Kermesite with Senarmontite
Sb2S2O/ Sb2O3
Globe Phenix Mine, Que Que, Zimbabwe

稀産鉱物でありながら紅安鉱が日本のコレクターにその名を知られているとすれば、それはなんと言っても「紅安鉱をもてば、コレクターとしてはまず一人前」という堀先生の名言によるところが大きいでしょう。私なぞは、「自分はただきれいな石好きでしかない、それでいいではないか」などとと開き直りながらも、いや、それゆえに一層こういう言葉には弱く、紅安鉱の良標本に出会うとついつい買っています。(これまでに3点)
写真ではわかりにくいですが、標本下部の針状結晶が紅安鉱です。写真よりも光沢がずっと強く、ペンライトを当てると赤く反射し、大変きれいです。この標本にはさらに方安鉱(Senarmontite)の八面体結晶が共産しています。Dealer氏の説明によると「南アフリカ産の方安鉱は無色の半透明結晶集合体で産出しますが、この標本の方安鉱は黒色、不透明の光輝ある磁鉄鉱のような外見をしています。」とのことでした。