まなざし

花井智子オンライン写真集

まえがき

旅人のまなざし(2000/6/15)

スポーツマンの素顔(2000/7/15)   

大好きな街、東京(2000/8/15)

築地の朝(2000/9/15アップ)

花井さんについて

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今回お借りした花井さんの作品は膨大な数になりました。

そこで、4ヶ月に渡って連載するかたちをとりたいと思います。

おそらく、4ヶ月後には、次の作品もできあがっているはずです。

今回は、花井さんが旅先でとらえたショットの数々をお楽しみ下さい。


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まえがき

みなさん、はじめまして。花井智子です。
私はさちこさんとは高校の同級生でした。
私の作品を紹介してくださるということで、さちこさんには大変感謝しております。
それにしても学生時代の友達っていいですよね。
卒業以来10年以上会わずに、久しぶりに再会してもなんだか安心して心置きなく話せて
10年のブランクなんて全く感じないでいられるのですから・・・

勉強嫌いの私は、卒業後さちこさんが司法試験を目指している、という噂を聞いて
気が遠くなるほど驚いていました。
そうしたら今度は「フリーライターになった」という連絡が!
その大胆な変更ぶりにもまたまた感服させられてしまいました。
自分の信じる道へ億劫がらずに突き進むさちこさんの姿勢は私も尊敬しております。

今回紹介させていただく作品は、私が写真を始めて間もないころのものが殆どです。
何も考えずに好きなものをそのまま撮った、という感じでまったく素人と変わりません。
しかし、無心で撮っていただけに自分らしさがよく出ている気がします。

今後は、雑誌などの仕事はもちろん、自分の作品も撮り続けていきたいと思います。
特に働く女性をテーマに、内面の美しさまで写し出せるような
ポートレートを撮れるカメラマンになりたいです。
皆様、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

 花井智子




 高校のクラスメート花井さんが、
その後フォトグラファーになったという噂は風の便りに聞いていた。
このホームページで、作品を紹介させてもらいたいと思い、久しぶりに連絡をとった。
10年ぶりの再会は少しばかり緊張する。
しかし、「ワタベ、遅れてごめん!」という声に振り向いた瞬間、
私は一気に12年前の教室に帰ってしまった。
すっぴんの彼女は、そのくるくるとよく動く大きな瞳も、眉毛も、口調も、仕草も
全てが昔のままだった。

 花井さんは練習の厳しい硬式テニスクラブに所属しており、朝練で毎日登校が早かった。
私は片道2時間の通学時間がラッシュとぶつかるのを避けて早朝登校し、教室で本を読んでいた。
しんとした朝の教室で、最初に挨拶を交わす相手が花井さんだったのだ。
ショートカットが似合う、日焼けした彼女がラケットを抱えて教室を出ていく姿は
今でもはっきりと覚えている。

 ふたりとも朝が早かったため、授業中の居眠り常習犯であった。
居眠りチェックが厳しい先生の授業の前は、
「寝ないように気をつけようね!」と励まし合ったものだった。
あの頃と変わらない笑顔は、すでに流れてしまった時間を否定してくれるかのようだ。
私はなんともいえない安堵感を覚え、嬉しくなった。

 待ち合わせ場所に現れた彼女は
スチュワーデスのように、キャリア付きの大きな荷物を引きずっていた。
「それ何?これから仕事?機材?」
「何いってんの、作品よ!」

 その膨大な量の作品を見せてもらって驚いた。
写真の1枚1枚が、意志を持って撮られているという感じ。
特に、1ヶ月ほどかけて撮ったという築地市場の写真集には圧倒された。
魚市場で働く人々のパワーと、それをしっかりと受け止めようとする彼女の視線とを強く感じた。
彼女自身、働く人々のパワーに負けて、シャッターを切れなかった日もあるという。
「市場の人たちって、すごいパワーがあるからね、
こっちも一歩踏み込まないといい写真が撮れないんだ。
でも、その1歩が踏み込めない日もあるんだよね。
朝はやくから市場に行ったのに、1枚も写真が撮れなかった日もあるよ」

 彼女は、人物を撮りたいのだという。
初期の子供や犬の写真も魅力的だと思うが、現在興味があるのは働く人々だという。
「働く女性をテーマにポートレートを撮っていきたいんだよねえ。
内面からにじみ出る美しさを、きちんと写せるカメラマンになりたいの!」。
本当に生き生きと熱っぽく将来の夢を語ってくれた。
私がカメラマンだったら、花井さんをモデルに写真を撮りたいところだ。
力強さと優しさが同居する、魅力的なポートレートに仕上がるはずだ。

渡部さち子

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花井さんについて

花井さんは、日本女子大学の社会福祉学科を卒業後、写真の勉強を始めた。

プロを目指す人は大学や専門学校で勉強することが多いが、彼女の場合は

フォトスタジオのアシスタントをしながら、独学で技術を身につけたという。

6年間のアシスタント時代を経て独立。様々な苦労もあった。

「先生に『お前はまだ下手だから、売り込みなんてまだ早い!』

と言われたので、独立後も1年半ほどは作品を撮ることに専念していました。

いつまでも仕事をしないわけにはいかないから、

今年の春から売り込み活動を始めたのです。

でも、大変! 

手応えありそうだった出版社から連絡をもらえなくて落ち込んだり、

仕事が終わってみたら想像をはるかに超える、安いギャラだったり‥‥」

とはいっても、一度仕事をした会社からは定期的に仕事の依頼がくるというから、

きっちりといい仕事をしているはずだ。

現在は雑誌等の仕事をする傍ら、自分でテーマを決めて作品を撮り続けている。

今後、どんな作品をとっていきたいかと尋ねた。

「人物ですね。うわべだけの美しさ、かっこよさだけでなく

その人の内面がにじみ出るようなポートレイトを撮れるようになりたいです。

特に働く女性には惹かれるものがあります。

歳をとって外見的な美貌が衰えても、内側からにじみでる美しさを

持っている人が多いと思うから」

強い意志を持ち、前向きに生きていく人々の

生き様そのものを写しだしていきたいと熱っぽく語る。

また、ファインダーを覗くと人の表情は全く異なって見えるという。

ファインダーを覗いて美しいと思った時は、

たいてい仕上がりも満足いくものになるそうだ。

「あんまりきれいじゃないひとでも、ファインダーを覗いたとたん、

すっごくきれいに見えることがあります。ファインダーは嘘つかない!」

様々な人物の素顔を、今後花井さんがどのようにとらえていくのか楽しみである。


このページに掲載した写真の著作権は全て花井智子さんに帰属します。

花井さんの許可無く転載することを禁じます。