再びスカイ島へ
今日は天候が今までで一番悪い。船の時間まで少しあるので、海の見えるところに車を停めていると、風で横にゆれる。太陽が出てきた。天候は回復に向 かっているようだった。
ハリス島の海岸。光の具合で海の色が微妙に変化する。
海はものすごく澄んでいた。
スカイ島
スカイ島へ着くと天候は急に回復した。島一番の観光地ドゥンベガン城 (Dunvegan)へ。ここはマクラウド家が800年近くに渡って城を所有しつづけているという、歴史を持っている。おもしろいのは妖精からもらった旗 があることだ。この旗が振られると一族の危機を救うことができるとのことだが、あと1回しか有効ではないとのこと。古いシルクの旗が大事に額縁の中に飾ら れていた。
ここから見る景色もまた印象深い。城の目の前には穏やかな湾が広がり、彼方には不思議 なテーブルマウンテンが見渡せる。
外観はあまり奇麗とは言えないが、見所のあるドゥンベガン城。山の頂上が平らになっているテーブルマウンテン。
スコットランド本土へ
残念ながら翌日にはロンドンへ戻らねばならない。メインランドへ車を急がせた。帰路は 最近開通したカイルオブロハッシュ(Kyle of Lochash)の有料の橋を渡ってスコットランド本土へ。
橋を眺める場所に車を停めたところ、中国人らしき家族の乗った車が1台。案の定中国語 が飛んでくる。何でもヨーク大学に留学中の中国人で夏休みで家族を呼んで車で旅行中とのこと。大陸の中国人とイギリスでドライブ中に出くわしたのは始めて だった。同胞にでもあったような気分でお互いの旅の安全を祈って別れた。
エイレンドナン城(Eilen Donan)
グラスゴー方面へ車を走らせると絵葉書の中の様な城の姿が突如現れる。エイレンドナン 城だ。現在の姿になったのはさほど前のことではないようだが、橋を渡った小島に浮かぶその姿は小説にでも出てきそうだ。
五つ星ホテルに泊まれず
グラスゴー方面を目指すが、最後のスコットランドの夜なので、少しいいホテルに泊ろう かと考える。タイミング良く五つ星の古城ホテルを見つける。意を決し扉をたたくが満室。残念と思うが、パンフレットの価格を見てホッともする。
結局、山の中ではホテルを見つかられず、フォートウィリアムズの街のホテルへ。せっか くなので、95年に見かけたシーフードレストランへ行く。
残念ながら満席、9時なら大丈夫と言われ、せっかくだからそれまで街をぶらぶら。
魚料理は非常においしかったが、ストーナウェイの方が一枚上と感じた。
グレンコー(Glencoe)
悲しい歴史を持つ谷の村である。様々な陰謀や不運により村人が虐殺された歴史を持つ。
村を越え山道を一路グラスゴーへ向かう。山の峠の途中で、人しか歩けない旧道を見つけ る。この先にあるグレンコーの谷へ進行した軍勢もこの道を進んだのだろうか。少々感傷的になる。
山道を越え、グラスゴーを目指す。やがてローモンド湖に辿り着く。
ローモンド湖の傍らで休憩を取っていると、犬の散歩に来た夫婦に会う。グラスゴーへ行 くのならこの先のラス(Luss)に寄るといいと言われる。
ラス(Luss)
何のことはない小さな村なのだが、ローモンド湖の湖畔にあるきれいな村である。観光客 の呼び込みに熱心なのか大きな駐車場もあり、観光客が多すぎるのが難点だが。
村の教会ではたまたま人気テレビシリーズの撮影が行われていた。
グラスゴーからロンドンへ
ラスでゆっくりしすぎてしまい、飛行機に乗り遅れそうになるが、何とか機内へ滑り込 む。
その後ロンドンで2泊して東京へ戻る。こうして、世界の果てへの旅は残念ながら当初目 的の場所までは辿り着けずに終了した。しかし、北の島の観光を満喫でき、様々な人との出会いや、次回の旅に向けての情報を得ることができた。
世界の果てへは機会を見つけて再度チャレンジするつもりである。