イギリス ロンドン・キングス・クロス〜ヨーク間の旅
東海岸線 GNER
2003年3月
東海岸線
 イギリス最大の幹線。海岸線といっても、海岸線に沿って走るわけでなく、内陸部を走る。これは、日本のように海岸線まで、山が迫ってる地形ではないので、海岸線を走る理由が無かったため。現在、ロンドンからスコットランドのエジンバラまで通しで、運転するのは、GNERで他にも何社か一部区間を運転している。
 ロンドンからヨークを目指すとなると、キングス・クロスからGNERを利用することになる。
8:30発GNERエジンバラ行き。
 この列車で、ヨークを目指す。この列車は、IC225を使用している。 IC225はGNERの主力で、エジンバラ寄りに機関車が付き、客車はA〜H号車の9両に加え、機関車を最後尾にロンドン向きに推進運転をするため、ロンドン側に機関車と同じ顔をした制御車が付く。
上の画像は、最後尾の制御車。右が先頭の機関車。
 また、このIC225は、イギリスのインターシティーの列車としては、初めて自動ドアが付いた。それまでの代表高速列車IC125が、全て手動式のドアだったって言うのが不思議。
出発前の車内。出発の頃には、8割ほどの席が埋まっていた。イギリスの列車には指定席車、自由席車という車両の区別は無く、この画像ではわかりにくいが、座席の頭の部分に「Reserved」という紙切れが刺さっているところが予約席、それ以外は自由席。
ロンドンのターミナルで必ず見かけるのが、出発案内板を眺める人たちの群れ。
これは、列車の出発ホームが直前にならないと表示されないためで、
表示されたと同時に、今まで眺めていた人たちが大移動を始める。

ホーム3と表示されたので列車へ。
ゆっくりと、キングス・クロスを定刻に発車し、スピードが乗ってきたと思ったら、すでにこんな風景に。
IC225は、最高速度が225km/h出ることから、このように呼ばれている。
正式には、91型電気機関車+Mk4客車の編成。
(ちなみにIC125は、最高速度が125マイル/h)

実際225km/hで快走しているのかは、確認できないが、結構な速度で走っている。

これまた不思議なのだが、
通過する駅は日本の新幹線のように通過線があるわけでなく、
ホーム脇を高速で通過していく。
危なくないんだろうか?


列車は、順調に進み
8:50 スティーブンエイジ
9:19 ピーターバラ
と停車。

9:39 グランザムには臨時停車。

ロンドンを出発した時には、晴れていたのだが、
ピーターバラあたりから、雨模様に、

イギリスの冬の天気は変わりやすい。

そして、
9:54 ニューアーク・ノース・ゲートに停車。

この駅を出て、すぐのところで何やら、聞きなれないレールの音が、
ふと外を見ると、線路が直角に交差している。

難しく言うと「平面交差」だ!。
つまり、線路がほぼ直角に交わってるのだ。
道路の交差点が、線路に変わったと考えてもらうと、わかり易いはず。

かつて日本にも何箇所か存在したが、安全性と効率の悪さから立体交差へと変更され、
現在では、四国・松山の路面電車と近郊線との交差が残るのみ。

そんな平面交差が、イギリス一の幹線であり、高速列車の走る東海岸線に残っているというのが、
これまた不思議なことだ。
ヨークが近づいてくると、火力発電所が見えてくる。
水蒸気をモクモクとあげる姿は、なんとも不気味。

イギリスの鉄道雑誌を見ていると、火力発電所に走る貨物列車の写真をよく目にする。
おそらく、イングランドは平坦な土地なので写真にインパクトをつけようと思うと、
こんなアングルになってしまうんだろう。



天気は再び良くなってきた。
やっぱり
イギリスの天気は変わりやすい。

10:39 予定より9分遅れでヨークに到着。
イギリスで最も有名な列車は、「フライング・スコットマン号」。この列車は、第2次世界大戦中でもロンドン・キングス・クロス10時発を守り通したことで有名、今でも10時発を守り通す英国らしい列車。GNERは、「フライング・スコットマン号」を国鉄から引き継いだことから、全車両にこのようなエンブレムを付けている。
ヨーク駅の駅舎。
中世の町並みがそのまま残るシャンブルズ。
ヨーク
 紀元71年にローマ人の手によって造られた古都。一時はバイキングに占領されたが、その後、羊毛の取引で栄えた。
 鉄道ファンにとって、もっと重要なのが、ここに世界一の鉄道博物館があること。
13世紀ヨーク城の一部、クリフォード・タワー。
数日前、イギリス全土で大雨(日本では大雨には入らない程度、よく降ったなぁ〜って言ってたらイングランド南部などを中心に大洪水になってた)があり、このヨークを流れる、ウーズ川も増水していた。
街のどこからでもヨーク・ミンスターノ姿が見える。
正面から見た、夕焼けに輝くヨーク・ミンスター。1472年約250年の歳月をかけて完成した、イギリス最大のゴシック建築。
ヨークシャー博物館の前に広がる、公園で見かけたリス。イギリスの公園には、リスがいることが多い。

GNER(Great North Eastern Railway) http://www.gner.co.uk/







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