○● 読書感想記 ●○
2003年 【1】

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25 『星虫』 岩本隆雄 著
 50億分の1……って、何だと思いますか?
 読めば分かると思いますけど、わたしには「夢を信じ続けられる人」「大切な人を信じ続けられる人」が地球上にどれだけいるのかを示した数字だと思いました。
 10年前の作品ですけれど、今読んでも全然旧くないと思います。
 むしろ、今のほうが感覚近いんじゃないかなー(新装版での加筆箇所かもしれませんけど)。

 価値観とか価値って、誰が決めてるのか、誰のためのものなのか教えてくれます。
 回りと同じであることには意味があるのかもしれないけれど、回りと同じでなければならない理由は無い……というか。
 荒唐無稽な夢物語だと片付けることは簡単だけれど、むしろ夢物語を信じるほうがどれだけの努力を必要とすることか。

 やりとげたあとには、必ず何かがあるのです。
 後悔以外の何かが。
 バンザイ三唱のシーン、すごく嬉しかったです。


 テーマが『黄泉がえり』と共通してますよね。
 『星虫』も、もとは新潮社から刊行されていたことが関係してますか?
 好きなんでしょうか、こういう話。

24
23
『氷菓』
『愚者のエンドロール』
 米澤穂信 著

 やったー! 最近、ミステリ方面にはわたくし的に当たりが無かったので、この2作はすごく嬉しかったです(『タクティカル・ジャッジメント』はミステリ文庫ですけど、法廷モノ扱いでー)。
 トリックを多方面から見据えて吟味するという手法が面白かったです。
 純粋に謎解きを楽しめるので。
 ……もちろんこの手法は、トリックの穴を読者が気付くより先回りして披露しながら、最後に残された答えへ導き、あたかもそれが唯一無二の正答であると思わせることになりますので、それがミステリとして正統派なのかどうかは異論ある人もいますかと思います。

 『愚者のエンドロール』で登場人物が口にしてますが――
「でも(中略)最後に意外な真実が、だけじゃあ困る」
 ――のですよ。
 最近のわたしの不満は、この台詞につきると思いました。


 登場人物の配置もかなり好み。
 だーかーらー、トミー&タペンス物には弱いんですってば!(笑)
 『氷菓』での千反田えるちゃんの描写、良いなぁ。
 何故部屋に閉じこめられたのかを解決しよう!というのに、なかなか気乗りしない奉太郎を睨むとことかー。
 奉太郎は探偵役としてただ格好いいだけではなくて、最後には事件を省みることになる点が好ましく思えるというか。
 この辺り、同じ「トミー&タペンス」である霧舎学園シリーズとはちょっと違うところですね〜。
 里志もいい味だしてますね。一歩引いて探偵を助ける役というのが。
 機転の効くヘイスティングス?(笑)
 伊原摩耶花ちゃんは、とにかく動くというか。
 それでも、『愚者〜』のほうで、考察に付き合えなかったとき、素直に謝ったあたりが好印象です。ちゃんと礼節を知っている人という。


 扱う「事件」の性質も興味を惹かれるというか。
 これだけ「死」からはなれたミステリっていうのも、珍しいんではないでしょうか?
 コバルト文庫ですら人死にがミステリの事件の基本っぽいところがありますもんね……。

22 ブロークン・フィスト 戦う少女と残酷な少年』 深見真 著
 ミステリというより、活劇だと思います。
 トリックについては、とにかく奇抜さだけは賞賛します。
 まあ、ミステリのトリックなんて、いかに読者の想像の範疇を越えるのかにあるのでしょうから、そういう点では成功しているのだと思います。
 でも、正直わたしは納得いかなかったです。

21 『ポストガール』 増子二郎 著
 ふーん……ってカンジでした。良い意味で。
 短編集?のせいか、読み手に与えられる情報もきちんと選別されて、過不足なく文字にされているのが好印象です。
 こういう作品がOVAとか映像化されると面白いと思うんですけどねー。
 変に凝った世界観の作品よりも。

 反面、「だから、何(が言いたいの)?」と思わせるところもあると思いますけれど、こういう作品の場合、それを言うほうが野暮ってものですよね〜。

20 『シックス・ボルト 神野オキナ 著
 おっかしーなー。
 わたしの中で神野センセという人は、もっと売れてもいいような気がしてる1人なんですけどねー。
 どうして売れないんでしょう??

