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それは数年前のこと、
とある雑誌でメカノ(Meccano)というフランスの高級玩具の記事を読んだ。
そういえば大昔にこれによく似た玩具で遊んでいたな、と記憶を呼び戻された。

それはまったく、本当にすっかり忘れていた事だった。
でも、その玩具の名前をどうしても思い出せず、
1〜2年ほど、ふとしたことでこれを思い出せず唸る日々が続いていた。
「デルタ」なんとかだったな。「デルタブロック」?
でもググってもヒットしない。ダイアブロックと混同したか?

このままずっと思い出せずに、気にかけたまま、そのまま年取って死ぬんじゃないかと、
妙な不安と焦燥を覚えていたころ、年末年始で実家へ帰省した。
そこで偶然残っていた「小学4年生」(当時私が買ったもの)をふと開くと、
まさにその広告が載っていた!
これだ!「デルタックス」だ!!!

濃い霧が消え去り、雲もなく晴れ渡った気分になった。
本当に溜飲が下がる思いだった。
つい、証拠写真も撮ってしまった。
当時のデルタックス広告


これにハマっていたのは、小学4〜5年のころだろうか。
うちの親は、こういう創造的とも解釈できる玩具に関しては甘く、
デルタックスは何種類も、私が欲しがるままに買い与えてくれた。
(その後、その対象は電子ブロックになったけど)
オプションのモーターやリモコン端末も持っていたな。
SLやトラックばかりか、糸をつかってクレーンを作って動かしたこともある。
金属のパーツは指の油なんかで、白く濁っていったものだ。

だが、それらは実家が改装するときにすべて処分してしまった。
ヤフオクでデルタックスを検索すると、何点か出ているが、小さいものばかりで、
私が昔買ってもらったものはめったに出なかった。


まあとりあえず、デルタックスのことは私としては決着がついていたのだが、
つい先日中野ブロードウェイで、なんとデルタックスのガチャガチャを発見した。
迷わず2つほど買った。帰宅後組み立ててみた。
なんとも小さいサイズで、大人の指ではかなり組み立て辛い。

デルタックスのガチャガチャ

以前に自作PC組み立て中、時折デジャヴを感じたが、
デルタックスがその素地のひとつだった、とも判った。
ちょうどケーブルTVの「帰ってきたウルトラマン」を観ながら作業していたのだが、
いい歳こいて、新マン観ながらデルタックス組み立てとは、成長してねえなと、と自虐的な気分になった
私がデルタックスに夢中だった頃は第3次特撮ブームの頃でもあったのだ。


ついでにデルタックスでググってみたら、
今年(2005年)7月にかつての発売元エポック社から正式復活していた。
オフィシャルサイトまであった。
SLやヘリコプタが欲しくなってきた。なによりメカノより値段が手ごろだ。

メカノの方が高級感や完成度がありインテリアにもなるが、
デルタックスの素朴なトイ感も捨てがたい。
自分にデルタックス熱の「火」がつきそうで怖い。
ほぼ4半世紀ぶりの熱病には抑える術がはたしてあるだろうか。


「デルタックスの思いあふれて」 おわり