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天文とSPRINGその3(まがたま77号より)

この文章は、「まがたま77号」(2010年2月発行)に書いた記事を一部なおしたものです。「またがま」とは、私が所属する天文同好会、さいたま☆天文同好会(旧SPGAS)の会報です。なお、さいたま☆天文同好会のサイト内にある「webまがたま」では、まがたま49号(2000年12月発行)以後の記事の一部が紹介されています。

今回の特集テーマは「Spring」とのこと。Springの意味を辞書で調べてみると、そこには『春』とありました。ということで、「天文と春」について、書いてみようと思います。

天文が趣味だという話をすると、「星を見るのには冬がいいんですか?」と聞かれることがあります。冬は(特に関東では)晴天が多く空も澄んでいるので、星を見るのに良いと思われているのでしょう。しかし季節が変わればよく見える星座も変わるわけですから、全ての季節で星を見たいものです。ところが春の星空について考えてみると、「他の季節より星を見ることが少ないのでは?」という印象があります。その理由はおそらく、 (1)晴天が少なく、透明度も悪い (2)夜が短い (3)年度変わりで何かと忙しい などといったところでしょう。

「菜種梅雨」という言葉もあるとおり、春は晴天率があまり高くないように思います。学生時代には、春休みの合宿で“4泊したのにまともに晴れた日がなかった”ということもありました。それに春と言ってもゴールデンウィーク頃までは雪が残っている山も多く、あまり標高の高いところには行けません。もともと透明度が悪い季節でありながら標高も稼げないため、どうしても条件の良い星空にめぐり合える機会が少なくなってしまいます。

一方で、春になると夜の時間はかなり短くなります。春分は3月下旬ですから、3月〜5月を春とすれば、ほとんどは夜のほうが短いことになります。まだまだ寒いのに星を見られる時間は短いわけです。

加えて、学生でも社会人でも年度変わりの時期に当たり、何かと忙しい頃です。ゴールデンウィークになれば新年度も落ち着き、星を見るのにも大きなチャンスですが、それまでは慌しいものです。

これらの理由から、春は星を見に行く機会が少ないのかもしれません。確かに、おとめ座やてんびん座などの写真はあまり撮っていません。

でももう一度よく考えてみると、百武彗星やヘールボップ彗星などは春に見られた彗星で、ちゃんと写真も撮ってあります。「春は星を見る機会が少ない」などと勝手に思い込まず、晴れたら星を見ようという姿勢が大切なのでしょう。

アップロード:2010.4.3