 神野センセは、戦うことの悲しさ、生きることの過酷さ、選ばれることのつらさ……そうしたことをちゃんと描ける人だと思います。
 それはセンセが沖縄在住のかただから、本土の人には分からない現実を、その血に記憶されているからだとするのは、ちとうがちすぎでしょうか?
 決して凄惨というリアリズムを用いるのではなく、そこには限りなく物語的訓戒があるような気がするのです。
 むしろ、現実よりも読む人にはリアルに伝わるような。

 今作も、読んでてつらかったなぁ……。
 由宇たちの2度目の戦闘に赴くシーン。
 その覚悟を決めるシーン。涙無しには……(TдT)。

 一時の休息がおとずれたラスト。
 氷香が戻ってきても、嬉しさより悲しさの方が勝るというか。
 別れを選ばなければならなかった由宇の気持ち、分かるんですけれども……分かるだけに、余計に辛く感じます。

 その世界の理不尽さに憤慨しても、「しょせん物語でしょ?」になってしまうのですけれども、でも、その怒りを忘れてはいけないような気がします。
 そしてそのような気持ちにさせる神野センセは、とても大切な人なんではないかと思うのです。

19 『俺の屍を越えてゆけ 呪われし姉弟の輪舞 海法紀光 著
 面白かったーッ!  『俺屍』をプレイした人は必読デスよ!
 『俺屍』がノベライズになるって聞いて、すごく不安になったわたしですけれど、何も不安に思う必要はありませんでした。
 『俺屍』って、プレイした人の数だけ物語があるじゃないですか。
 ノベライズ化して、わたしを含む誰かの物語を傷つけるようなことがあるんじゃないかと心配していたわけですけれど、そんなこととは無縁の物語!
 むしろ、プレイしただけでは見えなかったトコロを補完してくれます。

 ところどころ神様が登場するんですけれど、なんだか懐かしかったなぁ……。
 鈴森家のお父さんやお母さんになってくれた神様たちなワケじゃないですか!
 特にわたしにとっては魂寄せ お螢サマが嬉しかったです。
 最初の、最初のお母さんだったので。

 その他、神様たちの性格が少しずつですけれど描かれてますので、そーゆーとこも面白いです。
 あの神様って、そんな性格だったんだ……とか。

 『俺屍』を知らなくても、単体の読み物としても充分足りるような気がします。
 伝奇モノとして。
 是非。

18 『謎いっぱいのアリス』 田中雅美 著
 復刻版をイラスト買い。
 本編については、ふーん……ってカンジです。
 ミステリ……じゃないよね??
「こんなに近いところにいた人なのに、なぜ犯人だとわからなかったのかしら?」
「それは幸運な偶然だと思う」
 ――は、ズル!だと思ってしまいました(苦笑)。
 そりゃたしかに舞台設定でそうなるようには出来てるけど〜。
 慎くんの告白も、わたくし的には盛り上がらなかったなー。
 あっさりしすぎてて。
 ……んー。でも、高校生の告白って、そんなに劇的でもないか。
 それで物語としていいのか?という気もしますけど、等身大っぽさっていうか。

17 『札屋一蓮!〜コイは恋に通ず〜 さくまゆうこ 著
 レイ子の暴走にも磨きがかかって(笑)。
 このワタワタ感がたまりません。

 その他のところでは、やぱし納得いかないというか、不満が残るというか。

 ……うまく説明してくれてないんですよね。
 なんかこう、イキナリ感が強くて。
 晴明も篁も、呈のいいキャラがあったから使ってみたんだけど、持てあましちゃってさぁどうしよう?……というふうにも見えるんですけど。
 一蓮の出生も、あんまりにもあんまりなカンジ。
 笑うところなのかもしれないけれど……。うーん……。
 桓武帝のことについても、何で?というふうにしか思えなくて。
 そんなにこだわりがあるなら、もちっと先に触れておくべきとか……。

