞き返す。
 「ビールの持ちこみは…」
 「え? もっと大きな声で叫んでくれねぇと分からんよ」
 空手がいう。
 「これ、全部空缶ね。アキカン。ゴミ掃除しながら球場に来たんだよ。オニイサン文句ありますか」
 「ありません」
 全くヒドい連中だ。脅し担当は空手とアメフトの領分である。学生時代に物好きな連中が『学内ケンカナンバーワン』のアンケートを取ったことがあるが、この二人にしか票が入らなかったらしい。ゆえあってわしら…じゃなかった彼ら二人はいがみ合っていたのだが、今では暗黙のコンビネーションプレイが出来るほどに仲良しなのである。
 
 さて、試合経過は良好で特に先発陣の活躍は凄まじい。ビール缶はどんどん減っていき、わしらの回りだけ燃えないゴミの夢の島状態である。
 コネを使って応援席のど真ん中に座ったのはよいが、ダイエー選手のこれ以上の活躍に段々と危惧を覚えてきた。勝ちすぎなのである。「かっとばせー。まーつなかぁ」の大声援の中、わしらだけは「かっとばすなー。まーつなかッ」「こーけーろ。じーょじまッ!」の大合唱を行ない、ダイエー応援団からは大変暖かい視線を頂いた。
 そんなわけでおかげさまで三回裏ぐらいからボールを目で追えなくなり、五回表には続々と人が倒れて行き、七回にもなると行方不明者が出てきた。隣に併設されている高級ホテルに氷を盗みに行ったきり帰ってこないのだ。

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 ダイエー新32安打!記録ラッシュ

 ダイエーが27日、オリックス戦(福岡ドーム)で1試合32安打のプロ野球新記録をマークした。(中略)
 またダイエーは1回、村松が右前打し、犠打と2四球を挟み第2打席の左翼線二塁打まで、10連続長短打を放ち、プロ野球タイ記録となるイニング最多連続安打10をマークした。
(中略)
 ダイエーの1試合チーム打率5割8分2厘はプロ野球新、24打点と55打数はパ・リーグ新、52塁打はパ・リーグタイで、両チーム計93打数もパ・リーグタイ。城島と柴原の1試合7打数はプロ野球タイ、城島の1試合6安打はパ・リーグタイ。
 ダイエーは先発全員が安打、打点、得点を記録し、26−7で大勝した。

 ※引用 西部日刊スポーツ新聞社


2003/7/27 (日) 

 しばらくの間、更新をサボっとりまして実に申し訳ない。
 精神的タフネスさにはかなりの自信は持っていたものの、身辺の色々なゴタつきから完全に打ちのめされとりました。拒食症、不眠症、倦怠症、鬱病。完全に無縁の存在と思われていたものに一挙に襲いかかられ、スリーカウントが入る寸前でした。
 本日の戯言を持ちまして「復活宣言」とさせていただきます故、明日よりぼちぼちと更新していこうと思います。
 それから心配や応援のメールを下さった方々には深い感謝の念を捧げます。どうもありがとうです。


2003/7/2 (水) 

 五時起床。やはり早起きは気持ち良い。あまり気持ちが良いものだからウイスキーの蓋が開いてしまった。ストレート直球勝負で飲むのはさすがに気がひけるので、コーヒーの中に溢して飲む。これはわしの慎みと遠慮深さの現われだ。


 ところで。
 気がつけばホームページの容量がヘビー級に増えていた。このままではプロバイダに超過料金を取られちまうので、慌ててあちこちを削除する。
 日記だけでも2MBか。こんなくだらぬ文章が2MBの容量分であるのである。バカの積み重ねも山と化したようでやや気恥ずかしい。
 他サーバーに置くことも考えたが、手続き・更新・その他もろもろのことを考えると、これもどうも面倒くさくてイマイチ気が進まない。
 と、一つ名案が思いついた。絶対落ちることのないサーバーで、しかも利用は無料で、何の知識も要らず、タグの手打ちも不要。データ転送の手間は要らず、書いた直後に一秒で公開できるページ。こちらのプロバイダには何の負担もかけずにすむ。
 これだ!!
 と思っていざ実践したのは良いが、その代わりアドレスが異常に長くなった。日記本文より長くなるのである。これでは普通にかいた方がまだ容量は抑えられるってぇ話しなのである。


 アドレスは以下。http://www.google.com/search?hl=ja&inlang=ja&ie=EUC-JP&oe=euc-jp&c2coff=1&q=%A4%A2%A4%EB%A4%B3%A1%BC%A4%EB%A4%CF%B8%B5%B5%A4%A4%CE%A4%E2%A4%C8%A4%E2%A4%C8%A5%D3%A1%BC%A5%EB%A4%CF%CC%F4%A4%C8%B8%AB%A4%CA%A4%B5%A4%EC%A4%C6%A4%A4%A4%C6%A1%A2%A4%BD%A4%EC%A4%CF%CC%F4%B6%C9%A4%C7%C7%E4%A4%E9%A4%EC%A4%C6%A4%A4%A4%BF%A4%CE%A5%C0%A5%A4%A5%CA%A5%DE%A5%F3%C2%E2%B0%F7%A4%CF%A5%C0%A5%A4%A5%CA%A5%DE%A5%A4%A5%C8%B5%E9%A5%E1%A5%AC%A5%C8%A5%F3%A5%DC%A5%C7%A5%A3%A4%C7%BC%F2%A4%CB%B6%AF%A4%A4%A4%AD%C5%E7%B1%F3%C0%AC%A4%CB%B9%D4%A4%C3%A4%BF%C0%DE%A4%CB%BB%FD%A4%C3%A4%C6%A4%AD%A4%BF%B7%E3%B4%C5%A5%EA%A5%AD%A5%E5%A1%BC%A5%EB%A4%F2%A4%AB%A4%C3%A4%DD%A4%AB%A4%C3%A4%DD%B0%FB%A4%F3%A4%C7%A4%A4%A4%BF%A4%CE%A4%CF%CA%C4%B8%FD%A4%B7%A4%BF%A4%CA%A4%F3%A4%C8%A4%A4%A4%A6%A4%AB%A4%EF%A4%B7%A4%CF%B4%C5%A4%A4%A5%AB%A5%AF%A5%C6%A5%EB%A4%E4%A5%C1%A5%E5%A1%BC%A5%CF%A5%A4%A4%CF%C0%E4%C2%D0%C5%AA%A4%CB%BC%F5%A4%B1%A4%C4%A4%B1%A4%CA%BA%A3%A4%DE%A4%C7%B0%EC%C8%D6%BB%DD%A4%AB%A4%C3%A4%BF%BC%F2%A4%C8%A4%A4%A4%A8%A4%D0%C9%E2%CF%B2%BC%D4%A4%C8%BC%F2%C0%B9%A4%EA%A4%B7%A4%C6%B0%FB%A4%F3%A4%C0%BC%F2%A4%C0%A4%AC%A4%B3%A4%B3%A4%DE%A4%C7%BD%F1%A4%A4%A4%C6%A4%D5%A4%C8%BB%D7%A4%C3%A4%BF%A4%AC&btnG=Google+%B8%A1%BA%F7&lr=lang_ja  








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