台湾・東部幹線(花蓮〜台北間)莒光54号の旅

2000年12月乗車

莒光号(きょこう号・チークヮンハオ号)

台湾には、一番速い「自強号」を始めに、「莒光号」「復興号」「通勤電車」「快車」「普通車」の6ランクの列車がある。今回乗車したのは、2番目に速い「莒光号」。

東部幹線

台湾鉄道は、島をぐるっと一周する形で敷かれている。大きく分けて、台湾の大動脈、縦貫線こと西部幹線と、逆に花蓮・台東といった東側を結ぶ東部幹線(線名が細かく分かれている)に、大きく分けられる。しようと思えば、1日で台湾を列車で一周することも可能。

今回乗車したのは、東部幹線の花蓮〜台北間。線名でいえば、北廻線・宜蘭(イーラン)線・縦貫線の一部となる。

台湾東部随一の観光地、太魯閣(タロコ)峡谷。乗車前日に観光。ものすごいスケール。

 

 

花蓮站(駅)。

構内には、莒光号用客車が、留置されている。日本のローカル駅と同じように、時間が近づかないと改札が開かない。

莒光54号は、第3月台(日本だと5番ホーム)に入線。向こうには、太魯閣の山が見える。

 

 

 

 

 

R50型が入換作業中。

 

 

莒光54号の前に、普通車が先発。

 

莒光54号。正面から。この列車は、台北の先、樹林ゆき。

 

この花蓮から79.2kmの蘇澳新站までは、北廻線。

この北廻線は、難工事末1980年に全通した比較的新しい鉄道。

それもそのはず、海岸まで断崖絶壁が続き、北廻線はいくつものトンネルをぶち抜いて走っている。

今でも、道路が未発達で、台北〜花蓮間は鉄道の独壇場となっている。

 

莒光54号は、7:18予定通り静かに出発。

しばらくすると、左手に昨日行った、太魯閣峡谷が見える。

 

さらに莒光54号は、先行していた普通車を追い抜き、いよいよ山間部へ。

車窓は、トンネルと太平洋が、交互に続く。

最初は、薄日が差しエメラルド・グリーンの太平洋が見えていたが、次第に雲が厚くなり海の色も濁ってきた。

 

山間部を抜けると、蘇澳新站。

ここから宜蘭線になり、次第に列車は平地にはいる。

 

建物が増えてくると、宜蘭(イーラン)。

ここまでくると、複線になり、幹線の雰囲気が漂う。

車内は、このあたりまでは空席もあったが、この宜蘭で満席となった。

 

平地を走りきると列車は、海岸線を走るが、小雨が降り出し、太平洋も濁っている。残念。

 

海から、列車が離れると再び、山間部に入る。

この山間部を越えたとたん、建物が増えだし、台北が近づいてきた気配。

 

八堵(パートォ)で、港町の基隆(チィーロン)からの縦貫線と合流。

 

都会の中を列車は、台北へ向けて快走。

列車が、地下区間へ入ると、程なく台北站に到着した。

 

花蓮〜台北間約4時間半の列車旅となった。

列車は、さらに先の樹林までだが、ほとんどの人がこの台北で下車した。

 

それにしても

「自強号の次に速い莒光号。」と聞いていたが、この列車、やたらと停車する。

通過した駅は、数えられるほどだった。

 

中正紀念堂。

今日実は、20世紀最後の日。つまり2000年大晦日。

21世紀を迎える記念式典の準備が進められていた。

 

台湾鐡路管理局公式ホームページ(英語・中国語)http://www.railway.gov.tw/