16 『ラストビジョン 海羽超史郎 著
 サイエンス系……かと思ったんですけど、観念系デシタカ。
 素体と入れ替わり、時間をループしているくだりは、正直、分かったような分からないような……。
 んでも、どちらにしても大差ないと思います。
 物語の意味を感じるには。

 とても綺麗な文章だと思いました。
 何て言うのか、眩しさがある、夏の匂いがある、そんなカンジ。
 先日の滝本竜彦センセもそうですけれど、そういう文章を書ける人は、その瞬間にしか体験できないことを表現として持ち合わせていると思うんですよね。
 過ぎていくことを覚悟したせつなさみたいな。

 いいかんじに全編、関西弁っていうのもわたしには新鮮でした(笑)。

 「10年前の夏、僕は7歳の彼女と約束をした。」
 ――って、腰巻きのコピーですけれども、ちょっとズレてる気がしました。
 物語を体現してるには違いないのですけれど、それ、全然ツカミじゃないですし。
 ずーっとあとにならないと意味不明ですもん。

15 『札屋一蓮!〜レイ子、夕立に泣す〜 さくまゆうこ 著
 はい。レイ子が前に出てきて面白くなりました(笑)。
 んでも、やっぱり流れが悪いような気がするんですけど……。
 船岡山の事件――もっと言うと、華子の件があまりにも盛り上がりすぎてしまっているので、終盤のトコが薄く感じてしまう、でしょうか?
 レイ子の社が奪われるって、そんなに印象的にはなかったと思うんですヨ。
 九尾と小薄も、イラスト化されている割には印象度弱いし。

 しかし一蓮が主役のはずなのに、レイ子に感情移入度高し。
 「別荘」の件は、良かったねぇ〜(T▽T)ってカンジでジーンときましたですよ。

14 『キーリ』 壁井ユカコ 著
 電撃ゲーム小説大賞を受賞しただけのことはあるなぁ……と。
 「ゲーム小説」というのが何を指しているのかは浅学なので分かりませんけど、かなり「読ませる」文体であると思いました。
 エンタ性より、文学調なのかなー。
 魅せる、惹き付ける要素が上手く絡んでくれば、人気作家になるような予感が。
 設定を作品の中で昇華できるように……っちうか。

 あーでも、終盤、ヨアヒムの執着がハーヴェイからキーリに移っていくくだりは、ちょっと強引かなー、と思いました。
 あと、「ハーヴェイ」と「エイフラム」の名前の別とか、それって必要なことなのかなー……とか。


 余談なのですけど、今作『キーリ』といい、金賞を受賞した『七姫物語』といい、「この世界に置ける自分の存在価値を見出せない少女」というのは、最近の流行なんでしょうか?


13
『N.H.K.にようこそ!』 滝本竜彦
 前作『ネガティブ〜』に比べて、とてもキレのある文体でした。
 というか、ここまでキレのある作品って、簡単には見つけられない気がします。
 才能開花ってカンジです。
 『ネガティブ〜』が投稿作品としての遠慮があった分、そんな遠慮を忘れて書くことが出来たらこうなりました……って思ったりして。
 引きこもり作家の本領発揮ですよ!(笑)

 「意外にも、それほど寒い思いはしなくてすんだ。」
 ――が、もー大好きです!(≧▽≦)
 やっぱりね、イメージの差なんですよ。そこへ至るような導き方っていうか。


12
『ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ』 滝本竜彦 著
 ハマッター!(≧▽≦)
 ぶっちゃけ、『Kanon』の舞なんですけれども、視覚的に見せることの出来なかった『Kanon』より説得力と迫力が違ってきているというか。
 文章でこれだけイメージさせるってのはスゴイです。

 現代エンタメ文学ですねぇ……。
 若者の衝動っていうか。疾走するあがきというか。

 ラストの告白?が、好きです(笑)。

11 『撃墜魔女ヒミカ』 荻野目悠樹 著
 少女が駆る複葉機!……とか、売り文句としてスゴイ好きなんですけど、作品としてはどうかなぁ。
 叙述すぎるきらいがあるような。
 淡々としているというか。
 『野望円舞曲』でも、『戦士の還るところ』でもそんな印象なので、荻野目センセの個性なんだと思いますが。

