京都丹後の投げ釣り
年 月 日 
 平成14年9月21日(土曜日)大
場 所 
 京都府丹後地方の地磯

日本海のキスを求めて
りき@管理人 

今年の9月は2度の3連休がある。秋分の日を中心とした後半の連休は暑さも和らぎ絶好の釣行シーズンだ。事実、釣友達はあちこちに遠征を計画している。
さて、自分はどうするか…。中紀南紀のコロタマ狙い。日本海のマゴヒラ。あるいは紀東へ真鯛狙い。色々悩んだ挙げ句、キスのランクを狙って日本海をめざす事にした。今回は但馬豊岡サーフのS氏にお願いして、実績のある丹後地方の小さな地磯に案内していただいた。

21日朝、尼崎のサワムラでイシゴカイ、チロリとユムシを仕入れ中国宝塚インターをめざす。連休初日と言う事もあって、結構な渋滞だ。それでも、舞鶴道に入った辺りからは車も少なく福知山まで快適な高速クルージングである。福知山ICで降り下道をひた走る。なお、インターを出てすぐのところでネズミ捕りをやっていた。ここは週末や日曜は必ずと言っていい程取り締まりをやっているので注意してもらいたい。私が車線を譲った車は哀れ餌食となっていた。

お昼には目的地に着いた。しばらくあちこち偵察をしてみる。候補地の磯には浮き釣り師が入るだけ。むしろ先にある小さな漁港に多くの釣り人が入っていた。
取りあえず引き釣りでもやってみるべく、手前の砂浜に向かう。浜では数人が引き釣りを楽しんでいるが、真向かいからの北風が意外に強く、少し波がたっている。
それでも、釣りができない程ではなく早速準備にかかる。スピンパワーSF405CXとクーラーを持って細かい砂の浜へ出る。引き釣りは今シーズン2度目だ。

颯爽と第1投!しかし向い風に100mがやっと。それでも丹念にサビキく。ところが素鈎。あれれっ…?。2投目も3投目も魚信がない。隣で釣っているアベックの女の子にキスが釣れているようだ。こっちは全然(;_;)。
しかし、何度やっても波打ち際までサビいてもキスは釣れてこない。すっかり意気消沈しているとS氏からもっと西だとメールがあり場所替えを決意。車で数100mほど移動する。しかし、ここでもダメ。時折魚信があるのはフグばかり。さすがに嫌になり撤収を決意。引き釣りでボーズなんて初めて。なんて下手なんだろう。

早々に目的の地磯へ行ってみることにする。先客はサビキ釣りのファミリーのみ。沖向きは空いている。ちょどS氏も到着し思案の挙げ句、ここで竿を出す事にした。
まだ時間は早いが場所取りの意味もかねて準備にかかる。先端の2段になったところにS氏。自分は手前の比較的平坦なところに釣り座を構えた。

狙う方角を教示いただき、チヌ鈎5号の1本鈎仕掛けにチロリを付け遠近4本の竿を投げ分ける。風は右から左へと吹いているが、先ほどの砂浜ほど気にはならない。
80mほど投げても水深はさほどなく浅い。魚信がないまま餌が無くなる。

何の魚も釣れないまま日没が近付いてくる。真正面に太陽が沈む景色を見ながら夜の釣りに期待をする。


夜に入っても当たりがない。餌はチロリ薄皮が残るだけできれいに吸い取られている。S氏によると満月の大潮はあまり良くないらしい。むしろ若潮など小さな潮回りの方が良い結果が出ているとの事。さしづめ本日は最悪な状況か??
場所代わりなども検討するが、どこへ言っても確実と言う言葉はない。もう少しここで粘る事とする。

8時頃、少しづつ餌が残り出してきた。先週の時合もこの時間帯だったそうだ。取りあえず大きめにチロリを付けすべての竿を投げかえした。ドラグを緩め当たりに備える。
8時半頃、竿を見ながらS氏と話をしていると、一番右の竿のドラグがジャーと出た。
「き、来た!」
竿を持って糸を送る。暫くして合わせを入れた。グンと竿が曲がり魚が乗った。
「乗った!」「でも小さいかも…、エソかも知れないです」
しかし、時折ゴンゴンと締め込む。
「じゃぁ、エソじゃないかも」
S氏の言葉に慎重に巻取る。やがて水面に見えたのは白い魚体。キスか?エソか?抜き上げる。
「キスだ!」
でもそんなに大きくない。25前後に見えた。
「これランクありますよ」「そうですかねー」
産卵後のスリムなそいつは26.5cmあった。やった、Aランクゲットじゃ!

魚拓を取るまで縮まないように新聞紙を海水で濡らし、す巻き状態でクーラーに入れる。実はこの方法、無造作にクーラーへ放り込む自分を見かねて、S氏が教えてくれた方法である。なるほどね(^^)v。
その後はまた退屈な時間に戻る。ホント大きな群れはいないのかなー。

10時頃、右の竿を巻取っている時、横の竿がペコっとおじぎをした(ように見えた)。途中の竿を置き、その竿を手にとって糸フケを取り軽くあわせる。本日2尾目のキス20ちょい。ホント忘れた頃にやってくるなぁ…。
あまりに釣れないし、これ以上やっても釣果は望めない。朝の引き釣りでおかずを確保する事として12時で納竿とした。引き釣りの場所を下見し、そのままズボラポイントで竿出し仮眠としゃれ込むつもりだ。荷物を積み込んで車を出すと同時に雨が降ってきた。納竿は正解だった(と思う)。

引き釣りポイントはすごい風と波だった。これでは朝の釣りは無理だ。結局S氏とはここでお別れし、自分は風の影響がないであろう宮津へ転進する事にした。
宮津湾は車横付けのズボラポイントが連続しており、そこであと数匹のキスを釣ってもって帰ろうと言う魂胆である。到着は午前2時。2時間以上仮眠できるなぁ…。しかし、その考えは無惨にも崩れ落ちた。4時過ぎから引くものの、水中には切れ藻が大量にあるらしく、小さな鈎に確実に引っ掛かってくる。時折魚信があるのは小さなハゲやキューセンばかり(いずれも10cm未満)。午前7時には早々と諦め帰路へと着いたのだった。
しかし、水深もありかなりいい雰囲気だ。今回初めて来たが、次はぜひとも置竿で大物を狙いたいと思う。

魚拓を採るために自宅で出すと26.5cm(@_@).。驚いた、ほとんどと言うか全く縮んでいない。魚拓は27.0cm。十分なAランクであった。

釣行データ

竿:サーフリーダー405BX-T他
リール:パワーエアロGT4000他
ライン:PE5号 改良名古屋天秤30号
 仕掛け:ハリスホンテロン(黒)5号1.5m
チヌ鈎5号
餌:チロリ
釣果:キス26.5cm、21cm