灰重石はタングステンを含む鉱物で、かつては大砲や戦車の素材となるタングステン鋼の原料とするため日本でも盛んに採掘されていました。
この駒ヶ岳(鉱山)の灰重石は銘柄標本だそうなのですが、産地は現在では所在のわからない幻の鉱山となっています。色々尋ねたり調べたりしたところによると、どうやら駒ケ岳鉱山=鞍掛鉱山=金満寿鉱山ということのようです。ただ『楽しい鉱物図鑑』によると「まれにはほとんど蛍光を発しない例(金満寿鉱山産)」
(p 112)があるとされていますが、この標本は白色に強く蛍光します。
ちなみにScheeliteという英語名は元素タングステン(W)の発見に寄与したスウェーデンの化学者シェーレScheeleにちなんでつけられました。 |