○● ゲーム日記帳 ●○
2005年【3】

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12月11日
 
 『TH2X』 さーりゃん先輩とるーこ、クリア。
 良かった〜。さーりゃん先輩のお話。
 ただ甘いだけではなくて、苦さの残る結び方でしたけれど、それがすごく誠実なカンジがします。
 子ども vs オトナ の構図になったとき、大人側をただ錯誤の対象として子どもの勝利を導いていくのではなく、ちゃんとそこに現実を見据えた描きかたをしていることが。
 ぶっちゃけ、1ヶ月後や1年後、あるいはその先で、さーりゃん先輩とは自然消滅的な破局を迎える可能性って、決して低くはないような気がするのです。
 んー……。
 やっぱり、恋愛って距離の影響を大きく受けたりしますし。
 あるいは本編でタマねえも口にしていますけれど、たった1ヶ月という時間の中で、それまで生きていく中で築かれた関係なんて、あっけなく逆転されることもあるわけでー。
 寂しがり屋な先輩はもちろん、タカ坊だって「遠くの親戚より近くの他人」に陥っちゃうかもしれないなーと。
 ことにタマねえなんて、あのあと生徒会長として華々しい活躍をしていくでしょうし、その側にはタカ坊を常に配していそう……。
 ふたりが接する機会は、これまで以上に増えていくと思うし……。

 もしそうなったら、それはそれで残念な気もしますけれど、だからといってこの2ヶ月足らずの間に生まれた感情や、その感情を起因とした行動と結果が嘘偽りだとか間違いだったなんてことは決して無いわけで。

「タカくん、いったいなにを見つけたの?」
「宝物。宝物を見つけたんだ」
「それはそこにあるの?」

 まだ子どもだった頃、大切な人の手を取ったという事実こそが、なによりも美しくて貴いモノだったのではないかと思うのです。

 もちろん、距離や時間なんかに負けないふたりがいれば、なにより嬉しいに違いないのですけれども!
 んでも綺麗なだけの現実なんて無イヨって。
 そんな障害を越えていくことが、生きていくことなんだなぁ……って思います。

 ふたり一緒にオトナになる瞬間を歩んでいくことはできないけれど、たったひとりでもオトナになっていこうと誓い合うことが、すごくステキな関係に。


 トラブルを解決したら、はい次のトラブルが……ってカンジで連鎖的に続いていく流れ。
 なんだか往年の本田恵子センセの作品を思い出してしまいましたことよ(笑)。
 ほら、『月の夜 星の朝』とかー。


 んで、さーりゃん先輩のシナリオは、やっぱし三宅さんがメイン担当?
 複数のキャラを巧みに活かして描いているところなんて、っぽいなーとカンジました。
 雄二がカッコイイところとかですね!(笑)

 気になったので直後にるーこシナリオをクリアしてみたのですけれど、あらやだ、先輩シナリオで描かれていたようなモチーフを示す台詞がそこかしこに見つかるではないですか。
 

「弱虫に本当の幸せはないぞ」

 なんかの台詞なんて、先輩シナリオでのタカ坊の立ち位置に、ズビシッと刺さりますよ。
 

本当は怖かったのかもしれない。
宇宙の果てが怖いんじゃない。
怖いのは、いまあった日常を、世界を捨てることだった。
どちらを取るか決めなくちゃいけない。
そういうことだ。

 ちと意味合いが違っているのかもしれませけれど、これなども。
 安穏とした生活は心地よいのですけれども、選ぶ勇気、踏み出す覚悟がないと、倖せには近づかないのですよね。

 んで、まー、さーりゃん先輩とタカ坊の前には、距離とか時間とか、これから様々な障害が横たわって不安になるのはもちろんなんですけれどー。
 そんなときにはやっぱり、るーこのあの台詞が響くのかな〜、と。

「あらゆる物理法則を越えて、ふたりはひとつだ」

 ガンバレ、恋する少年少女たち!(≧▽≦)
 