 で、そゆトコがまた魅力になっているから、わたくし的にタマに傷(^_^;)。
 嫌いになれないんですよねー。
 空戦のあたりなんて、読んでてドキワクですよ。

 近衛乙嗣センセのイラストも◎でした。
 んでも、折り込みカラーイラストは、人物配置構図を間違えてると思う……。
 “姫”マキノ・シナノ少尉が目立ちすぎですし、あの箇所を開くと“姫”がまず目に飛び込んでくるようになってますし(折り方の関係で)。

10 『札屋一蓮!』 さくまゆうこ 著
 うーん。同じ安倍晴明ネタだったら、『姫神様』のほうが好きかなぁ……。
 主要登場人物の描写よりも、物語の骨格の説明に力が入っているので、キャラクター像をつかみきれないというか……。
 ガジェット>キャラクター、なカンジ。
 わたくしの好みとしては、キャラ≧ガジェット、なトコロがあるので。
 キャラクター次第で、作品の印象はどうとでも変わるというか。

 イラスト買い!(佐倉尚義さん)だったので、とりあえずレイ子が活躍するまで、もう少し買い続けてみようかな……。

『七姫物語』 高野和 著
 読了。
 かなり良かったです。
 詳しい感想は、後日書くかも。
『タクティカル・ジャッジメント』 師走トオル 著
 面白い!と思う人と、何コレ?な人が居そうです。
 エンターテイメント性の強い法廷モノだと許せる人向きですよねー。
 つまり、『逆転裁判』。
 その辺り、リアリティを重視するひとには納得いかないでしょうね。
 当然わたしは「面白い!」と思いましたけども(^-^)。

 うまいなぁ……と思ったのは、主人公の弁護士が、何故犯人を見つけださないといけないのかという理由でしょうか。
 弁護士は被告人を守る?ことが仕事で、犯人探しは違うはずですもんね。
 それが主人公にしかない理由で犯人を探すことに直結させているのは、納得させるに充分というか。

 実際に法曹界でのルールがどうかということは、結局普通の一般人であるわたしには分かりません。
 いろいろと法律解説のようなものがありましたけれど、結局これってSF用語みたいなものですよね。世界設定のテイストというか。
 だもので本質的には読者に理解させる必要な無くとも、少なくとも雰囲気だけは伝えなければいけない……という点でも巧みかなぁと。

 余裕を見せておいて、そこから一転ピンチへ落とし込んで、逆転するには起死回生の秘中の策が!……という展開は、やっぱりドキドキします。
 法廷モノって最後は勝ち負けがハッキリして、負けるのは常に悪役ですもんね。
 勧善懲悪って、やっぱりスカッとするのですよ〜。
 おまけにヒーローはカッコイイし、ヒロインは守ってあげたくなるような愛らしさですし、脇をかためるキャラもひとくせありそうな人物ばかり……。
 続編があるそうですけれど、面白いシリーズになりそうです。
 皐月と知り合う事件とか、影野の貸しを作った事件とか、いろいろありそうですもんね〜。

『アンジェ』 久保田弥代 著
 ボーイミーツガール! いいですね!
 登場人物も必要最低限に絞ってすっきりしてますし、作品内の期間は短くても丁寧に描き込んでますから飽きが来ませんし。
 終盤の展開は、ちょい急いでいるかなー……とも思わないでもないですけれど、それは逆に緊迫感を高めることにもつながっているので、良いのかな?

 アンジェの心情の変化……というか、成長していく過程での慟哭は、やはり切なさを誘います。
 大切なもの、見つけられたんだよね……?

 結びに至る盛り上げかたも、その結びそのものも秀逸です。
 ハッピーエンド……ではなくて、少年少女が少しだけ大人になった姿を見せて終わるというか。
 約束された未来は無いけれど、そこには希望があるという終わり方。
 好きです。


 SFなんですけれど、その辺りの設定考証が薄いので、ソノラマ愛読者にはアピール不足になるのかもしれません。
 んでも、他のライトノベルの文庫では雰囲気合わないと思うんですよねー。
 いろいろともったいない。

『華めぐり雪なみだ』 藤原眞莉 著
 梛子、かーいーですね。
 ハルさんは、この時代になると、ちょっと性格変わってるんでしょうか?
 『姫神さまに〜』の方のハルさんに近づいているっぽ。

