惜敗率について
酢谷琢磨
衆議院選挙では比例代表性が取り入れられている。この方式には惜敗率なる数値で当選が決定され、この数値が新聞に報道されている。この数値は
大きい方が良く、大きい順に当選するのだが、これに疑問がある。惜敗-惜しくも負けるとは、スポーツ等において1点差で惜しくも負けた。5点差
で惜しくも負けたと言ったとすると、数値の小さい方が惜しい負け方であり、5点差では「惜しくも」とは言わない。つまり、数値が小さいほど惜
しいのである。従って、惜敗率としては1から現在の惜敗率を引いた数値で定義した方が妥当であり、惜敗率は小さい方から当選するのが理に適っ
ている。しかし、この小さい方から当選は不都合で、大きな数値が見た目にも良いというのであれば、私は現在の惜敗率の定義はそのままとしても、
惜敗率の呼称を「次点率」に改めた方が良いと思う。官僚依存の結果がこの体たらくである。新たに政権政党となった民主党にはマニフェスト通り
の脱官僚政治を展開し、立法は勿論、官僚の過誤をチェックできる体勢確保に留意して欲しい。
Last updated on Aug. 31, 2009.