11月26日
 
 『智代アフター』 クリアしました。

 人生礼賛のようなメッセージ性。
 そのあたりに企画意図があったのなら、全うできていたような。
 つまりは作品としては完成形なのかな〜……。
 あとはそれをどう評価するのか、デスカ。

 悪い話ではなかったと思うんですけれど、そこに感動……は、しなかったかなぁ。
 「永遠の愛はある」という主張については賛意を示しますけれど。

 『CLANNAD』とは関係ありませんってスタンスを取らざるを得なかったのも、思った以上に枷になっているような気がしました。
 どう言い繕っても「続編」という位置づけは対外的に取られてしまうというのに、「本編」でのエピソードを深く掘り下げられないんだもん。

 「希望を見せるために黙々と作業をする」ってあたりの流れ、ことみのお話を思い浮かべてしまったんですけれど──。

 前半で培った関係を、後半──終盤で活かしていないように思えたのも残念。
 「智代」の物語だから、彼女を強調したともとれますけれど、わたしには前半と後半のつながりが薄く感じてしまいました。
 アフターへかけての、あの演出? 展開?が悪いというわけではなくて。
 んでも、「あの街ならでは」の展開を盛り込んでも良かったのではないかなぁ〜とは思います。
 そういうトコも「続編」であって「続編」でなし──なスタンスの影響なのかなー。


 なんちうか、「人生はステキなものだ」みたいにハッキリと言い切るスタンスは、これまでのKey作品とは違うところだな〜と思うのです。
 これまでは問題提示を主にして、答えは匂わせるだけ──みたいな。
 そんな謎めいた?部分がKey作品をKey作品たらしめて、他社のメッセージ性の高い作品と一線を画していたとわたしは思うのです。
 『智代アフター』という作品は、これまでの成功例という枠を越えて、他社の土俵までに下りてきた実験作のような……。
 
11月5日
 

 『Fate/hollow ataraxia』 クリアしました。
 いや、もう、やっば。
 昨今、ファンディスクなるものはさして珍しくないと思います。
 んでも、本編を補完するのみならず、さらにひとつの作品として成り立たせるという手法は珍しいのでは?
 ゲーム作品としても十分機能している当作品は、「ファンディスク」との呼び名が正しいのかどうか悩みます。

 ユーザーの「こうあってほしいな」っていう願いすらも作中に取り込んで昇華させてしまう物語には脱帽です。
 あー、もーねもーね。
 嬉しいシーンばっかでさね(T▽T)。
 桜のラブリーっぷりとか、陸上部の面々とか、美綴姉弟とか、いろいろいろいろ。

 んで、『Fate』といえば戦闘シーン。
 最終決戦は燃えた〜! んでも、後半は泣きました。
 本編は「Fate編」イチオシのわたしとしては、もう、セイバーの学校デートから泣きが入りました。
 それであの最終決戦でしょう? もう、ボロボロと涙が。

 戦わなくてもいいのに、どうして戦うの?
 倖せな毎日を続けてなにがいけないの?
 ……って、戦うマスターとサーヴァントが切なくって。
 んでも、その理由もわかるんですよね。
 特に士郎は。
 それは彼の生き方をずーっと描いてきているからであって、シリーズ通しての考え方に最後まで一遍のブレがない証なのだと思います。

 セイバー、最後の戦い、笑っていたんじゃないかなーって思いがあって、上の絵を。
 悲壮感はなかったんじゃないかって思います。
 不器用で、間違ったことを嫌うシロウの生き方は、たぶんセイバーがなにより知っているでしょうから。
 最後まで信念を変えなかったシロウのことを、きっとセイバーは誇らしく思うのではないかと。


 クリア後に「side material」を読み直したら、えーっっ!?って思うコトがあったりして。
 バゼットとかルヴィアとか、さー、もうっ!(笑)
 あー、近いうちに再度プレイするしかっ。
 

