○● 読書感想記 ●○
2006年 まとめ

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 2006年、感想をアップした本の数は、214冊。
 そのうち【My Favorite!】認定をしたのが、77冊(著者数42名)でした。
 夏を過ぎたあたりから読書ペースが落ちたのですけれど、年間200冊の目標はクリアできたので、一昨年にくらべて大きく落ち込まずにホッとしたり。
 月平均20冊は、ちょっといまの自分には無理〜(苦笑)。

 そんな2006年は、楽しみに読み続けていたシリーズの完結が多かったかなぁ……という印象が。
 『でたまか』(鷹見一幸)、『ランブルフィッシュ』(三雲岳斗)、『嘘シリーズ』(清水マリコ)、『Pulp』(森橋ビンゴ)、『シェオル・レジーナ』(村田栞)、『銀盤カレイドスコープ』(海原零)、『おりがみ』(林トモアキ)……などなど。
 どの作品も最終巻は素晴らしい出来で、感動しました。

 あとは橋本紡センセとか桜庭一樹センセとか、ラノベから越境していかれたセンセが躍進した年でもありますねぇ。

 もひとつニュースとしては、新規参入レーベルのことが。
 書き手にとっては間口が広がったということでもありますし、いままで刊行していたレーベルから移籍して再出発を図られたセンセもいたりして、ラノベ業界も再編の時代に移ってきたカンジがします。
 読み手の読書量は大きく変化することはないということは、市場の規模はかわらないということで、限られたパイの奪い合いになるのは必然。
 これまでのポジションに安寧していると古参レーベルも地位をあっと言う間に失いかねませんし、新規レーベルは生半可な話題作りでは彼らの牙城に食い込むことは難しいでしょう。
 2007年、業界再編の波がどう現れてくるのか、楽しみです。

 で、2006年に【My Favorite!】とした以下のタイトルの中で、さらにLOVE!な本を挙げるとすると……
 

片山憲太郎 『紅 ─ギロチン─』
越後屋鉄舟 『花守』
林トモアキ  『お・り・が・み 澱の神』
三雲岳斗   『ランブルフィッシュ 10 学園炎上終幕編』
森橋ビンゴ  『pulp V』
 

 ……以上の5冊でしょうか。
 なかでも片山センセと越後屋センセはLOVE過ぎたわ。

 片山センセは2005年から続けての選出。
 2006年後半は私事でいろいろとバタバタしちゃっていたのですけれど、そうした生活の中で『紅』を何度も読み返して生きる支えにしていました。
 もう愛読書と言っても過言ではないくらい。
 本を開きすぎて背表紙の糊が割れてきてしまったので、新しく購入も検討中(笑)。
 弱い人間だから、強く生きていかなければと考えさせられます。

 越後屋センセは、この人が世の中に出たことでわたしの中で新規レーベルの価値も生まれたようなもので。
 市場にどれだけ食い込むつもりがあるのか、また現状についてどれだけマーケティングをしたのかその審美眼について、一定以上の評価がわたしの中で生まれたのですね。
 不安だらけだった新規レーベルに対して、もしかしたら行けるのかも……という安心と期待が生じたと言いますか。
 ──それだけ、越後屋センセの存在は大きかったのです(^_^)。


 上記5冊には残しませんでしたけれど、2006年イチバン記憶に残った言葉は、
舞阪洸センセの『鋼鉄の白兎騎士団』の中での守護天アルアラネ様の御言葉の一節

怖じけることなかれ
臆することなかれ
怯えることなかれ

退くは易き
進むは難き

迷える道にあればこそ
止まれば即ち機を逸す
 

 実生活のほうが大変だったこともあって、この言葉を励ましと叱咤として胸に。
 座右の銘……って言っちゃっても良いくらいです。
 語感も良くって好きな一節です。


 アニメ化などメディアミックス展開が派手になっていった2006年。
 ただ消費され尽くして終わるのか、そうではない地位を確立できるのか。
 消費者の立場では大きくどうこうすることは難しいのかもしれませんけれど、生まれてきた作品に対しては、正直にそして誠実に向き合っていきたいと思います。
 

