文部省はこのほど、学習指導要領に拘束されない教育活動が展開できる「研究開発学校」の今年度指定校を発表した。今回の研究指定は従来の研究委嘱型のトップダウン方式から公募型のボトムアップ方式に切り替えた初の研究開発学校で、「日本版チャータースクール」として注目されていた。応募した全国の国公私立121校の中から選ばれたのは国立13校、公立27校、私立1校で、研究指定期間は3年間。研究内容では、広島県呉市立五番町小・二河小・二河中が小中一貫の「4・3・2制」を研究するほか、適応指導教室内での分校活動、小学校での英語科導入、中高一貫教育課程の研究などがある。このうち中高一貫を除く高校関係の主な指定は次のとおり。
▽埼玉県立浦和高校=大学講義聴講の単位認定▽千葉県立安房農業高校=小中高校一貫教育▽福岡県立城南高校=大学教員共同の高大接続カリキュラム研究▽鹿児島県立武岡台高校=高大連携の科目設定▽鹿児島県立川辺高校=地域と共同した科目開発、小中学校共同のリメディアル科目(小中学校の基礎基本内容の徹底)開発▽日本工業大学付属東京工業高校=高大一貫の教育課程研究、インターンシップ活用▽名古屋大学付属高校=中高一貫「総合人間科目」設置、高大連携研究▽筑波大学付属坂戸高校=新教科「産業基礎」を柱とした教科再編▽愛知教育大学付属高校=生徒による授業評価
(河合塾Kei-Net mail 2000 ==vol.04 2000.4.25==より転載)