10月12日
 
 『群青の空を越えて』をクリアしました。
 これは……今シーズンの代表作になるだけでなく、数年の幅をもっての名作ってカンジが。

 フィクションである作品は、作り手の想像力に価値が生まれるのだと思います。
 当作品もフィクションであることは当然なのですけれど、想像が立脚している地、物語が歩き出す要素について、ひどく身近に感じられます。
 それは現代物という一見したジャンルに因るものではなく、ともすればわたしたちの現実世界も当作品と同じような状況に陥らないと言い切れない部分なのだと思います。

 縄文人・弥生人の遺伝相違とかの設定はここでは些末なことであり、平和だと思っていた日常がひどくあやふやなモノのうえに成り立っているものだということです。
 「グリペンを描きたかったことがこの作品を生み出した」と早狩さんが仰っていることから、この作品は戦いの物語であったと思います。
 また、それは主人公・社が終始自問していた「ならば何故俺たちは戦ってきたのでしょう?」という言葉にも表されるかと。
 そのメッセージを無視して、「円経済圏」や「遺伝」のことを論じるのは、違うのではないかと思います。
 「何故(彼らは)戦ってきたのか」の問いに答えることが必要なのではないかと。

 そうは言っても、その答えを見つけるのが難しくて……。
 愛する人のためでも、倖せのためでも、はては理念でもなかったようなことが作中で示されていますし……。
 これ以上、なにが……。
 思うのは萩野憲二という人は、現実という止まった時間軸ではなく、流れとその先にあったものを見つめていたという点。
 そしてわたしたち人間を、ヒトという生物単位で解しようとした点。
 数十世紀先にはヒトは地球上の覇権を失っているだろうという未来を見ていた萩野氏からすると──。
 地球という生活圏を活かすために、ヒトという種を滅ぼすために戦いを促したのか。
 植物へ取って代わられる未来を変えるために、ヒトをより高次な意識相へ引き上げるために戦わせたのか。

 GRAND ROUTE 終盤の社の台詞がなにかヒントになっているような気がするんですけれど……うむむ……。


 もっとも真意はどうであれ「何故戦うのか」の部分が懐疑的であるからこそ、各ヒロインの物語が活きているわけですけれど。
 戦中という厳しい時代を、みんな精一杯に生きている姿が切ないんですよね。
 戦うからこそ愛の優しさを求めるのは必然なのですけれど、その愛は正当なモノなのか悩めるところでありますし……。
 後日のことなどわからないけれど、いま、愛が欲しい!と訴えてくる予備生たちの言葉はとても重いです。

 複数のキャラの視点を移りながら描いていくザッピング方式なので、各ヒロイン別のルートはあっても、それほど固有シナリオというわけでもなく。
 その視点の移り変わりは、戦中の青春群像劇を描くにあたって、とても効果的だったと思います。
 ですのでヒロイン好感度というより各ストーリーの好みになりますけれど──

加奈子 > 若菜 > 夕紀 =圭子 ≧ 美樹

 ──かな?
 エピローグっぽい箇所があるかないかで評価がハッキリ分かれてしまうのは仕方が無いと思います。

 わたしの中では加奈子ちゃんのお話が、あたまひとつ抜きんでました。
 戦争の非情さと、そこに身を投じた少年少女たちの覚悟が、イチバン身につまされたというか。
 バンカーバスターのシーンは涙無しには……(TДT)。
 もう、屈指の名シーンですよ!
 もちろんそこへ至るまでの一連の流れがあるからなんですけれど……。
 あとはエピローグが良かった……と言っていいのかな?
 それが彼らにとって倖せになるのかわからないけれど、そうあってほしいと願えるのは本当ですし。

 若菜のお話は「おまえのためには死ねない。俺はパイロットだから」って言葉に表されるような、戦時下の恋人同士のふれあい方が良かったです。
 死ぬことが互いにとって重要なことではないと本気で割り切っているふたりの愛し方は、とても真摯なもののように見えるのです。
 もちろん、だからこそのエピローグなんですけれど!
 神様がくれた偶然みたいなものですけれど、それが嬉しかったデス!(≧▽≦)

