育児書における祖父母の呼称
酢谷琢磨
我が家にも二人の内孫が誕生した。颯太と寧子である。息子達は実家を離れ海外で生活しているため、帰省す
る毎に孫の可愛さを実感している。息子と嫁の若い二人だけで1,2歳の子供を育てるのは、
大変だろう。しかし、嫁に言わせると育児書を見て参考にしているという。最近の育児書
は、私は確認していないのだが、乳歯が生えたら歯磨きをさせるなど新しい概念を追加し
ているらしい。昔と違う育て方は悪くない。しかしながら、問題もあるようだ。昨年末か
ら本年新年にかけて帰省していた2歳の孫に対して、息子と嫁は私達祖父母を「じじ」、
「ばば」と呼ぶように言っている。嫁に確認すると育児書には、「じぃじ」、「ばぁば」と
小児語で呼ぶようにと書いてあるという。これは、私達祖父母にとっては失礼千万以外の
何者でもない。口が回らない小児であっても祖父母は「おじいちゃん」、「おばあちゃん」
と呼ぶよう教えるべきである。育児書の中身は時代と共に変化することは結構だ。だが、
中身に礼節を欠いた育児書の普及は慎むべきである。
Last updated on Jan. 02, 2010.