Macrophotography



ベゼリ石・異極鉱(Lanchang ore field, China)
画像幅 2.5mm
深度合成 17枚積み



カコクセン石 (Fumade, Tarn, Occitanie, France)
画像幅 2.5mm
深度合成 27枚積み

楽々超マクロ撮影キット

  深度合成のための超マクロ撮影では、カメラとレンズに加え、微動装置をいかに準備するかが課題となりますが、市販のキットがあるわけではないため、それぞれが工夫をして順にそろえていく必要があります。以下は、そうした準備作業の負担や金銭的負担、さらには撮影負担を抑えた簡易撮影システムのご紹介です。

■ 必要なもの
【撮影機材】
*オリンパス TG-6
*コンバージョンレンズアダプター CLA-T01
*ステップアップリング 40.5→43mm + ステップダウンリング 43→34mm(40.5→34mmのステップダウンリングがあれば、それでOK)
* メイジテクノMDレンズ(径34mm、接眼部に装着 ※筆者は径28mmを所有。これでもOK) 
* メイジテクノ双眼実体顕微鏡 EMF

【深度合成ソフト】
お薦めソフトとして Affinity Photo (TG-6のRAW画像をそのまま読み込め、深度合成後にレタッチもできます)

■ 撮影方法
(1) 実体顕微鏡の接岸部に上記セットを装着する
(2) 撮影
* 設定: 「スーパーマクロMF」「顕微鏡モード」 
* シャッターを切るときの振動を抑えるため、iPad/iphoneがあれば、オリンパスのアプリ(Olympus Image Share)でTG-6とアプリをWifi接続し、「リモコン」をレリーズとして利用。なければ「セルフタイマー 2s」を設定。
*顕微鏡側でごくわずかずつピントをずらしてその都度撮影
(3) 深度合成ソフトでファイルを読み込み、深度合成。

■ 評価
  解像度等は用途にもよりますが、十分及第点をあげて良いと思います。その上で、超マクロ画像を短時間で得られることがこのシステムの大きな魅力でしょう。特にオリンパスTG-6/メイジテクノ製双眼実体顕微鏡を持っておられる方は、4〜5万程度の投資で深度合成が簡単にできるようになるのでお薦めと言える気がします(ただしMDレンズの在庫は数点とのことです)。なお他社製の顕微鏡では試していないため、同じ結果が得られるかどうかはわかりません。

■ 追記
  ふだんの鉱物標本撮影にも使えるTG-6を軸にしたキットを紹介したわけですが、SIGMA DP2 Merrill という変態的なカメラがありまして、それでも試してみました。SIGMA DP2 Merrill + クローズアップレンズ AML-2 + リング+メイジテクノ製MDレンズ + メイジテクノ製双眼実体顕微鏡という組み合わせです。Affinity Photoで得られた4704×3136ピクセルの合成画像(tiff)から切り出したのが以下の画像です。


Imperial Mine産のネオジムアガード石/コニカルコ石。画像幅 3mm。これはカメラの差が出たと言えそうです。クローズアップレンズはいま品切れのようですが、今度かませずに撮ってみます。



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