 夕紀さんと圭子ちゃんのお話はなぁ……。
 エピローグがしっかりとしていたらなぁ……。
 そのあたり、公式ASで補完──とかやられると、ちょっと……。
 フィー教官は、ほかのお話での彼女のほうが好きーってカンジ。
 ラストでの社たちの行動には燃えましたけれど、ちょっと唐突なカンジは否めなかったです。
 無謀……っていうか、無理して盛り上げている感といいましょうか。


 超名作!とか、最高傑作!とか、そういった仰々しいアオリは付けられません。
 よくて「超良作」あたりかと。
 それでも、考えさせられるという意味で、深く心に残る作品でした。
 

10月3日
 
 今更ですが、『Routes』をクリアしました。
 パッと目にするところでの誤字がなかったりするのは、それが本来当然なのだとしても、昨今を思うにスゴイなぁ……と思うのです。
 言い回しにしても、違和感をあまりわたしは感じませんでしたし。
 こういうところにブランドの実力って表れるものなんだなぁと、つくづく……。

 んで、本編の感想ですけど、おもしろかった……と、思います。
 終盤の展開を抜きにすれば。
 わたしの貧相な理解力では、あの展開の中身、わからないんだもん。
 断片的には、わかっている……と、思うんですけれど。
 「あり得ない事象」を解してしまった宗一は、「世界」が持つ恒常性ともいうべき力で消されようとする……とか。
 でも、そういうことが全体を通した際に、どういう流れで論理構築されているか、さっぱり……。

 結局、篁さんはなにをしたかったん?
 愛してくれない「世界」との心中?
 『ベルガリアード』で言うところのトラク?


 伏線を張らずに、いきなり宗一に真相を語らせるやりかたも、どーも……。
 メタンハイドレートもメガフロートも、さらにいえば補陀洛渡海も、そういう事実・現実は実存しているんだけれど、ぶっちゃけ、「それが実在していたことが秘密とされていた真相でした!」な扱いは陳腐かなー。
 創造的であるというのは、皆が持つ知識に対して、どう視点を変えて着手するかの部分にあると思うんです。

 「情報は価値を生む」って導入部の煽りかたに比べると、用いるガジェットの扱いかたが丁寧ではなかった……かなぁ。

 作品の流れも「Routes編」のラストを「Roots編」の後に持ってきたほうが好みだったと思うー。
 そして、あのラストの宗一の台詞は……勘弁してください(T△T)。
 狙ったにしても、ベタベタすぎですよ!


 もっとも、物語の子細に不満を持ったコトに比べると、ヒロインたちへの好感度は高かったです。
 軽妙な台詞回しとか、洒落た恋愛観の説法がお気に入り♪

 全身全霊の気持ちが通じない世の中なら、居なくなった方がマシだろ。

 とかですね!(≧▽≦)
 恥ずかしくないのか!ってツッコミたくなるような言葉がですね!(笑)。


 んで恒例の好感度順は──

夕菜 ≧ 皐月 = リサ>  ゆかり > 七海   (特別枠:さくや)
 

 ──かな?

 夕菜お姉さんは、家族モノに弱いわたしには、ちょっと、もうダメ……。
 『Routes』という作品は「約束」のあり方を描いていると思うのですけれど、ことに彼女とのつながりでは約束の重みがいちばん感じられるのです。
 いちど約束を破ってしまったことの後悔と、その失敗を取りかえそうと決心するという流れが良いのです。
 同じ流れがゆかりのお話でもありますけれど、そこはもう、時間の長さという要因が夕菜お姉さんとは組み合わされますしー。
 8年も放っておいたなんて、宗一、バカじゃないの!?……って思わされてしまった時点で、わたしの負け。夕菜お姉さんの勝ち(笑)。

 皐月がステキなところは、宗一に惚れているんだけれども彼にも自分を惚れさせてやる!って攻撃的なところ(笑)。
 ライフスタイルが前がかりなんですよねー。
 その積極性に宗一が籠絡されていくさまが面白くって!(≧▽≦)
 カップルとして見たときも、印象的なシーンが多かったかなー。
 ダンスシーンとか、オークションとか。
 あの競売のシーンは燃えるっ!

