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Soft Rock
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THE PARADE THE PARADE

 ROGER NICHOLS & THE SMALL CIRCLE OF FRIENDSとはメンバーが一人ダブるグループ。曲も一つ、「KINDA WASTED WITHOUT YOU」がそのどちらにも収録されていますので、聴き比べても面白いでしょう。

 「SUNSHINE GIRL」のヒット(全米20位)で有名ですが、その曲と同じように静かな出だしで始まりサビで盛り上げるパターンが前半多く収められています。「THE RADIO SONG」や「WELCOME,YOU'RE IN」 など、1発屋で終わったのが不思議なくらい、歯切れの良いメロディーの曲がずらり。後半になると「GOOD VIBRATION」調あり「MELLOW YELLOW」風ありMILLENNIUMみたいな曲もありと、バラエティに富んでますがちょっと拡散して散漫なイメージがします。それでも最後は黄金の「SUNSHINE GIRL」パターンの「I CAN SEE LOVE」でしめてくれます。

 他のソフトロックグループと比べるとポップよりロック寄り。結構泥臭いアレンジもあったりして、 MONKEESのスタッフだったBOYCE&HARTの作品群に近い印象も与えます。

 当時(1968年)LPの発売が予定されていながらキャンセルされてしまいましたが、1988年に(たぶん日本でのみ)CD化されました。当時は「奇蹟のCD化!」と一部で騒がれたようです。現在このCDは、ここにあるのとは別ジャケットで1曲プラスされ発売されています。(1998/08/16)



SING EVERYTHING UNDER THE SUN SING EVERYTHING UNDER THE SUN / THE PARIS SISTERS

 1967年に発表されたTHE PARIS SISTERSとしては最後のアルバム。このCDはボーナストラックなしの10曲のみで、演奏時間が26分しかない。

 売りの一つだったというプリシラのウィスパー風のボイスも随所で聴けますが、ジャック・ニッチェのプロデュースによる、奥深く厚めの音でこれはソフト・ロックというよりは、それ以前の、フィル・スペクターものや、ブリル・ビルディングもののガール・ポップ色が濃厚。1954年デビューで一番売れていたのは1961〜1962年でしたが、1967年になっても、スタイルを守っていたようです。

 曲として印象的なのは、いかにもウォール・オブ・サウンドな「SEE THAT BOY」。この深い情感は素晴らしい。プリシラのオリジナル曲もシンプルで悪くない。B面はスローな曲が多めで、特にレスリー・ゴーアで有名な「IT'S MY PARTY」の脱力ぶりは見事。(2004/11/21)



SOMEDAY MAN SOMEDAY MAN/PAUL WILLIAMS

 待望久しかった名盤がついにCD化。何といっても全曲ROGER NICHOLS作曲・プロデュースのソフトロックファン垂涎の一枚だった訳です。

 しかし、しかし、全10曲どれも名曲ですが、PAUL WILLIAMSのやや大袈裟でしみじみした歌い方はソフトロックに必要不可欠な「爽快さ」「軽快さ」を著しく損なわせています。

 だた、彼はこの「男の哀愁あふれる」ヒューマンな歌い方でその後ソロシンガーとして活動し、今でも固定ファンがいます。この作品はソフトロックファンにとっては踏み絵のような意味があるかもしれません。好みがはっきり分かれるところです。私はどうも苦手です。

 表題曲「SOMEDAY MAN」もMONKEESバージョンの、DAVY JONESの甘い歌い方とふくよかなホーンアレンジが私は気に入ってます。「TRUST ME」もROGER NICHOLS & THE SMALL CIRCLE OF FRIENDSのバージョンがよりシンプルなアレンジですが痛切に感じます

 幻のソフトロックの名盤というよりも、シンガーソングライター的な佇まいの強い一枚です。(1998/07/20)



WILL YOU BE STAYING AFTER SUNDAY WILL YOU BE STAYING AFTER SUNDAY / THE PEPPERMINT RAINBOW

 PAUL LEKAが手がけたことで斯界に知られるグループ。唯一のアルバムが待望のCD化。できればシングル曲「YOU'RE THE SOUND OF LOVE」をボーナス・トラックに入れて欲しかった。

 タイトル曲で始まるが、アルバムでは「IF WE CAN MAKE IT TO MONDAY」なるアウトロがついている。その後も安心して聴けるコマーシャルな仕上がりですが、意外とセンチメンタルやウェットな部分が多いなと思いました。ゆったりしたホーンやストリングスを交えしっとりした「SIERRA」や、長いイントロで静謐さすら感じる「ROSEMARY」が印象的。(2005/12/25)



THAT SAME OLD FEELING THE COMPLETE RECORDINGS THAT SAME OLD FEELING THE COMPLETE RECORDINGS / PICKETTYWITCH

 紅一点のPOLLY BROWNEを看板にした6人組。FLYING MACHINEと同じような感触の、PYEレーベルのいわばバブルガム・ポップ・グループ。これはPOLLY BROWNE脱退後のシングルまでもフォローし、未発表曲1曲も含む彼らのコンプリート集。ただし、その後1975年に出てたというNEW PICKETTYWITHのシングルは未収録。

 本盤の表題曲でもある、TONY MACAULAYとJOHN MACLEODのペンによるヒット曲「THAT SAME OLD FEELING」(邦題は「恋はフィーリング」だったそうですが)でも知られています。MACAULAY=MACLEOD絡みといっても、実際にはJOHN MACLEODが主に関わっていたらしいですが。

 その主にJOHN MACLEODが作るポップでソフトな楽曲、POLLY BROWNEのなめらかな歌声、そして程よく謙虚でけして踏み外さないアレンジと演奏の相性が良く、ポップ作品としては均一の取れた、かなりの高品質。このコンプリート集を聴いてもハズレ曲が殆どありません。

 メンバーによる自作曲も割とありますが、特にキーボード担当のBOB BRITTAINとPOLLY BROWNEの共作による3曲はいずれもバカラック・マナーというかディウォンヌ・ワーウィック風な佳曲。MACAULAY=MACLEOD作品の軽快さとはまた少し違った魅力があります。もともとPOLLY BROWNEの歌い方はかなりワーウィックの影響を受けていそうですが。ソロになってからはソウルぽくなったとか。蛇足ながらこのPOLLY嬢、この人は写真によって美人だったり、けしてそうじゃなかったりします。

 またPOLLY BROWNE脱退後のシングル「THE POWER AND THE GLORY」の作者はBURGESS=WESTとなってますが、これはTOMORROWのKEITH WESTかもしれない。内容はもう一人の男性ボーカルによるやや大袈裟な曲。(2002/02/03)