6月1日は上旬

酢谷琢磨

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 検察庁のフロッピー・ディスク書き換え事件は検察庁の暗部を露呈したものであり、段ボールで押収した証拠品を改竄することもあるということ を示し、空恐ろしい。さて、検察庁担当者は証拠品のフロッピー・ディスクの日付けを6月1日から6月8日に書き換えたそうだが、これと無関 係に「厚生労働省の村木元局長が6月上旬に指示した。従って6月1日付けの書類は部下が指示の前に勝手に作成したものであり、無罪」との判 決であったとの事。これを考えてみると首を傾げざるを得ない。即ち、6月1日は6月上旬であり、6月1日に村木元局長が指示し、当日部下が作 成したとするならば「村木元局長は有罪である」。6月2日であれば、判決どおり「無罪」。つまり、この裁判は6月上旬というファジーな証言 を採用した欠陥裁判であり、6月上旬の「何日」を明確にしないと判決できないのである。司法、検察、厚生労働省共々猛省して欲しい。
Last updated on Sep. 22, 2010.
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