福井県敦賀の投げ釣り 
りき 

2日に休暇を取っていたので、そろそろ大物を釣りたい。できればパールピンクのヤツを仕留めたい。と考え若狭方面へ狙いを定めていた。
8月1日朝、折からの台風も過ぎ去り夜釣りに備えゆっくり仕度を始める。午前10時前、台風の影響で遠征を断念したりさるあさんからお誘いがありご一緒することに。比較的台風後の影響が少ないであろう敦賀方面を目指すことにした。

尼崎のエサ店でチロリ、イシゴカイなどを仕入れ、先々週使い切れず冷蔵庫の中で待機していたユムシと共にクーラーへ放り込んだ。高速を使わずりさるあ邸へ向かう(^^);。
15時前にりさるあ号に荷物を積み替え鯖街道を北上。山中ではかなりの降雨に見舞われるが、敦賀に入る頃には曇天ながら雨は上がった。

こんな天気にもかかわらず、日曜の午後と言うこともあり海水浴帰りのルートは大渋滞している。横目でそれを見ながら色んなポイントを見て回る。名もない小さな波止で老夫婦が竿を出していたので、降りていって様子をうかがう。おばちゃんが指さしたクーラーの中を覗くと20数センチのキスやベラが数匹入っていた。もう帰るからここでやりなさい、と言われるままに車に戻り準備を始める。とりあえず引き釣りでオカズを確保し、そのご様子を見ながら夜釣りをしようと戦略を練った。

けっこうな強風が吹いているが、陸から沖への風なのでうねりや白波は立たない。とりあえず細仕掛けにイシゴカイを小さく付けて第1投。100m弱に着水する。糸が大きく吹けているが、その糸ふけを取った時には既に着底している。水深はなさそうだ。ところが引きにかかるとすぐに引っかかる。海草が密生しているようだ。上げた仕掛けにはあま藻が折り重なるように引っかかっていた。どの方向もほぼ同じような感じで、引けるのは50m程度までである。チョイ投げを繰り返し引いてみるが結局日没までにはピンが1尾という何とも期待はずれな結果になった。それでも、置き竿に替えて近くを攻める。もしこれでもダメなら撤退・移動しようと言うことにした。

ところがその言葉が聞こえたかどうか、私の竿に20cm級のキスが釣れた。いやいや、おるじゃないの(^^)。先端方向に集中して投げドラグをゆるめて当たりを待つ。やがて、りさるあさんのリールがジーっと勢いよく鳴った。少し送り込むと竿先を持って行く。竿を立てると乗ったようで感触を楽しまれている。水面に白い魚体。良型のキスだ!慎重に抜いてメジャーを当てると25.5cm!。もうこれで夜釣りはここに決定したのだった。

その後大ギスを求めて投げ返す。ドラグを滑らす当たりで23cmまでのキスが時折釣れるが26cmを越えるそいつはやってこない。いつの間にかりさるあさんは先端ではなく右側の大きな入江側へ投げ込まれていた。
21時頃、二人で話をしているとりさるあさんの穂先が大きく舞い込む。と同時にドラグがジャァ〜〜っと勢いよく鳴った。「あ、当たりだ!」。明らかにキスのものとは違う大物の感触。やりとりされているりさるあさんの横で玉網を組み待機する。ゆっくり寄って来たそいつは大きなチヌ。2度目の締め込みの後無事玉網に収まった。上げてみると相当でかい。おそるおそるメジャーを当てると50cmの大台!!。見事Dランクゲットである。それにしても白狐と3号ハリスでよく上がったもんだ。きっちり口のサイドにフックしていたのが良かったのだろう。

こんなのがいるんか?!。そうとわかれば自分も。ビッグサーフ15号に8号ハリス。ユムシを縫い刺しにして50m沖に放り込んだ。
ところが23時頃またしてもりさるあさんの竿に大当たり。スゴイ勢いでドラグが出ている。巻きにかかるりさるあさんによると、チヌなら先ほど以上のヤツだと。しかし、仕掛けがあまりに細い。次の瞬間竿先が大きく跳ね返ってしまった。やはり3号ハリスが切られていた。細仕掛けを悔やむりさるあさんであった。残煤…

その後もポロポロとキスは来るがどうも20チョイで型が揃っている。強風はやむことがない。おかげで蚊はいないし汗も出ず快適ではある。波止上に大の字になってしばしの休息。1時を過ぎた頃、ドラグがジーと鳴ったような気がした。どうもりさるあさんの竿ではなさそう。ユムシの竿を手に持ち少し聞き合わせてみる。ググッと竿先を持って行く。魚が付いている証拠だ。グーッと竿を立てるとガツンと抵抗感が手に伝わった。大鈎にユムシなんで大物に間違いない。次の瞬間ふっと軽くなりばれたのかと思ったが、巻き上げると再度頭を振ってきた。水面を割ったのはチヌ。りさるあさんの出す玉網に収まったのは先ほどより数廻り小さい、しかし綺麗なマチヌであった。測ってみるとなんとか40cmに届くグッドサイズであった。
しかし、こんな浅いのにすごいところやなぁ。もっとも波気があって多少濁りが入ってるのかもしれないが、何が潜んでいるのかわからない魅力があるポイントだ。

こうなるとなかなか寝られない。しかも満潮が近付くにつれ水しぶきが飛んでくる。りさるあさんは20cmクラスのキスが頭の下でスパッと食いちぎられた仕掛けを見て唖然としている。
明け方、私の竿にまたしても当たりが。糸を少し出すが持って行かない。聞き合わせをしてみるとククッと引く。合わせを入れるとガツンと乗ったが次の瞬間フッと軽くなった。しもた〜、ばらした〜(^^);。上げるとユムシが1/3になっていた。もう少し待ってみたらよかったのかも。

東の空が明るくなり、蝉時雨が始まった。今日は快晴のようだ。引き釣りに変えるが群れがいないのか当たりがない。オカズは十分にあるが、どこかで引き釣りをして帰ろうという事で一旦納竿とした。
数少ない駐車料金の入らない佐田浜で竿を出す。海面はベタ〜としており、潮目もない。80m付近から引くが当たりがない。わずかにピンがひとつ。何投目かに遠投し100mほどで当たり。20cm級が2尾付いていた。しかし後が続かず。日差しで背中が暑くなってくるのと同時に水上バイクが出現した。これを期に納竿。若狭を後にした。

結局 チヌB1尾、キス23cm〜 13尾とそれなりに満足行く結果となった。