 燃えるといえば、リサねえさんとのミルト搭乗シーン。
 最初にリサねえさんをクリアしたんですけれど、あのシーンではまりました。
 全編通して良質の楽曲を用いている『Routes』ですけれども、「E Junk」が流れるシーンはどれも印象的!
 さすがです、下川さん!
 リサねえさんのお話は、メリハリがついていて好きかなー。
 絶好調!って思わされた次の瞬間には奈落の底へ落とされていたり、またはその逆で、ゲームオーバー?って諦めかけたトコロからの一発大逆転!
 リサねえさんの一筋縄ではいかない気質と相まって、いつでもどこでもドキドキさせられてしまいました。

 あー。でもー……。
 4thクォーター、残り時間わずか、9点差でリードしているチームがギャンブルを仕掛けることは有り得ないと思うー(^_^;)。
 NastyBoyの無茶苦茶さっていうのは個人プレーだから可能なことで、チームの中では存在し得ないのではないかと。
 ……まぁ、そんな次第で、リサねえさんのお話では、アメフットのネタが盛り込まれていた点も、わたしには楽しめました(笑)。


 さくやは「Routes編」のヒロインとは同列には語ることができないと思うので、特別枠扱いで。
 好き嫌いで言ったら、間違いなく好きですよー。


 本編を楽しんだので、そのまま一気に EXTRA MISSION もー。
 短いお話でしたけれど、うん。
 これこそがわたしが望む『Routes』の終わり方かなー。
 Be Happy でいいじゃない!
 夕菜お姉さんと七海が一緒にいるイベント絵は、もうね、もう……(T▽T)。
 あと野球拳(笑)。
 本編のあのラストは、わたしの中では無かったことに……というか、まだ道半ばってことで。
 大団円って、こういうことを言うんだよー!
 ステキ!
 

9月25日
 
 『わんもあ@ぴぃしぃず』クリアです。
 クリアっていうか……コンプ?
 でも、なんでしょうか、この……感動は!
 こんな満足感にひたれるなんて、予想もしていませんでした(失礼な)。

 『ぴすぴす』あってこその高評価なのはもちろんなのですけれども、それって本編を無視していないってことじゃないですか。
 本編の意義をきちんと理解して、その流れからつながっていく楽しみを探った結果の作品に仕上がっているというか。
 『ぴすぴす』の世界をもっと楽しんでもらうために腐心されたのかなぁ……って、感心してしまうのですよ。

 んでも、「天使の夜想曲」などは、本編で語られていること以上の物語性を付加してくれなかったので、ペケかも。
 本編での杏ちゃんの心境を、より詳細に語っているんですけれど、そういう彼女の心情については、もう本編で十分な気がするんです。
 それを言葉多くして語られても……。
 そこになにか本編では語られなかったイベントが挟まれていれば別だったのかもしれませんけれど。

 その反対が「例えるなら向日葵のように」ですよねー。
 杏ちゃんには倖せになってほしいっていうファン心理にズッキュン!ですよ。
 「THE EVE OF A HAPPINESS」も同じく!
 誉ちゃんが、もう、めちゃカワイイ!(≧▽≦)
 この2篇だけでも十分すぎるっていうかー!

 「まりりんとひさちーの優雅な一日」も面白かった!
 まりりんの破天荒っぷりを期待していたら、もう、ノリノリですよ〜♪
 いや、もう、笑わせてもらいました。
 まりりんファンのわたしにはたまりませんでしたよーん♪

 生徒会関係のかたがたの活躍も、本編では見られなかったトコロですので楽しかったです。
 美加さんの「お嬢様前奏曲」は、本編からちょっと斜めを行っているような気もしましたけれど、これはこれでアリだと思います。
 かずくんとカップルになるっていう現実のほうが、ちょっとなぁ……って感じていたもので(^_^;)。
 「美しく吠える薔薇」は、本編前史ってことですけれど、まさか……という驚きが。
 んでも、おかげで響子さんのツンケンぶりにも、もっと深い?理由があったんだなぁと納得。
 そりゃ、まぁ、やっかみたくなるかもー(笑)。


