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Soft Rock
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GENESIS GENESIS / WENDY & BONNIE

 ソフト・ロック界隈では伝説の名盤扱いをされていた作品が正規盤としてついにCD化。もっともソフト・ロックというには陽気さやポップさは少なく、とてもクールな作品。17歳と13歳の少女のオリジナルに洗練されたアレンジを施し、彼女達のよそ行き風なお澄ましした歌とコーラスを、ジム・ケルトナーや当時弱冠20歳だったというラリー・カールトンといった職人達がサポートしている。ボーナストラックとして前身のCRYSTAL FOUNTAIN名義のアセテート盤(ファズ満載、シンバル鳴りっぱなし!)からの曲や彼女達だけによるデモ曲が含まれている。

 この少女達と職人達の対比が面白い作品。本作発表後まもなくレーベルが閉鎖されたため、埋もれた名盤扱いされてますが、プロモーションされたとしても売れたかは疑問です。

 1曲め「LET YOURSELF GO ANOTHER TIME」は怪しげなオルガンが大活躍するが、前半はフォークぽい曲が多い。3曲め「I REALIZED YOU」の急にドラムとベースが切り込んでくるところは気持ちよい。5曲め「YOU KEEP HANGING UP ON MY MIND」はBEACH BOYS風のコーラスが曲を引っ張って展開させ、カントリーぽいギターが盛り上げるところも聴きどころです。彼女達の声はまだ生硬で、バックが簡素なところではなんだか80年代のネオ・アコのような趣もあります。それは最後に収められたデモ4曲も同じ。後半はリフ中心の曲が多い。8曲め「ENDLESS PATHWAY」の少々気持ち悪いリフはまるでカンタベリー派みたい。

 金髪の方の片割れWENDYはPRINCEファミリーのWENDYと同一人物との話もありましたが、その後の彼女たちの活動にもふれた詳細な英文ライナーには、そんな記述はなくてデマだったようです。その英文ライナーによるとBONNIEの方はBUNGLESに誘われたことがあるそうです。(2001/06/24)



MY BABY LOVES LOVIN' MY BABY LOVES LOVIN'/WHITE PLAINS

 FLOWER POT MENの後身グループ。1970年あたりにイギリスにてヒットを連発していた彼らの、これは1STの全曲とシングル曲を収めた編集盤。

 朗々としたボーカルと流暢なストリングスを前面に出してるためか、しっとりと落ち着いた印象を与えます。サイケでもキャンプでもなし、泥臭さもなし。当時としては洗練されているが最先端でもないでしょう。まるで無菌室で製作されたようなサウンドプロダクションの曲がずらりと並ぶ。表題曲を含む一連のヒット曲やPETE NELSONのハイトーンが見事な「SUMMER MORNING」などが聴き物。

 COOK&GREENAWAYのソングライターチームはソフトロック界で評価が高いが、後半はそれ以外の作者による作品も多くなる。それに従ってソフトロックの必須条件である躍動感がなくなり、メロウでぬるいAORが多くなるのが残念。(1999/07/18)