『ウディ・アレン 映画の中の人生』

著者:リチャード・シッケル
訳者:都筑はじめ

発売:エスクァイア マガジン ジャパン
2007年3月28日第1刷発行
定価:2000円(税抜)


『アニー・ホール』『マンハッタン』『ハンナとその姉妹』など数々の名作で知られる監督・俳優ウディ・アレンへのロング・インタビュー。幼少期の思い出、恋愛、人生、死、仕事などについてアレンが忌憚なく語った自伝的な内容。(前半はインタビューを行った映画評論家リチャード・シッケルによるアレンの「マジック・リアリズム」を中心にした全く新しいウディ・アレン論。)

「ハリウッド映画が描いてきたのは、『そして彼らはずっと幸せに暮らしました』というハッピーエンドだ。でも現実はそうではない。」(145ページ)

「人生にはどんなに一所懸命がんばっても、正面から立ち向かえないことがある・・・。愛などの良い関係がそうだし、有名人になることもそうだ。・・・機会に恵まれることがとても大切なんだ。・・・僕は運というものを強く信じている。」(164ページ)

「人間はみなチェスでいう詰みの状態みたいなものだ。誰かがわれわれを解放し、詰みの状態から自由にしてくれる方法を発見しない限り、逃げ場はない。そして僕が思うには、それは魔術によってしか起こせないと思う。」(176ページ)

「僕が・・・本当に言いたかったのは、神も正義も存在しないということなんだ。」(183ページ)

「映画製作は僕にとって素晴らしい仕事なんだ。・・・登場人物と共に生き、彼らに命を与える。彼らに服を着せ、音楽をかけ、創造した設定の中に彼らを配置し、思い通りに動かす。その間は現実をコントロールできるんだ。」(178ページ)


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2007年3月31日改訂