■■ 200 6年 My Favorite! ■■

小川一水
 
『こちら、郵政省特別配達課!』
 『ファイナルシーカー レスキューウィングス』

デイヴィッド・エディングス
 『マロリオン物語1 西方の大君主』

 『マロリオン物語2 砂漠の狂王』
 『マロリオン物語3 異形の道化師』
 『マロリオン物語4 闇に選ばれし魔女』
 『マロリオン物語5 宿命の子ら』

周防ツカサ
 『ユメ視る猫とカノジョの行方』
 『ラキアU』

水口敬文
 
『憐 遠いキモチと風色のソラ』

三浦勇雄
 『バレンタイン上等。』

 『ホワイトデー上等。』
 『ジューンブライド上等。』

 『エトセトラ上等。』
 『フェスティバル上等。』


加藤聡
 『走って帰ろう!』


櫂末高彰
 『学校の階段』
 『学校の階段2』


桜庭一樹
 『荒野の恋 第二部 bump of love』

 『少女七竈と七人の可愛そうな大人』

支倉凍砂
 『狼と香辛料』
 『狼と香辛料 U』

飛田甲

 『ハイブリッド ユニバース』
 『スターダスト イレギュラーズ』

扇智史
 『永遠のフローズンチョコレート』

鷹見一幸
 『アウトニア王国人類戦記禄5 でたまか 長嶺来光』
 『アウトニア王国拾遺録3 でたまか 終劇追幕篇』

三雲岳斗
 『ランブルフィッシュ 10 学園炎上終幕編』
 『M.G.H 楽園の虚像』
 『アスラクライン』
 『アスラクライン2 夜とUMAとDカップ』
 『アスラクライン4 秘密の転校生のヒミツ』
 『カーマロカ -将門異聞』

橋本紡
 『流れ星が消えないうちに』
 『ひかりをすくう』
 『空色ヒッチハイカー』

壱乗寺かるた
 『さよならトロイメライ6 恋人たちのエチュード』
 『待ってて、藤森くん!』
 『さよならトロイメライ7 想いの輪舞曲』

谷瑞恵
 『失われた王国と神々の千一夜物語 さまよう愛の果て』
 『伯爵と溶性 女神に捧ぐ鎮魂歌』

清水マリコ
 『侵略する少女と嘘の庭』

誉田哲也
 『疾風ガール』
 『ジウU』
 『ジウV』

森橋ビンゴ
 『pulp U』
 『pulp V』

米澤穂信
 『夏期限定トロピカルパフェ事件』

公野櫻子
 『ストロベリー・パニック 1』


上月雨音
 『SHI-NO -シノ-アリスの子守唄』
 『SHI-NO -シノ- 天使と悪魔』

村田栞
 『シェオル・レジーナ 百合の玉座』
 『シェオル・レジーナ 大いなる深淵の鍵』

都築由浩
 『シャーロットはガラスの靴の夢を見るか』

定金伸治
 『制覇するフィロソフィア』

新井輝
 『さよなら、いもうと。』

本宮ことは
 『聞け、我が呼ばいし声 幻獣降臨譚』
 『繙け、闇照らす智の書
幻獣降臨譚

海原零
 『銀盤カレイドスコープvol.7
     リリカル・プログラム:Be in love with your miracle』
 『銀盤カレイドスコープvol.8
    コズミック・プログラム:Big time again!』
 『銀盤カレイドスコープvol.9
   シンデレラ・プログラム:Say it ain't so』

宝珠なつめ
 『天国の対価 おもひでや』

林トモアキ
 『お・り・が・み 澱の神』
 『戦闘城塞マスラヲ vol.1負け犬にウイルス』

深山森
 『ラジオガール・ウィズ・ジャミング』

片山憲太郎
 『紅 ─ギロチン─』

伏見つかさ
 『十三番目のアリス』

越後屋鉄舟
 『花守』

うえお久光
 『ジャストボイルド・オ’クロック』

萩原麻里
 『トキオカシ』

沖田雅
 『オオカミさんと七人の仲間たち』

舞阪洸
 『鋼鉄の白兎騎士団T』
 『鋼鉄の白兎騎士団U』

毛利志生子
 『風の王国 臥虎の森』

野梨原花南
 『王子に捧げる竜退治』

平山瑞穂
 『忘れないと誓ったぼくがいた』

瀬尾まいこ
 『図書館の神様』

 

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