○● 読書感想記 ●○
2003年 【6】

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20 『ランブルフィッシュ6 亡霊殲滅編(上)』 三雲岳斗 著

 トーナメントが終わっちゃってRFの戦いが無いと、ちょっともの足りないかなぁ。
 でも、いろいろと物語りが動いている気がしているので、良し?
 まりあ、頑張って生きてくれるといいですね。

 こちらも『でたまか』と同じくキャラが増えに増え続けてますけど、ま……まだ把握できてる、カナ?(苦笑)
 キャラ紹介のページがこれ以上増えていきませんよーにっ!(笑)

 関斎先輩みたいに、再登場する人にもちゃんと意味を持たせているあたり、お話が深まってくる気がするんですよねー。
 先輩みたいな再登場のさせかたをすることがわかると、顔見せで全てを明かすわけではない三雲センセのテクニックというか、そういうところを考えさせられてしまうわけで。
 このキャラは、このあといったいどういう役割を担ってくるのか……とか。

 意味のないキャラ配置はしてないですよねぇ。

 この巻を読んでみれば、あらためて前巻の5巻は、顔見せの巻だったという意味が見えてきました。
 ふむふむ。
 贅沢な展開だなぁ……(笑)。

 関斎先輩といえば、祭理先輩とのからみも面白かったです。
 表紙も祭理センパイですしね。
 ……えっと、この制服は、瞳子からの借り物ではなくて、自前、でしょうか?
 膝丈とか、胸囲とか、大丈夫……なのかな?(笑)

19 『でたまか5 晴天霹靂篇』 鷹見一幸 著

 マイドとアリクレストの戦いに、いちおうの決着が――!
 ……って、いや、でもですね。
 たしかに物語的には正しい幕引きなのかもしれませんけれど、正直、4巻からずーっと気になっていたのは、マイドとメイのことなので、アリクレストは正直どうでもいいというか(笑)。

 だってさぁ、メイは……(TдT)。

 今回のオチ、『野望円舞曲』を思い出してしまいました(苦笑)。
 アリクレストの処遇に関してですね。

 ん、でもですね。
 第2部終わりに相応しい、キャラ総出演って気もしましたし、決着までの流れは十二分に盛り上げてくれたかな〜ってカンジです。
 ただ人数が多くなりすぎて、誰が誰だか忘れてるわたしがいます(^_^;)。
 なので、あらためて再興録を読み直してます。
 キャラチェックしながらなので、もしかしたらマトメたものを、後日アップするかもしれません。
 要望があれば、なるべく早く(笑)。


 というか、読み返したら、やっぱりケルプとコットンがいいんです!(≧▽≦)
 いや、まいっちゃったネ!
 再興録1巻は、『でたまか』の中でもイチバン好きです。


18
『超人計画』 滝本竜彦 著

 やたー! タッキーの3冊目の本ですよーっ!(≧▽≦)
 エッセイということですが、脳内彼女のレイちゃんの存在を思えば、創作という視点もあるわけで。
 というかレイちゃんが、これがまた生き生きとしててですねっ。
 別れなければならなくなったところでは、確実に喪失感を味わいました。

 それにしても面白すぎ。
 電車の中で読んでいたら、顔が緩んでくるので大変でした(笑)。

 で、そんな滝本センセは何をしているのかとサイトを見に行ったら、今は『超人計画2』を書き進められているんですね。
 ……脳内彼女のアスカと一緒に(爆笑)。
 いや、笑っては失礼なんですけども〜。
 それにアスカは脳内彼女じゃないんですよね。
 レイちゃんとの別れがあったから、もう脳内彼女はつらいんですよね。
 彼女は脳内友人なだけなんですよね?