 先述の「天使の夜想曲」以外は、どれもわたしが考えるファンディスクないしはプラスシチュエーションとしての要素を十二分に備えており、これはもう満足満足です。
 本編の終盤の流れには必ずしも賛同はできないのですけれど、こうして振り返ると、この『ぴすぴす』という世界は、とてもわたしの好みには合致していたなぁ……と思うのです。
 うむ。満足♪
 
9月23日
 
 『ぱすちゃC』は、クラスメートのイベントもふくめてフルコンプです。
 長く遊んだもんです。

 クラスメートのイベント。ナツミは……ダメでした。
 どうにも彼女の倫理観とは相容れないモノを感じます。
 石化したヒューズを「特ダネげっと!」として写真撮るなんて、彼のプライドを思えばできないことではないかと。
 そういう無神経ぶりにハラが立つのです。
 彼女の自身のイベントでも、古代の遺跡かもしれないモニュメントを軽率に汚す行動とかあったりするわけで、人としてもダメですしなおかつ冒険者としても二流以下なんじゃないかなー……と。

 委員長とぼたんのイベントは良かった〜。
 彼女たちの個性を丁寧に描けていたと思いますし、ないより学生時代という時期ともうまく連動していたような。
 良き思い出になるというかー。

 ほかに必見〜♪と思えるクラスメートのイベントは、サクソとくおんかな?
 くおんは「果たして!」ってなカンジのイベントが待ってましたし(笑)。
 サクソは彼の出自に関係して……。

 先生がたのイベントも、数は少ないなりに面白かったです。
 面白さで言えば、園長先生のイベントが好きかなー。
 あ、委員長ファンは、イブ先生のイベントは必見だと思いますよ(^_^;)。
 学園祭のときといい、委員長はヨゴレな役回りですねぇ……。


 んで、『ぱすちゃC』コンプのあとは、『Tick!Tack!』を。
 こちらは、あっという間にフルコンプです。
 んー……。
 なんだか淡々と進んで、とくにどうということもなく終わっちゃったですよ。

 あごバリアさんの筆致は好きなんですけれど、物語……あるいは作品の構成力っていう部分は好きになれないです。
 この『Tick!Tack!』っていう作品を、いったいどの層へ向けているのか分からない……。

 いろいろな層が考えられると思いますけれど、ネリネをヒロインにしている以上、彼女のファン層を念頭には置いていると思うんです。
 そうした中で、彼女の存在が世界から抹消されようかという重大なイベントを有している作品で、主人公から焦燥感を感じ取れないのは問題だと思うのですよ!

 過去に影響を及ぼしてしまったことで歴史が変わり、わたしたちが知っているネリネという存在がなかったという状況にいたっても、「それも仕方がない」と思うようなヤツに、わたしは共感できません。
 しかも!
 歪んでしまった過去を修正しようとする必死さが主人公に無いのだから余計にタチ悪いです。

 だいたいネリネという文句の付けようのないステディがいるってーのに、そのお母さんに手を出すことにためらいがない根性が気にくわないんですよ!
 おまえはこの世界でなにをしなければならないのかと!

 「異なるネリネと愛をはぐくみましょう」ってコンセプトなら、タイムパラドックスなんて小難しいネタはやめたほうがよかったんじゃないかって思いました。
 あんなネリネはネリネちゃんじゃないよ!ってカンジで、ネリネちゃん分の補給もままならず……。

 あと誤字が目立つのも、わたしには減点。
 セージとのHイベントのなかで稟が「ネリネ」と口にしたときは、どんな修羅場が始まるのかワクワクしちゃいましたけど!

