イギリス ロンドン発カンタベリー日帰りの旅
コネックス ロンドン/ヴィクトリア〜カンタベリー・ウエスト〜ロンドン/チャーリング・クロス

2002年12月
イギリス南部の鉄道
 ユーロトンネル(イギリスではチャネルトンネル)が開通してからは、かつてのようにユーロスター以外大陸への連絡専用列車は無くなり、寂しくなってしまった。
 現在、南部方面にはこれから乗車するコネックス・サウス・イースト、その他サウス・セントラル、サウス・ウエスト・トレインズ、テムズリンクなどが運行。行く方面によって、会社も異なってくるので、事前に会社と出発駅を調べておく必要がある。
 今回は、インターネット・サイトのQジャンプで調べ、予約をした。カンタベリーへの直行列車は、ヴィクトリア駅から多く出ているが、帰りはちょっとメリハリを付けようと、ロンドン・チャーリング・クロス行きで帰ってくることにした。 
8:18発コネックス、カンタベリー・ウエスト行き。
夜の明けきらないロンドン・ヴィクトリア(Victoria)駅
列車系統は、64番。この画像は、最後尾を取ったものなので、表示が無いが、旧型車の先頭にはバスの系統に相当するような番号が貫通ドアの赤い2つの四角い枠に表示される。
 車内の様子。乗客はまばら。
 イギリスのローカル列車の標準座席は、2席(通路)3席。車体幅がそんなに広いわけでもないので、満席になるとちょっときつい。
 また、この車両は、各ボックスごとに手動式のドアが付いた列車。乗り降りするときは、最後の人が必ず閉めないといけない。
64系統列車の隣に停車していた近郊列車。国鉄色から色が塗り替えられている。いらない落書きもありますが…。
残念ながら、車窓はずーっと霧。ちょっとましになったところで、撮ってみた。大半の車窓が真っ白の状態。
9:11 メードストーン・イースト(Maidstone East)に到着。
ここまでは、主要駅にしか止まらなかったが、ここから先は各駅停車。この列車は、8両編成だが、駅によってはホームが短く、最後尾までホームの無い駅もいくつかあった。
9:43〜47 アッシュホード・インターナショナル(Ashford International)に停車。ここは、ユーロスターも停車する国際駅。しかし、この駅の脇をユーロスター専用の高速線を建設中だが、ここには駅は作られず、通過してしまうみたい。(ひょっとしたらどこかに連絡線ができるのかも。)
この駅を出発後、この高速線をくぐり、カンタベリー方面の線路に入っていく。
10:07 予定より4分早くカンタベリー・ウエスト(Canbterbury West)に到着。
霧の中を列車が回送されて行く。
カンタベリー・ウエスト駅舎。
 カンタベリーには、このウエスト駅とイースト駅がある。ロンドンからの直通列車は、どちらかというとイースト駅に着く方が多い。ウエスト駅とイースト駅は、同じコネックス担当路線になっているが、街のはずれで、立地交差しているだけで、直接連絡は無い。(もともと鉄道会社が違った為?)
 この駅は、他のイギリスの駅と同じく、街のはずれにあり周辺には、閑散としている。
ウエスト・ゲート。
ウエスト駅からだと、ここがカンタベリー市街地の入り口となる。駅から徒歩5分の距離。城門の中が小さな博物館になっている。
カンタベリー(Canterbury)
 6世紀の末、ローマからやってきた聖アウグスティヌスが、ケント王を改宗させカンタベリー大聖堂が建てられた。それ以来、このカンタベリーはイギリス国教会の総本山になった。14世紀にジェフリー・チョーサーによって書かれた「カンタベリー物語」には、日本のお伊勢参りのような様子が面白く描かれている。今でもイギリス最大の巡礼地。
カンタベリー大聖堂(Ganterbury Cathedral)。
ここへ行かないとカンタベリーに来た意味が無い。現在の建物は中世のもの。
カンタベリー博物館(Museum of Canterbury)にあるインビクター(Invicta)という初期の蒸気機関車。このカンタベリーに初めて鉄道が走った当時の機関車らしい。
入場料2.60ポンド。先ほどのウエスト・ゲートなど4博物館共通割引券もある。
正面がウエスト・ゲート。そこから通じる通りが、街のメインストリート。中世の雰囲気をそのまま残しながら、スターバックスや携帯電話の店など現代のお店が出店している。クリスマス直前の土曜日ということもあってか、中心部は地元の買い物客や観光客で賑わっていた。
聖アウグスティヌス修道院跡(St.Augustine's Abbey)。
 城壁の外側にある修道院の廃墟。598年聖アウグスティヌスによって創設された修道院。イギリスのキリスト教の布教の中心地として、重要な役目を果たしていたが、今は廃墟となっている。
 ここを見るには3ポンドの入場料がいる。
19:22 カンタベリー・ウエスト発ロンドン・チャーリング・クロス行き列車の車内。行きの車両とは違う。
 また、ルートもタンブリッジ(Tonbrigdge)経由で行きと違う。(行きはメードストーン経由)途中ユーロスターと2回ほどすれ違った。
21:05 チャーリング・クロス(Charing Cross) 到着。帰りの列車は、国鉄色だった。

コネックスConnex South Eastern http://www.connex.co.uk/
Qジャンプ(イギリス鉄道総合予約サイト)Qjump http://www.qjump.co.uk/home/index.html