ズブさんの
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火災報知器

普段は気にしていない人が多いと思うが、大きな建物の場合、部屋の天井にいろいろな設備が付いている。照明はもちろん、放送のスピーカ、空調の吹出し口、スプリンクラーなど。「自動火災報知器」もその一つである。熱や煙を感知し、自動的にベルを鳴らして火災を知らせる、という設備である。これを略して「火報(かほう)」と呼ぶことがある。正確に言えば、天井に付いているのは火報の“感知器”の部分である。

さて、私の勤務先で、ある部屋の天井の改修工事を行っていたときの話である。施工業者の話では、天井に付いている設備はそのままで工事ができるとのことであった。ところが後になって、火報の感知器を一度はずさないと工事ができないと言い出した。火報関係の設備の担当者は、実は私である。施工する方がプロであっても、“全部おまかせ”というわけにはいかない。一度はずした後、きちんと復旧されて正常であることを確認したい。確認するためには作業が終わるまで待っていなくてはならないが、工事の時間を考えれば、残業になってしまう。それは嬉しいことではないが、まあ仕方のないことだろう。

このような経緯を防火責任者である部長に報告して、私が残って確認をすると話をした。すると部長がこう言った。

「じゃあ、作業が終わるまで、当直室で寝ていたらどうですか?  『火報は寝て待て(果報は寝て待て)ってことで。」

思わず笑ってしまった。残業でいやだと思っていた気分がとても軽くなった。

2002.8.31