ズブさんの
アイデア天体
写真館

もくじ

ついてくる犬

写真でも撮ろうかな、と思って利根川の土手まで出かけたときのこと。車を降りて少し歩いたところに犬がいた。ちょっと大きめで少し怖い印象を受けた。犬は嫌いではない。どちらかと言えば好きなほうである。でも知らない犬だし、かまれたら嫌だなと思い、気にせずに歩き始めた。ところが、どうも犬がついてくる。そこで、立ち止まって犬を先に行かせ、犬と違う方向へ曲がった。しかし、犬は戻ってきて私のところへ来るのだ。この犬、私の後をついてくるのではない。私より先を歩くのである。そして途中で振り返り私が追いつくのを待っている。犬と別の方向へ曲がると、戻ってきてまた私の前へ行く。私は自分のペースで歩きつづけた。なんとなく面白いので、結局その犬と30分くらいだろうか、散歩をしてしまった。

しかし、いつまでも付き合っているわけにもいかない。車に乗るところまでついてきて、車の周りをうろうろされたら困る。どうしようかと思っていたが、用水路をうまく利用することができた。この犬は私より前を歩くので、用水路に橋がかかっているところを見つけ、少し犬との距離を開けた。あまり開ける過ぎると戻ってきてしまうので、適当に距離を開けた。そして、犬と用水路をはさんで反対側になるよう橋を渡った。犬は用水路の反対側にいるのだが、私が同じ方向へ歩いているので、ときどき私の方を気にしながらもそのまま前へ進んでいった。そして、橋からだいぶ遠ざかったところで用水路から離れるように走って逃げたのである。犬は用水路を渡れなく、私に追いつくことはできなかった。

結局、このとき撮ったのはこの犬の写真だけだった。

ついてきた犬

2001.5.6