 ……あー。期待を裏切らない人だなぁ(笑)。

17 『カレンダーがーるず OVER!』 朝倉衛

 勇太と玖珂の確執の中身が見えてこなかったかなぁ……。
 砲雷長の清水さんの心情も、同じく。
 あ、機関長の飛沫も……。
 それを言ったら、戦務長のヤコペッティなんて……。


 七曜艦隊という設定は「やられたーっ!」って思うくらいに面白いと思うんですけど。
 輝士とか、輝神とかも。

 ちょっと残念でした。


16
『ちょー葬送行進曲』 野梨原花南

 待ちに待ってた番外編〜♪
 うわぁ〜。シリーズ初期の頃の賑やかな雰囲気だ〜!(≧▽≦)

 いや、もうね、もうね。
「あんた、余所モンだね。しかも、小者だ」
「この国のもんか、でなけりゃそれなりの地位のある人間なら、わかってるから何も言わないのさ」
 ――という、いきなりの件に、驚喜ですよ。
 これこれ!
 シリーズを通して読んでいる人ならわかるであろう、共通認識みたいな?
 どうして大葬がすぐに始まらないのか、ピンとくるのですよ。
 無知な泡沫キャラを向こうにして、読者を喜ばせる仕掛け、好きです。

 ジオとダイヤはあんまりイチャイチャしてませんでしたけれど、これぐらいで丁度いいのかも。
 何しろ、普段の2人のことを、もうシリーズ通して充分にしっているわけで(笑)。
 それよりは、リブロとライーの2人のベタベタ具合のほうが〜。

 サリタとスマートのやりとりは、何となく既刊のものより洗練されているような……。
 もう、ずーっと師弟の間柄だったってカンジ。
 この時期としては変な話なのかもしれないのですけれど、それはもちろん嬉しい話でした。

 アラン王子の出番が少なかったのは残念です。


 ……まだ番外編の発行を期待しても良いんですよね?
 もうちょっと、続けてください〜(TдT)。

15 『レディ・スクウォッター』 都築由浩

 うーん。次々と変わっていく状況に、迫る危機。
 なかなかに良作だと思いました。

 SFアクションというより、SFホラーかな。
 折り返しのところには「SF×ホラー×アクション」とありましたけど(^_^;)。

 寡作な人ですけども、キャラの立て方とかしっかりしているので、もっと作品を読みたい気がしました。

14 『ジャンクフォース』 柿沼秀樹

 んー……。なんか物足りない気がするんですけど……。
 メディアミックスしてるから、どこかの媒体で補完できてるのかな?
 この1冊で理解するには程遠いような。

 まぁ、しかし、なんでしょうか。
 こつえーさんの絵は、えちぃですね(笑)。

13 『ロンドンストーリー 第2部 ジュディと幽霊塔』 秋口ぎぐる

 うわぁ……。
 第1部を読んだときのヴィッキーへのわたしの予想、当たりでしたか(^_^;)。

 他は、うーん……。
 ロネットとか、あまり活躍してないですよねぇ……?

 同じ瞬間、同じ場所に互いが居ることに気付かないでグルグルと入れ替わるという演出自体は舞台的で面白いのですけれど、そのためにこれだけの利害関係を持った陣営を用意するというのであれば、ちょっと手が込みすぎかなぁ……。

 院長がティムへ何を語ったのかが伏せられているところが、興味を引くところですが?


 メイベルの修道女姿が、ラグナロクのプリさんに見えたことよ(笑)。

12 『鬼神新選 京都篇』 出海まこと

 新撰組モノと聞いていたので、口絵カラーでまずビックリ。
 え?誰?……みたいな(笑)。
 あ、でもわたしはミーハーな新撰組ファンなので、こういうキャラも肯定派。
 あんまり史実がどうのと言っても、それは興醒めかなぁ……と。

 まぁ、しんぱっつぁん(笑)のイメージは思い描くそれと同等なので、安心安心。

 巻末描き下ろしコミックは、もちっと丁寧だったら嬉しかったかなぁ……(^_^;)。


11
『シルバーウィング』 神野淳一

 神野センセのデビュー作『シルフィナイト』と同じ世界、同じ日に始まり同じ日に終わる話。もう一人の戦乙女の物語。

 いや、面白かったデス!(≧▽≦)
 お姫様と騎士の話は良いですね〜。
 こう、ガァーッと上がってくるようなテンションは無いのですけれど、じんわり想いが伝わってくるような物語です。