 ろりネリネちゃんがアイさんのことを「おかあさん」って口にする箇所があるんですけれど、作中では二人の間に母娘関係が確立されたというような説明はなされておらず……。
 むしろセージさんと殿下の結婚が遅れたから、ネリネの誕生も遅くなって、必然的に幼くなってしまった──というような因果関係は仮定として説明されてはいますけれども。

 テキスト表示の際、そこへ至るまでの過程がかなり多様化した結果の見逃し……ってカンジですが、そういった仕様も含めて、ちと脇が甘い商品なんじゃないかなぁ。


 ……ネリネと稟が恋人同士になったというのに、相変わらず楓は稟の御世話を続けているんですって。
 もう、なんていうか……(T△T)。
 
7月27日  ROでスキル再配分措置が実施されたりしてるんですけれど、わたしには縁遠い話かなー。
 モンクの息吹をどうにかしたいトコロですけれども、あの費用が出せない……。
 費用をリアルマネーでどうにかするとかできないものでしょうか。
 ……けっこうな収益になりそうですが!?


 んで、ここしばらくはROに入らずに『ぱすてるチャイム Continue』三昧です。
 ヒロイン4名はクリアできました。

 ルーシーのお話は……終盤、ヤバかったデス。
 彼女の行為に、そんな意味があったなんてーっ!
 彼女が負うた務めの重さに涙が……。
 覚悟の犠牲って、やっぱり泣けますよーん(TДT)。
 更には、そんな彼女のためにみんながとった行動に、また涙。
 くあーっ! みんな、イイヤツラだ!(≧▽≦)

 彼女の場合だけ、主人公との関係を1から築いていくんですよね。
 そういった独立性も良かったです。
 まっさらな状態から始まる関係ってカンジが、ほんと巧かったよーん。


 フィルのお話は、4人の中でもいちばん小粒にまとめられていたカンジ。
 基本がフィルとナギーの二人の相関だけで組まれているからでしょうか。
 リカルドのヘタレぶりには涙を誘われます。
 で、彼女のお話をやってみたところで、わたしの属性がさらに明らかに(笑)。

お嬢様 ≧ ローテンション > 幼なじみ >押しかけ女房

 初期のころのフィルには、激しくイラチ……。
 そういう気持ちをきちんとゲーム内で表現してくれたことには感謝です。
 あ。
 上記の属性ってわたしが「恋されるより、恋する」スタンスってこともあるかも。

 フィルのお話で株を下げたのが、ナツミ。
 彼女のせいでフィルが危ない目にあったのかと思うと……。
 本当にマヌケなのはナツミの情報を気安く信じてしまった自分なのでしょうけれどもっ!
 でも、そこまで信用できない情報しか扱ってない/扱えないのかと思うと、メディアの担い手というよりはただのゴシップ好きにしか思えなくなります。

 そんな次第で、わたしとしてはあまり良い面は多くはなかったフィルのお話ですけれど、個別ルートに入ってからの締め方は好みでした。
 このネタだけで1本作ってくれないかなーって思うくらいに。
 でもやっぱりふたりの間だけで物語が進むので、もうちょっと周囲の人間と絡めて動いてくれたらなぁ……と惜しい気持ちがあります。


 ルーシーのお話の中の言葉に、こんな一節が。

俺たちの住むこの世界が……
きっと優しいことを信じて。
 

 この作品、イヤラシイ人間はホント、イヤラシイですよね。
 見ていて気持ち悪くなるんです。
 でも、そういうのも人間の一面だから目を背けることはできないわけです。
 センパイのお話では、体育館でのできごと。
 ルーシーのお話でいうと、ランサーのお話。
 フィルのお話でいうなら、あのクソバカな男子学生たち。

 この世界には、くだらない、下劣な人間がいるのは間違いない。
 だからこそリカルドのような思考も生まれるのでしょうけれど、それは何の解決にもなっていないと思わされます。
 ナギーですら特別な存在ではなく、自分の心に生じた弱さを克服する描写が、どのヒロインのお話でも存在していますし。
 たいせつなのは、ルーシーのシナリオで描かれたように、良き心を信じることなのでしょうね。


