100505314

5月5日ラ・フォル・ジュルネ金沢「熱狂の日」音楽祭2012公演番号314
オーケストラ・アンサンブル金沢、指揮:井上道義
トランペット:ロマン・ルルー、ピアノ:小曽根真
石川県立音楽堂コンサートホール

酢谷琢磨

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 ラ・フォル・ジュルネ金沢「熱狂の日」音楽祭2012公演番号314としてオ−ケストラ・アンサンブル金沢(OEK)によるチャイコフスキーとショスタコーヴィチ。ショスタコーヴィチは聞いたことがある。しかし、チャイコフスキーの弦楽セ レナードは全曲聞いていないのでこれに期待して石川県立音楽堂へ移動した。

 コンサート1曲目は、チャイコフスキー:弦楽セレナード。第1楽章Pezzo in forma di Sonatina. Andante non troppo - Allegro moderatoのイントロは、少々ボリューム不足かと 思われたが、すぐに解消。しかし、チェロとコントラバスは熱演を強いられていたようだ。OEKは、勿論弦楽のみの8-6-4-4-2の対象配置。第2楽章Valse. Moderato. Tempo di valseは、優雅なワルツ。井上道義マエストロは、いつもの踊りが見られず、真剣な表情。この理由は、リハーサルの為入場時間が遅れたことと関係有りそう。とにかく、過密スケジュールの 為、緊張を強いられているようだ。第3楽章Elegia. Larghetto elegiacoは、荘厳なイントロ。グリークを想い出させる。中間部におけるピチカートに合わせて第1ヴァイオリンのユニ ゾンは綺麗。attaccaで続く第4楽章は、Finale. Tema russo. Andante - Allegro con spirito。活動的楽章。コーダは第1楽章の第1主題を力強く演奏し、終了。

 2曲目は、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番。第1楽章Allegro moderato-Allegro vivace Allegretto-Allegro-Moderatoは、独創的なピアノとトランペットによるイントロ。 小曽根真さんのピアノは力強く、トランペット・ソロのロマン・ルルーさんはソフトな演奏。石川県立音楽堂コンサートホールは音響が抜群のため、どうしても奏者はソフトな演奏になる。 第2楽章Lento-Piu mosso-Largo-Lentoは、弦楽による静かな出だし。中間部のトランペット・ソロは綺麗。第3楽章Moderatoは、短い楽章。第4楽章Allegro brio-Presto-Allegretto poco moderato Allegro con brio-Prestoでは、フィナーレ近くのピアノのカデンツァが素敵。コーダは力強いトランペットとピアノのDuoで終了。圧巻のショスタコーヴィチであった。 アンコールは無し。しかし、満足のLa Sacre Russeであった。


Last updated on May 05, 2012.
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