 負け戦側ならではの寂寥感みたいなものが、また……。
 厳密には、まだ負け戦じゃありませんけどね。
 でも、そうした状況だからこそ、誰かのために、大切な誰かのために戦うことの意志を示されるわけで。
 そうすることでしか自軍を救えないと悟ったとき、全てをなげうってでも自らに課せられた責務を果たすマイアには、もう……(T△T)。
 戦乙女って言っても、14歳じゃないですか。
 そして彼女の気持ちを受け止めてなお、騎士としての戦いをつらぬくゼロもまた……(T△T)。

 『シルフィナイト』で表されたあの戦闘には、こんな物語があったなんて……。
 そう思うと感慨もよりひとしお(T▽T)。
 希望や救いがあるわけじゃなくても、必死に生きる姿は美しいのです。
 多分、希望や救いなんてものは、あとから見えてくるものなんです。
 誰かのために必死に生きていれば。

 戦乙女はまだまだ控えてますし、帝国側の話も面白そうですし、このままシリーズ化してほしいです。
 あ、派手な空戦シーンとか、ミリタリー色を求める向きには、多分手を出さない方が無難かもしれませんヨ。
 この作品でそれを語っても、ちと的外れな気がします(^_^;)。


10
『ブラックナイトと薔薇の棘』 田村登正

 うわぁぁぁぁぁん。せつないヨ〜っ(T△T)。
 もう、ラストの「天空のアイ」とのメールのやり取りのあたり、涙無くしては読めないですよ〜。

 タイトルからはファンタジーっぽさを、そして「電撃的青春サスペンス」とある腰巻きからはミステリーっぽさを感じるかもしれませんけれど、中身は男の子と女の子が大切なモノを探し出して守ろうとする話です。

 くわわ……。ネタバレに直結しちゃう気がするので、いろいろと話せない……。
 いや、でもですね!
 「ブラックナイト」と「薔薇の棘」が「天空のアイ」を探して旅してるところなんて、読み手を惹き付ける勢いがあると思うんです。

 そりゃあね。
 冒頭、この世界は狭くないんだよ?……というような意味合いでたくさんのキャラを登場させたりしてるとこなんて首を傾げてしまいますけども。
 ここだけの登場しかないキャラとか、吉野と吉田で名字がかぶっていたり、身体的特徴をさんざん強調し更にはに役職にありながらもその後は全く影が薄い部長とか、書き出しはまったくもってテンポ悪いと思うんです。
 これから物語に関わってくるキャラを印象付けるという点で。
 でもですよ。
 ヒロインとヒーローが動き出してからは、もう、息を付かせぬ展開でっ!(≧▽≦)
 いや、ホントに。

 ヒーロー・ヒロイン周りの心理描写は巧みだと思うんですけど……。


 今月の電撃新刊のなかでは、ベスト、な気がします。
 でも、ネタの好き嫌いで、わたしがどうしてここまで胸がいっぱいになっているのか理解できない人もいると思うんです。
 わたしは、こういうネタには弱いんですよ〜(苦笑)。

『灼眼のシャナV』 高橋弥七郎

 うわお! 千草ママ、大活躍!(そっちカヨ!)
 すごい聖母っぷりに、クラクラしちゃいます。
 あらすとぉる、も、メロメロですね!(笑)。

 一美ちゃんも、頑張った。頑張ってるよ〜(T△T)。
 少なくとも、土俵の上にはシャナより先に上がってますもん。

 それに比べると、池クンはなぁ……。
 もう少ししっかりしてほしいもんです。
 まあ、前作より自分の立ち位置を理解できたみたいなので良しとしますけど。
 悠二のヘタレは、もはや公認ということで……(^_^;)。

 それにしても、今作はみょーに、えちぃデスヨ?
 え? そういう方向で攻めてくるんですか?みたいな。
 何と言っても、いとうのいぢサンの絵ですもんねぇ……(苦笑)。

『DADDY FACE メドゥーサ』 伊達将範

 DIAのツーポイントや、ラグビー部の彼の名前が判明したりと、背景世界が広がっているカンジがします。
 麗華おばちゃんや、ノイエ、古谷センセに、いづなお姉さんの再登場も嬉しい限り。
 特にノイエは早く日本に戻ってきて〜!