 恋愛やファンタジーといった面だけではなく、学園モノとしても要所を押さえた良作だったと思います。
 学園という社会ならではのイベントや、集団の中での交友関係といった。
 システム面は単調ですけれど、これって……「ウィザードリー」だと思えば(笑)。
 ようやくセブンスターをゲットできましたよ。
 まだLV8武器、そろってないー。
 というわけで、お友達誘ってまだまだプレイ中です。
 ……どうしてお友達は恋人にはなれないのかなぁ。
 ねぇ、委員長(T▽T)。
 

7月21日
 『パステルちゃいむ Continue』をプレイ中〜。
 数値ゲームなのかな〜とプレイ前は思っていたのですが、いざ始めてみるとそうでもなく。
 あまりパラメータにはこだわってませんよね。
 それが良いのか悪いのか。
 育成という作業をシステム面からとらえると、すごく淡泊な気がします。

 んでも、物語演出という面から見ると、卒業を目指す学生の物語への雰囲気作りに大きく貢献してるのではないかと。
 地味な毎日の積み重ねが、学生生活においては大きなウェイトを占めているというかー。
 淡泊な繰り返し作業って、学生生活を描くのに適してるのかも(笑)。


 いまのところ、リナとセンパイの順にクリア。
 本命は斎香センパイだったので最初にクリアしたかったんですけれど、自分を戦士タイプでエントリーしてしまったので相性が悪く……。
 それならってことで、メインヒロインっぽいリナから。

 このふたりをクリアして思ったこと。
 ──わたしは「幼なじみ<お嬢様」属性なんだなぁ……って(笑)。
 リナも悪くなかったんですよ?
 物語としてはリナのシナリオのほうが整っているように感じましたし。
 続編としての位置づけも丁寧に果たしていると思います。
 センパイのほうのシナリオは、終盤のどんでんが乱暴っていうか。
 リカルドのお馬鹿ぶりも、ちょーっと小粒になってしまっているカンジ。
 まぁ、リナのほうではバカぶりをリカルドひとりが背負っていることに対して、センパイのシナリオではアゼルとか更には彼に従うことを選んだ一般生徒といった存在もあってバカぶりが薄まっているのかもしれません。

 ……そういう、愚か者の多さもイヤなんですけれど。
 とくに一般生徒が気持ち悪い。
 んでも、体育館の中ではサワタリと委員長しかいなかったみたいですけれど、他のクラスメートたちは反発しなかったのかなー。
 そこが気になったトコロですし、もしそうなら残念というか。
 チームワークの良さっていうか絆?が、あのクラスの持ち味なんじゃないのー?

 リナのシナリオでは終盤の盛り上がりが良かったなー、と。
 いろんな覚悟を迫られる展開が熱いというか。
 先述の、クラスメートの絆も見ることができましたし。
 ちと、ウルッときたですよ(T▽T)。

 そんなシナリオの良さにもかかわらず、キャラではセンパイのほうが好きってのが、どーにもこーにも(笑)。
 自分がいま動かなければ、この人は必ず不幸になる──って、そんな未来像が見せられているからかもしれません。
 リカルドと結婚ですもんねぇ……(TДT)。
 意に沿わぬ結婚って、やっぱりお嬢様には鉄板設定なのかな。
 『おとボク』の紫苑さまとかー。

 一瞬、ちらと見ただけなのにヤキモチを妬くセンパイがカワイイ!(≧▽≦)
 年上ぶってみせても、語るに落ちるあたりも良いですよねー。


 それにしても──。
 ナツミの使い勝手の良さは、『ネクストキング』のチコリを彷彿させます。
 スカウトのような職業って、おおむねそんなカンジなのかしらん?

 次はルーシーで。
 リナのときは戦士、センパイのときには神術師だったので、今度は魔法使い。
 神術師のめためたな強さには心が折れそうになりましたけれど、いちおう、一通りは職業をためしてみたいので。
 まだまだしばらくは遊べそうですよ〜ん。