 旦那の則光さん、なんか意外なお人柄……。
 なんかもっとインテリで狭量な人なのかとイメージしてました。
 悪い人では無いんだよなぁ……(笑)。

 藤中将の話は、『ジャパネスク』を思い出してしまいましたことよ。
 いえ、皮肉でもなんでもなくて。流れがというか、藤中将の雰囲気が、吉野の君に似てるなー……と。
 梛子の生き方と比較すると、藤中将って弱ッ……とか思ったりして。
 うーん……。
 逃げている、というか。
 梛子が強すぎるだけかもしれませんけれど(笑)。

『ロンドンストーリー 第一部 秋口ぎぐる 著
 そうそうそう!
 ロンドンっ子は普段は頼りなさげでも、いざとなれば大切な女の子のために体を張って無茶をするもんですよ!
 わたしがイメージするロンドン少年にぴったり合致します、ティムってば。

 人物というか勢力が一度に登場しすぎて混乱気味な感じもしますけれど、三部作ってことは急いでたのかなぁ……。
 今作は「第一部・一巻」、次回は「第一部・二巻」……となっていくんでしょうか?
 それならもちっと各勢力の概要を紹介していっても良いような。
 わたくし的には第一部〜第三部の計三冊では終わらせてほしくないんですけどねー。

 ところで、ヴィッキーって男の子ですか? 女の子ですか?
 少年と呼ばれていたのはティムが介抱されるときにありましたけれど、それって「少年――なのだろう、たぶん――」とかありましたし。
 「僕」という一人称はさておき、その、藤原々々さんのカラーイラストでは……。
 ともあれ、続刊に期待です(何を期待してるんだか)。


 余談。
 最近の藤原々々さんは、かなり好みです(^-^)。

 読みました。
『黄泉がえり』 梶尾真治 著
 映画に触発されて、その原作も……という流れです。
 しかし、この人の新潮文庫の本って、これ以外は絶版なんですか?
 すごいというか、なんというか……。

 そして読んでみて発覚。
 原作にあった「黄泉がえった人たちが持つ、癒しの力」とか、そもそも何故「黄泉がえり」現象が起こったのか、その原因となる存在などが映画では描かれていないんですね。
 とくに「癒しの力」が無くなっているのは、どうにも。
 説明が難しいのは分かりますけれど、彼らがその力を行使して人類を救うことに、種を越えた理解のようなものが生まれる気がするんですけど。

 まあ、原因となった存在については、引いちゃう人もいるかもしれないので、描かなくて良かったかなーと思いますけど(^_^;)。
 SF色が出て来ちゃうんですよね、どうしても。

 言うほどに群像劇で視点が定まらないようなことはなかったです。
 むしろ、映画版との比較はそういうことではなくて、どの年代層の視点で物語をつづっていくのかの違い……にあるのではないかと。
 原作は年齢層が高いのに、映画は草薙クンですからね〜(笑)。

 どっちが好きかって話になると、少なくともキッカケを与えてくれた映画版の方を選びます。
 歌声が持つ力というのも、やはり実写のほうが単純に感動できますし。
 物語としての精緻さは原作だと思います。


 あ、そうそう。
 映画を見ても思ったんですけど、舞台が熊本ということもあって、観てる/読んでいるときにガンパレをどうしても思いだしてしまいましたことよ(笑)。
 ああ、こういう市街地だったんだー、とか。

『RUMBLE FISH 5.凶天使襲来編 三雲岳斗 著
 読了。
 感想は後日書きます。
 ブックマークの紙質が変わったのが気になりました。
 予算、減らされたんでしょうか?
『翔べ!! 夷皇島学園華道部』 すずきあきら 著
 読了。
 感想は後日書きます。
 腰巻きのコピーは、前作の方がインパクトあったかもー(笑)。

『リアルライフ』 坂本和也 著
 読了。
 余分な情報が多すぎるんでしょうか?
 初めの頃に登場する演劇部の部員なんて、名前を出す必要性が無かったと思うんですけれど。
 名前を出す → 必要な人物だと認識させる、じゃないのかぁ……。

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