 でも、その反面、物語の盛り上がりには欠けたかなぁ……。
 美貴ちゃんも美沙サマも、あんまりシュージくんとからんでないし(笑)。

 やっぱり1巻に1回は――
「わたしのこと、キライ?」
 ――攻撃をしてくれないと!(≧▽≦)

 まぁ、分冊構成で臨むということは前作で仰ってましたし、これからってことですよね〜。楽しみにしてます。

『はなひな 乙女心のユーウツ』 阪本良太

 キャラを立てるって、こういうことなんだなー……とか思ったり。
 めっためたな記号論かもしれないけれど、他の誰でもない「ハナ」や「ヒナ」であることは確かなワケで。
 そういう集団の中で、主人公の右京はちょっと弱い気もしますね。
 かわいそうに(笑)。

 それにしても、新キャラの名前は「脇坂」ですかー。
 拓磨の弟は真矢ですし、二輪もOKなんでしょうか?

 ハナが右京に見せる素振りも「乙女心」でしたし、これからシリーズ化してくれると楽しいですね〜。
 純粋に楽しんで読めます。

『うぃーくえんど☆らびりんす クラブ活動は命がけ!?』 狭山京輔

『赤×ピンク』 桜庭一樹

 うわー……。胸が詰まる想いがしました……。
 グッときちゃいましたよ。
 必死に生きている女の子たちの話。
 世の中にある自分の存在の位置を確かめている話。
 社会から弾かれている自分を意識しながらも、そんな社会で生きていくことを認めている話。
 ちょっとだけ切なくて、ちょっとだけ倖せになれる話。

 とにかくファミ通文庫が持つイメージの中では、異色の作風なんでしょうねー。

 高橋しんサンのイラストは、ちょっと別のイメージが混ざるかもしれないので、わたしにとっては減点かなー。
 痣をこしらえて血に染まる少女では、どうしても『最終兵器彼女』の印象が浮かんできてしまうわけで。
 帯の「期待のラブ&アクション」というのも、そっち方面への煽りをカンジますし。

 アクションはアクションなんですけども、うーん……。何て言ったらいいのかなー。
 主眼はそこじゃないんだよ、と、わたしは言いたく(笑)。

 でも、面白かったデス。オススメ。

『竹田くんの恋人 ワールズエンドフェアリーテイル』 桜庭一樹

 ゲームキャラがプレイヤーに恋をした……と腰巻きにあったので、もっとゲーム世界がどうの、という話に向かっていくのかと思っていたのですけど、良い方向へ裏切られました。
 うんうん。ボーイミーツガールね!(^-^)
 それでいて、「ゲーム世界」の要素を忘れないキャラクターの仕草とか、うまいなぁ……とか思いました。

 「萌え」の話で「大鎌を持った生徒会長」……って、ももえ?
 「女教師5人の押し掛け義母」……は、HAPPY☆LESSON、かな?

 下宿先の管理人さんの立場。
 柳原望センセの『時間旋律』を思い出してしまいました(^_^;)。

『食べごろ斬魔行 砂龍の城』 池端 亮

 文章のテンポの良さは相変わらずなのですけれども、今回はキャラが多すぎたかもです。途中、ちょっと分からなくなっちゃった(^_^;)。

 エリシャの高潔さには、感動です。
 あと、ノーゼの笑顔。
 あそこに挿し絵を指定した人に乾杯! 当然、鈴見敦さんにも!

『純情FBA』 野島けんじ
『マリア様がみてる 涼風さつさつ』 今野緒雪

 マリみて新刊『涼風さつさつ』の感想 → (ちと重いです)
 祐巳が2年生になって以降では一番面白かったです。
 祐巳ちゃん、精神的に強くなりましたね〜。

 でも、ラストの突然感がぬぐえず……。
 次にあるであろうリリアンの学園祭へ続く意味があって、あのような形なのではないか……というのが知人の評。
 うむむ……。

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