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British Rock or Psyche Pop etc...
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ODESSEY AND ORACLE ODESSEY AND ORACLE/THE ZOMBIES

 リイシューされる度にボーナストラックが増えてる、英サイケポップの有名盤。

 ビートルズのサージェント...にやや遅れて同じスタジオでほぼ同じスタッフにより制作された作品。コーラスワークに関してはサージェント...を凌駕し、当時のビーチ・ボーイズにも迫る出来。まるでブライアン・ウィルソンが身も心もイギリス人になって、ビートルズのスタッフとスタジオで仕上げたかのような作品。

 特に1曲目「CARE OF CELL44」。コーラスだけのブリッジからサビ突入の瞬間。これでこのアルバムが好きになった人が何人居るでしょうか。

 メンバーのルームメイトが書いたというジャケットも後世の人間を惹きつけてやまない。米での発売を見送られるところを、アル・クーパーが救ったエピソードも有名です。

 特に前半に多い繊細なメロディーにメロトロンが被さる曲が最高。実に陰影に富んで、勝手にイギリスの黄昏た風景を思い浮かべてしまいます。でも、アルバム後半に統一感が薄れるのが残念。メインボーカルの筈のコリン・ブランストーンも半分の曲でしか歌っていない。全曲コリンがあの物憂げな声で歌ってればな、と思うのは私だけではないでしょう。

 1967年夏録音なのに本国発売が1968年4月とかなりずれたのも不運ですが、アルバムのイメージに一番合わない収録曲(と私は思う)「TIME OF THE SEASON」が解散後だいぶ経ってから米で大ヒットしたのも皮肉です。しかし、解散間際に良くこれだけの作品を残せたものです。(1999/05/01)



INTO THE AFTER LIFE INTO THE AFTER LIFE / THE ZOMBIES / COLIN BLUNSTONE as NEIL MacCARTHUR / ROD ARGENT & CHRIS WHITE

 2007年に出たTHE ZOMBIES関連の注目すべき編集盤。THE ZOMBIESを脱退したCOLIN BLUNSTONEがNEIL MacCARTHUR名義で発表した曲と、ZOMBIES名義のオーケストラ付き別ミックス&ライブ音源、ROD ARGENT & CHRIS WHITEによる未発表デモを収めた一枚。おそらくすべて1969年に制作されたものと思われます。まさに名作「ODESSEY AND ORACLE」とARGENT、COLINのソロ「ONE YEAR」間のミッシングリンクを解き明かすかのような一枚。

 NEIL MacCARTHUR名義の曲ですが、ここでまとめて聴けるようになったのは便利。「SHE'S NOT THERE」を始め、ボサのリズムだったり、ストリングスが分厚かったり、過剰なアレンジの曲ばかりです。もっともCOLINのあの独特な声は、こってりしたアレンジに押されることも無く、一種緊張感のあるコントラストを成しています。

 ZOMBIES名義ではオーケストラ付別ミックスは3曲ありますがどれも聴きもの、「WALKING IN THE SUN」の最後のおふざけはカットしてほしかったとこですが。ライブ音源は「GOING TO A GO GO」と意外な選曲。ライブは次の曲のイントロでフェードアウトしてますが、録音が残っているという噂もある「MY GIRL」ぽいようにも思えます。

 ROD & CHRIS名義のものが「ODESSEY...」を一番引き継いるように思えます。デモとはいえ不足感はありません。今回はじめて聴いた中では、「TO JULIA」は彼ら名義ではめずらしくアシッド・フォーク色もある曲で個人的には非常に気に入っています。

 これら3名義のものが混在して収録されてますが、「ODESSEY AND ORACLE」もCOLINが歌うものとそうでないものが混在していたので、それを意識したのでしょうか。また、見て判るとおり、ジャケットは「ODESSEY...」風ですが、もう2,3捻りほしい出来です。(2007/07/29)