![]() 私はさちこさんとは高校の同級生でした。 私の作品を紹介してくださるということで、さちこさんには大変感謝しております。 それにしても学生時代の友達っていいですよね。 卒業以来10年以上会わずに、久しぶりに再会してもなんだか安心して心置きなく話せて 10年のブランクなんて全く感じないでいられるのですから・・・ 気が遠くなるほど驚いていました。 そうしたら今度は「フリーライターになった」という連絡が! その大胆な変更ぶりにもまたまた感服させられてしまいました。 自分の信じる道へ億劫がらずに突き進むさちこさんの姿勢は私も尊敬しております。 何も考えずに好きなものをそのまま撮った、という感じでまったく素人と変わりません。 しかし、無心で撮っていただけに自分らしさがよく出ている気がします。 特に働く女性をテーマに、内面の美しさまで写し出せるような ポートレートを撮れるカメラマンになりたいです。 皆様、今後もどうぞよろしくお願いいたします。 その後フォトグラファーになったという噂は風の便りに聞いていた。 このホームページで、作品を紹介させてもらいたいと思い、久しぶりに連絡をとった。 10年ぶりの再会は少しばかり緊張する。 しかし、「ワタベ、遅れてごめん!」という声に振り向いた瞬間、 私は一気に12年前の教室に帰ってしまった。 すっぴんの彼女は、そのくるくるとよく動く大きな瞳も、眉毛も、口調も、仕草も 全てが昔のままだった。 私は片道2時間の通学時間がラッシュとぶつかるのを避けて早朝登校し、教室で本を読んでいた。 しんとした朝の教室で、最初に挨拶を交わす相手が花井さんだったのだ。 ショートカットが似合う、日焼けした彼女がラケットを抱えて教室を出ていく姿は 今でもはっきりと覚えている。 居眠りチェックが厳しい先生の授業の前は、 「寝ないように気をつけようね!」と励まし合ったものだった。 あの頃と変わらない笑顔は、すでに流れてしまった時間を否定してくれるかのようだ。 私はなんともいえない安堵感を覚え、嬉しくなった。 スチュワーデスのように、キャリア付きの大きな荷物を引きずっていた。 「それ何?これから仕事?機材?」 「何いってんの、作品よ!」 写真の1枚1枚が、意志を持って撮られているという感じ。 特に、1ヶ月ほどかけて撮ったという築地市場の写真集には圧倒された。 魚市場で働く人々のパワーと、それをしっかりと受け止めようとする彼女の視線とを強く感じた。 彼女自身、働く人々のパワーに負けて、シャッターを切れなかった日もあるという。 「市場の人たちって、すごいパワーがあるからね、 こっちも一歩踏み込まないといい写真が撮れないんだ。 でも、その1歩が踏み込めない日もあるんだよね。 朝はやくから市場に行ったのに、1枚も写真が撮れなかった日もあるよ」 初期の子供や犬の写真も魅力的だと思うが、現在興味があるのは働く人々だという。 「働く女性をテーマにポートレートを撮っていきたいんだよねえ。 内面からにじみ出る美しさを、きちんと写せるカメラマンになりたいの!」。 本当に生き生きと熱っぽく将来の夢を語ってくれた。 私がカメラマンだったら、花井さんをモデルに写真を撮りたいところだ。 力強さと優しさが同居する、魅力的なポートレートに仕上がるはずだ。 ![]() |
